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Retro-gaming and so on

魔王の俺が奴隷エルフを嫁にしたんだが、どう愛でればいい?

個人的にはホビージャパン発刊のラノベやそのアニメ作品は嫌いだ。
と言うか、大した作品が無い気がしてる。やっぱ「出版」のノウハウがそもそもねぇんじゃねぇか、と。
それでも2作品くらいは「面白い」ブツもあって、そのうちの一つがこの「魔王の俺が奴隷エルフを嫁にしたんだが、どう愛でればいい? 」だ。
作者の手島史詞って人がどういうバックグラウンドなのか、ってのは全く知らん。しかし、恐らくそれなりの、何らかのプロの作家なんじゃないか。結果、この作品はいわゆる「なろう系」ではない。よって「なろう系」みたいに「オリジナリティが・・・」とか言うような作品じゃない。ファンタジーではあるけれども、そういう「××モノ」って括れるような構成にはなっていない、んだ。
まぁ、大きく言うと単なるラブコメではあるんだけど(笑)。ただ、それは単なる「ジャンル」だし、同人作家である「なろう作家」のような筆力の不安定性もない、んだ。
ホビージャパンはこの人を抱えてるだけでも「駄作だらけ」文庫状態を回避出来て良かったね、とまで思ってる。
それほどこの作者は上手いし、結構手堅い人だ、って評価してる。

この話の世界観は、あまり微に入り細に入り、と言うカンジでは説明されてない。覚えてる限り「貴族社会」なんつーのも出てきてないしな。
ただ、「魔王」が複数人(フルメンバーで13人)いて、そのそれぞれの「魔王」が領地を持ってて、そこに人間が領民として住んでいる。
そしてここで言う「魔王」はドラクエで言う魔王ではない。単に「魔術師を統べる王」と言う意味での「魔王」なんだ。
そしてこの世界での「魔術師」はRPG的な意味での魔術師ではない。肉弾戦が(強化魔術により)得意で、「魔術の研究」ばっかしていて、常識がないエゴイスト達。むしろ畏れられ忌み嫌われてる対象だ。
現実社会で言うと、まぁ魔王ってヤーさんの「組長」だな(笑)。シマを持ってる。そしてヤーさん(魔術師)は人でなしだ、と(笑)。そういう設定のファンタジー版だ。
そしてそんな魔王と魔術師に対立するのは「教会」。この物語世界は、「国家」なるものがあるのか無いのかもハッキリしないが(実はラブコメなんでこの辺の設定はどうでもいい)、いずれにせよ、世界観のベースは「教会」と「魔王/魔術師」の二項対立にある。
さて、主人公のザガンはそんな魔術師の一人だ。徒党を組まず一匹狼の魔術師。彼は好んで人を殺す魔術師ではないが、残虐な魔術師、でもあり孤独だが、孤独を孤独とも認識してない浮浪者上がりの男だ。
ザガンの居城の近辺はマルコシアス、と言う魔王の領地だったが最近その魔王が死に、ザガンも若手ながら優秀な魔術師なので、マルコシアスに代わる魔王候補となっている。そんな中、知り合いの魔術師バルバロスに誘われ、マルコシアスの遺品のオークションへと出かける事となる。そこでその遺産の一つ、奴隷エルフのネフィリアに心を奪われる。ハッキリ言えば一目惚れで、そのため、全財産を叩いてネフィリアを購入するも、「好きな娘」に何を話せばいいかサッパリ分からず、傲慢な魔術師ムーブをしてしまう・・・と基本路線はそういう話だ。
要は、初恋に戸惑うポンコツ男の話だ(笑)。まぁ、男なら色々と身につまされ思い出す事もあるだろ、と(笑)。ひっじょーに面白い話だ。
で、それをアニメ化、ってぇんだから、よっぽどヘタな(「転生したらスライムだった件」のような)作り方さえしなければ、面白いアニメになる、ってのは間違いない。ホビージャパン関係のアニメの割には傑作になるのは確定したようなモンだと思う。
今期期待のアニメだ。

なお、ホビージャパンのサイトの方で、かなり前からコミカライズもされてるので、予習したい人はしておけば良い。
オススメ。

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