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伝統保守派に耳傾け 2009.9.27 03:34

2009-10-27 | 産経新聞に見る:古典個展
 「国破れて山河在(あ)り、城(しろ)春にして草木深し」-杜甫(とほ)の詩「春望(しゅんぼう)」である。

 小学生の孫に、こうした漢詩や漢文をテレビ電話を使って暗誦(あんしょう)させている。意外とよく覚える。

 もっとも、難しい話ばかりだと向こうが逃げていってしまうので、なじみやすいことばも教える。例えば鈴木基久氏が考案したリズム漢字。小学校各学年ごとにその学年で履修する漢字を覚えやすい句に作っている。以下、一年生用。

 四月入学一年生

 手足目耳赤十字

 草竹九本千六円

 大小左右糸(いと)上下…

 漢詩漢文の名句は、大人にとって実感となる。総選挙に大敗した自民党王国において、それは一入(ひとしお)であろう。秋とはいえ、まさに「国破れて山河在り、城春にして草木深し」。

 その大敗因は自民党自体にあるとは言うものの、マスコミとりわけ朝日・毎日等新聞やテレビの自民党攻撃はすさまじかった。一方、なんでも民主党を褒(ほ)めそやしていた。今でもそうだ。麻生前首相がホテルのバーを使って贅沢(ぜいたく)していると非難したが、鳩山首相に対しては、その衣服や装身具がどのブランドものなどと紹介してはしゃいでいる。頭がおかしいんじゃないか。

 杜甫の「春望」は、その戦乱をこう描いている。「烽火三月(ほうかさんげつ)に連なり」と。

 「烽火」とは、敵軍が進んでくるのを急報する狼煙(のろし)の火煙のことであり、それが三カ月も続いたと表現している。長い期間という意味。

 自民党にとっては、この「烽火」は「ほうか」でも、「砲火」だっただろう。マスコミのすさまじい艦砲射撃であった。反撃していたのは、わずかに産経新聞だけではなかったか。

 いや、「砲火」だけであったならば、正規戦として応戦もできただろうが、そうではなかった。有ること無いこと、自民党のよろしくない噂(うわさ)話をあれこれと垂れ流していた。ゲリラ戦みたいに。それは、「ほうか」は「ほうか」でも「放火」と言っていい。

 これが何カ月も続いたわけであるから、こたえただろう。しかしそこにとどまっていることはできない。それこそ責任政党として再建しなくてはならない。

 その場合、砲火・放火した連中の悪意ある批判よりも、自民党を支える伝統保守派の人々の声に素直に耳を傾けるべきである。

 世に言う「無党派」など気にすることはない。無党派層とは無責任派ということで、この派のふわふわした俗論(年金額を増やせ、消費税を上げるな…)を満足させるには、彼らが「無党派」党でも作るほかあるまいのう。

 自民党は、私もその一員である伝統保守派の中から生まれたのである。いわば、伝統保守派の人々こそ自民党の母胎、故郷、家族であることを、自民党は明確に意識することだ。

 この伝統保守派の声、それは自民党への手紙ではないか。その手紙のありがたさをまず知るべきである。杜甫は「烽火三月に連なり」のあと、こう言い切っているではないか。「家書(家からの手紙)万金(ばんきん)に抵(あた)る(相当する)」と。(かじ のぶゆき)

http://sankei.jp.msn.com/culture/academic/090927/acd0909270334000-n1.htm

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