11時まえに小淵沢に着きました。
駅の売店で、
お弁当や、来週山の家にまた来る両親に置いておこうと、黒玉(知ってます?)や馬肉ジャーキーなどを買い
駅レンタカーで車を借りて
「山のお野菜とお水を持って帰ってきて」という娘からのミッションにより
大泉で野菜を買い
先回の反省から野辺山でビールとワインも買って
山の家に着いたのが午後2時近くだったかと思います。
おとなりのすみこさんに、つきましたーと電話すると
「IZAさんの文子さんが明日お帰りになるから、夜、うちでご飯なの、一緒にどう?」
といってくださいました。
びゃこたんが登ったベランダの階段の下に、
また来てよいようにと、カリカリ(猫のご飯)を置いてくださっていました。
びゃこたん目撃のIKさんにも、
来ました!とケイタイに電話しました。
東京から奥さまがおいでになるのを小淵沢まで迎えに行っていらして、お家は留守でした。
「おみやげに、お菓子とお野菜とビールもってきました!」と申し上げたら
なんと、わたしにと、わざわざ清里で洒落たクッキーなどを買ってきてくださいました。
なんていい方なんでしょう。
家をあけ、荷物を家に上げ、落ち着いた4時すぎから
IKさんのお家にお届けものがてら、まわりをぷらぷらと廻りました。
今回はあまり大きい声で呼んで歩かず、
ときどきちょっと呼んでは、立ち止まったり、すこし待ったりしながら歩きました。
テキは、7キロも山を上下して徘徊しているのです。
こちらが大声で呼んで歩いていたのを聞きつけて
もし彼が一筋か二筋下の道で
じっと考えてから、わたしの声のするほうに上がってきても
すでにそこにわたしはいなかったりするわけです。
考えてみたら、やっぱり、そんなに簡単なことではないのでした。
でもわたしは悲観的なきもちにも、楽観的なきもちにもなりませんでした。
もう一度ここに来て、
自分で納得したかったのかもしれない
と思いました。
暗くなってから家に戻りました。
もう9月、
いまは週末なのでまた入荘しているお家もありますが
先回よりはだいぶ、別荘地は暗くなっていました。
7時ごろ、すみこさんがよんでくださり
IZA家の文子さんと、いろいろなものをいただきました。
お酒もいただきました。
揚げたての天ぷらがいっぱい!わーい。
すみこさん お料理上手なのです。
すみこさんちの猫タンタンくんは、おみやげのササミジャーキーが気に入ってくれたみたいでした。
すっかり遅くまでおじゃまして、文子さんとご挨拶して
笹のなかをガサガサ隣に帰りました。
前日よく寝ていなかったので そのまま寝てしまいました。
こわいけれど、
もしかして帰ってこないかと
戸をすこし開けたまま眠りました。
もちろん、ベランダには猫のご飯をおいてあります。
目がさめたのは3時ごろだったでしょうか。
まだ、空は真っ暗で
やっぱり今夜も、からまつのこずえのここかしこに
星が果物みたいに大きくみずみずと輝いていました。
月はもう沈んでいます。
まだなんとなく こわい時間でしたが
お向かいのお家に灯りが点いていたので、それに励まされるように
気持ちを奮いたたせてびゃっこを呼びました。
今回はわたしは家から動かずに、
家から全方向にむかって
明るくなるまで 2時間ほど呼び続けました。
そのあと
やはりそれなりにメゲた気持ちになったので
ワインで朝酒、朝飲みしてふて寝。
お昼すぎまでは、ぼんやり、寝たり起きたり ご飯を食べたり
本を読んだりして
もう明日の朝に帰ろうかなあ などと思ってみたり
でも4時ごろ、ふたたび気を取り直して
しゃっきりと着替え、まずF地区のTGさんのお家まで登っていきました。
あちこちで工事や造成の機械の音がします。
でも5時にはみんな撤収していきます。
TGさんのお家のまわりは、なんとなく気になるところなのです。
TGさんはお留守でしたが
呼びながらそのへんを2周ほど廻り
足のむくまま、K地区のお屋敷のような別荘の間を歩き
またぼんやりとF地区に戻りました。
黄昏の気配が近づいてきています。
F地区からメインの通りまで戻り、
そこで、
一筋下の道のほうが可能性があるように思いましたが
なんとなく、S地区のほうにぶらぶらと行きました。
ちょっと呼んで
なすすべもなく立ち止まり 見廻して
また歩き
ちょっと呼ぶ。
小さい流れの向こうにあるお家から、賑やかな話し声や
犬の声がきこえてきました。
またちょっと、立ち止まり
「びゃこたーーーーん」と呼んでみました。
ちょっと待って!!
猫の声がしないか?
びゃっこの、あの、かわいい声ではないけれど
におー、におー、におー、におーというかすかな声。
猫がいる!
声は、小川のある並びと道を挟んで反対側の並びの
山小屋ふうの家の敷地のなかから聞こえます。
「びゃっこ?
