カカオの和名である。
カ カ カ (これは蚊ですか?)という富山弁ではない・・・。
あっ、「ケ ク メ 」っちゅう世界一短い会話を思い出した。
確か秋田弁で、「食べる? いただきます。 おいしい!」 と
いう内容の会話・・・味があるなぁ。
で、加加阿(カカオ)だが、コトバンク によれば、
アオギリ科の常緑小高木。葉は楕円形。白色の5弁花が、
幹や太い枝に直接ついて咲く。実は大きく、長楕円形で、
赤・黄色などに熟し、中に多数の種がある。
種子を発酵させたものをカカオ豆とよび、チョコレートなどの
原料にする。南アメリカ熱帯地方の原産。ココアのき。
とある。
花が幹に直接ついて咲くので、実も いきなり幹に生る。
なぜ、もう少し上のほう、と言うか、枝とかにならないんだろう?
重すぎるから?
実は大きく、ラグビーボールに似た長楕円形。
中の白い部分がココアやチョコレートの原料となる カカオ豆。
アオギリ科の木ということで、やっぱ、葉っぱも大きいらしい。
我が家に10年ほど前から生えている キリの木だが、
出始めのときの葉の大きさは、縦横約60cmという大きさ。
比較のため、葉の上にポケットテッシュを置いてみた。でかい。
桐は、古代の中国では鳳凰が住む樹とされ、家具や楽器などに
活用されるが、日本では戦時中、その種子を炒ってコーヒーの
代用品としていたそうだ・・・
ん~、コーヒーの話題ではなく、ココア。いや、カカオ・・・まぎらわしぃ・・・
「カカオ」とは、上述のとおり、アオギリ科の常緑高木のことであり、
そのカカオの種子である「カカオ豆」を炒って、皮などを取り除き、
すりつぶしてできるペースト状のものを「カカオマス」というが、更に
「カカオバター」を除いて「粉」にしたものが「ココア」であり、
それを溶かした飲料のことも 「ココア」と言う。
つまり、「カカオ」は植物名であり、「ココア」は食品名である。
(何故こんなややこしいことになったのかについてはこちら・・)
「ココアどこだ?」というCMが30年ほど前にあったが、
cocoaの英語の発音を聞いていると、「コゥコゥ!」。 まるで漫才。
カカオは南米原産で、4000年前にはもう作られていたという。
古代のアステカ帝国・インカ帝国では栽培していたことを示す遺跡も
残っているそうである。
あのコロンブスが持ち帰ったが、活用方法がわからないまま
放置されていた。
1528年になって、スペイン人コルテスが再びヨーロッパに紹介し、
カカオの実をすりつぶして、お湯やとうもろこしの粉とまぜ、砂糖や
香料を入れたりして工夫したところ、飲みやすく大ヒットしたらしい。
1828年、オランダ人のバンホーテン(VAN HOUTEN)が
カカオ豆から「ココアバター」を減らす「脱脂」の方法をあみだし、
「ココアパウダー」を造る製法を確立して飲みやすくしたものが
今日の「ココア」の始まりとなった。
また、1847年には、イギリスのフライ&サンズ社が、「カカオマス」に
砂糖や「ココアバター」をまぜて板状に固めたお菓子(「板チョコ」)を
発明し、これが現在のチョコレートの始まりとなった。
つまり、ムカシの飲み方というのは、いわば、チョコレート飲料であり、
「ココア」とはちょっと違う。
本来の意味の「ココア」とは、「カカオマス」を ある程度「脱脂」してから
粉末にして飲みやすくした「ココアパウダー」を お湯で溶いたものであり、
今でも、「ホットチョコレート」なる飲み物があるそうだが、それは
「ココアパウダー」と「ココアバター」をお湯で溶いたものなので、
「ココア」とは違う、別の飲み物である。
まぁ、食品表示法では区分されてないだろうけど・・・
TVのCMとかでよく名の知れた製菓会社等が結集した
「日本チョコレート・ココア協会」なる組織があるが、
そこでは、「カカオ豆」が栽培されて出荷するまでの流れや、
「カカオ豆」からチョコレート・ココアのできるまでの工程など、
「カカオ豆」についての解説や各種の統計数値の紹介、
食べると太るのかといったFAQなどがいろいろと記載されて
いるので、大変興味深い。
その中で、
「ホワイトチョコレートはチョコレートなのか?」という質問があり、
「カカオマス」は入っていないが、れっきとしたチョコレートである
と紹介されている。表示法違反ではないと、まぁそこまでは書いてないが。
「ホワイトチョコレートに関するうんちく」 というサイトには、
カカオマスが含まれず100%ココアバターでできているが
立派なチョコレートだと「日本チョコレート・ココア協会」の
お墨付きです
という解説もしてある。
ただし、チョコレート最大の特長である「ポリフェノール」が
ホワイトチョコレートにはほとんど含まれていない。
このあたりは、次回で触れてみたい。
森永製菓も、「ココア・レポート」 というサイトを開設しているが、
(「コリア・レポート」ではない。念のため・・・)
その中で、
「冷え性改善効果(ショウガとココアの比較)」が6ページにわたって
記載されている。
結論としては、効果の表れ方に違いはあるものの、同じように
冷え性を抑制する食品と考えられる、としているが、図を見る限り、
あきらかに「ココア」のほうが長く、効果が持続していることがわかる。
さすが、「神の食べ物」と言われるだけのことはある。