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Retro-gaming and so on

ヒカルの碁 2

ゲームボーイアドバンス用囲碁ゲーム、「ヒカルの碁」第2作。


 
市場評価は前作「ヒカルの碁」より上らしい。
個人的には、前作より「色味がおかしい」気がしてるが、一方、

  • ストーリーモード(キャンペーンモード、と呼んでる)に詰碁が組み合わされていて、より囲碁の細かいトコが学びやすい
のは事実だ。なるほど、前作より「これで囲碁を学んだ」と言う人がより多い理由が分かる。

僕は基本的には「✗✗原作のゲーム」ってのは全く評価しないクチだ。何故なら「メディアが違う」モノを無理矢理ゲーム化してもロクな事にならない、ってのが前提だから、だ。映画原作、漫画原作、アニメ原作のゲームはロクなモノがない。市場評価もその通りになってる、だろう(同様に、「ゲーム原作のアニメ」なんつーのも基本的には大っ嫌いだ)。
ところが、このシリーズに関して言うと例外だと言っていい。漫画原作の割には見事に色々と「組合わさってる」んだ。むしろ原作の「サブストーリー」的な立ち位置として構成されていて違和感がない。
主人公は「貴方自身」で、ヒカルに憑いてる藤原佐偽を「見る」事が出来る。そしてヒカルと佐偽に導かれて「囲碁を学ぶ」。原作だけ読んでも囲碁がサッパリ出来るようにならない、と言う「弱点」を補完するようなゲームになってるわけだ。
これは凄いだろ?漫画「ヒカルの碁」に対する「副読本」的な立ち位置に調整されてるわけだ。・・・漫画を買って読むならこのゲームも買わなアカン、ってカンジで作られてるわけ。
それだけじゃない。このゲームのタイトルは「ヒカルの碁 2」なんだけど、ゲーム自体が前作の続編になっている。
前作は原作単行本で言うと第2巻第13局から第5巻くらいまでの間の話となってて、この「ヒカルの碁 2」はその第5巻以降の話になってる。そう、「院生」編だ。従ってプレイヤーである「貴方」はヒカルの後を追って院生試験に挑戦して、院生になって囲碁を打っていく、と言う「ヒカルの碁」サブストーリーを体験する。
しかし、このゲームで初めて囲碁を学ぶ層にも佐偽は「囲碁の遊び方」を教えてくれる。「院生試験に備えて前作の復習」と言うカタチを取って、だ。しかも前作より細かい(前作だと「囲碁の基本ルールとテクニックだけ教えてほっぽり投げる」体裁だった)。そして「知識の確認」の体裁を取っている為、前作を遊んだプレイヤーは「解説」をスキップする事が出来る。この辺の「設計」も上手い。
いずれにせよ、前作に比べると「囲碁の打ち方の途中経過込み」での教材に進化していて、設計とその目的が前作よりこなれてる、んだ。今のコナミはどーだか知らんが(と言うより、大方が思ってる通り「クソ会社」に成り下がったが)、「かつてのコナミは凄かった」と言うのが良く分かるゲームになっている。
ゲームボーイアドバンスでは「最高の囲碁ゲーム」になってるだろう・・・っちゅーか、ゲームボーイアドバンスだと「ヒカルの碁」シリーズ2作しか囲碁ゲームはねぇけどな(笑)。いや、無かった筈だが。




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