おかあしゃんだよ?」
また、におー、におー、におーと
かすかに聞こえてきます。
誰もいない閉ざされた向かって「失礼します!!」と言って
わたしは家のほうへ、敷地の入り口からの径(こみち)に踏み入りました。
「びゃっこ?」
すると、玄関の左奥のバルコニーの登り口の階段のなかばに、
細くなっているけれど、まぎれもない白琥が
いまにも逃げ出しそうな不安定な様子で
こちらをむいて座っていました。
心臓が、ぎゅうっ、と冷たくなりました。
駅の売店で、
お弁当や、来週山の家にまた来る両親に置いておこうと、黒玉(知ってます?)や馬肉ジャーキーなどを買い
駅レンタカーで車を借りて
「山のお野菜とお水を持って帰ってきて」という娘からのミッションにより
大泉で野菜を買い
先回の反省から野辺山でビールとワインも買って
山の家に着いたのが午後2時近くだったかと思います。
おとなりのすみこさんに、つきましたーと電話すると
「IZAさんの文子さんが明日お帰りになるから、夜、うちでご飯なの、一緒にどう?」
といってくださいました。
びゃこたんが登ったベランダの階段の下に、
また来てよいようにと、カリカリ(猫のご飯)を置いてくださっていました。
びゃこたん目撃のIKさんにも、
来ました!とケイタイに電話しました。
東京から奥さまがおいでになるのを小淵沢まで迎えに行っていらして、お家は留守でした。
「おみやげに、お菓子とお野菜とビールもってきました!」と申し上げたら
なんと、わたしにと、わざわざ清里で洒落たクッキーなどを買ってきてくださいました。
なんていい方なんでしょう。
家をあけ、荷物を家に上げ、落ち着いた4時すぎから
IKさんのお家にお届けものがてら、まわりをぷらぷらと廻りました。
今回はあまり大きい声で呼んで歩かず、
ときどきちょっと呼んでは、立ち止まったり、すこし待ったりしながら歩きました。
テキは、7キロも山を上下して徘徊しているのです。
こちらが大声で呼んで歩いていたのを聞きつけて
もし彼が一筋か二筋下の道で
じっと考えてから、わたしの声のするほうに上がってきても
すでにそこにわたしはいなかったりするわけです。
考えてみたら、やっぱり、そんなに簡単なことではないのでした。
でもわたしは悲観的なきもちにも、楽観的なきもちにもなりませんでした。
もう一度ここに来て、
自分で納得したかったのかもしれない
と思いました。
暗くなってから家に戻りました。
もう9月、
いまは週末なのでまた入荘しているお家もありますが
先回よりはだいぶ、別荘地は暗くなっていました。
7時ごろ、すみこさんがよんでくださり
IZA家の文子さんと、いろいろなものをいただきました。
お酒もいただきました。
揚げたての天ぷらがいっぱい!わーい。
すみこさん お料理上手なのです。
すみこさんちの猫タンタンくんは、おみやげのササミジャーキーが気に入ってくれたみたいでした。
すっかり遅くまでおじゃまして、文子さんとご挨拶して
笹のなかをガサガサ隣に帰りました。
前日よく寝ていなかったので そのまま寝てしまいました。
こわいけれど、
もしかして帰ってこないかと
戸をすこし開けたまま眠りました。
もちろん、ベランダには猫のご飯をおいてあります。
目がさめたのは3時ごろだったでしょうか。
まだ、空は真っ暗で
やっぱり今夜も、からまつのこずえのここかしこに
星が果物みたいに大きくみずみずと輝いていました。
月はもう沈んでいます。
まだなんとなく こわい時間でしたが
お向かいのお家に灯りが点いていたので、それに励まされるように
気持ちを奮いたたせてびゃっこを呼びました。
今回はわたしは家から動かずに、
家から全方向にむかって
明るくなるまで 2時間ほど呼び続けました。
そのあと
やはりそれなりにメゲた気持ちになったので
ワインで朝酒、朝飲みしてふて寝。
お昼すぎまでは、ぼんやり、寝たり起きたり ご飯を食べたり
本を読んだりして
もう明日の朝に帰ろうかなあ などと思ってみたり
でも4時ごろ、ふたたび気を取り直して
しゃっきりと着替え、まずF地区のTGさんのお家まで登っていきました。
あちこちで工事や造成の機械の音がします。
でも5時にはみんな撤収していきます。
TGさんのお家のまわりは、なんとなく気になるところなのです。
TGさんはお留守でしたが
呼びながらそのへんを2周ほど廻り
足のむくまま、K地区のお屋敷のような別荘の間を歩き
またぼんやりとF地区に戻りました。
黄昏の気配が近づいてきています。
F地区からメインの通りまで戻り、
そこで、
一筋下の道のほうが可能性があるように思いましたが
なんとなく、S地区のほうにぶらぶらと行きました。
ちょっと呼んで
なすすべもなく立ち止まり 見廻して
また歩き
ちょっと呼ぶ。
小さい流れの向こうにあるお家から、賑やかな話し声や
犬の声がきこえてきました。
またちょっと、立ち止まり
「びゃこたーーーーん」と呼んでみました。
ちょっと待って!!
猫の声がしないか?
びゃっこの、あの、かわいい声ではないけれど
におー、におー、におー、におーというかすかな声。
猫がいる!
声は、小川のある並びと道を挟んで反対側の並びの
山小屋ふうの家の敷地のなかから聞こえます。
「びゃっこ?
おかあしゃんだよ?」
また、におー、におー、におーと
かすかに聞こえてきます。
誰もいない閉ざされた向かって「失礼します!!」と言って
わたしは家のほうへ、敷地の入り口からの径(こみち)に踏み入りました。
「びゃっこ?」
すると、玄関の左奥のバルコニーの登り口の階段のなかばに、
細くなっているけれど、まぎれもない白琥が
いまにも逃げ出しそうな不安定な様子で
こちらをむいて座っていました。
心臓が、ぎゅうっ、と冷たくなりました。