その後、なんの目撃情報もなく
さらに一週間が過ぎました。
娘の学校は9月9日始まりなので、9月に入ってからが、夏休み終盤。
夏の課題の仕上げ(追い込みともいう(~_~;))の調査や写真撮りに出かけたり、
お稽古の初試合があったり、
ゆっくりとゆっくりと日本列島を縦に通り過ぎた大きな大きな台風のために
東京はずうっと雨模様でした。
そんななかで
家出して3週間目の金曜日もすぎ
びゃこたん、さすがに濡れて、帰りたいんじゃないかなあ。
かなしくなっていないかなあ。
どうして、いるのかなあ。
2011年9月6日火曜日
家出から25日め。
八ヶ岳は台風で三日三晩、すごい暴風雨が続いたと、山のお隣さんからファックスがきました。
そして、TKさんのお家に伺ってくださったら、
最近びゃこたんらしい猫がお庭にきたけれど、
このぶんだと、餌でおびき寄せて檻のわなを使わないと
とてもつかまらないかもしれない…とのことでした。
その日は、夏の休暇を終えて東京に戻ったYKちゃんが、
体の調整とレッスンにうちに来てくださり、
遅いお昼を一緒に食べながら、白虎のことばかり話していました。
夏の滞在のあと人々が去り始めると、
補修や改修、木を切ったり、笹刈りなどのメンテナンスをたのまれた業者さんが入り
あっちでガンガン、こっちでガーガーと
零下になる冬のまえの山の短い秋のあいだにすませてしまうために
作業が始まります。
またことしは、新規に造成をして地面を掘ったりするおうちも結構あり
重機の音、作業の音、工事車両や工事の方たちなど
猫には、こわくていやであろう場所が増えていました。
頼みのIKさんのお家の斜向かいも
笹刈りをし、クレーンを入れて唐松を切り、
補修をして大工さんが入っている様子で
その後ずっと白琥は近づけないのじゃないかということでした。
そんな話をしているまさに最中にちょうどIKさんから久しぶりにケイタイに電話が入りました。
「しばらく、良い話がないので連絡もできなくて…」
とIKさん。「でも、まだがんばりますから、餌も置いておきますからね」
と言ってくださいました。
そして、その夜でした。
夜の11時半ごろ、ケイタイが鳴り、IKさんだったので、寝ていたのですが
飛び起きて出ました。
「いま、ここにびゃっこちゃんがいるんです!!!」
と興奮した様子でした。
「えっ!」
「でも、呼んでも寄ってこないんだ!
いま、下の牧場の天皇陛下の碑のところです!」
ええっ!!!!
天皇陛下の碑のある下の牧場!!?
別荘地から下の村に抜けていく、広大な牧場の、天皇陛下の御幸(みゆき)の記念碑のあたりです。
(天皇皇后両陛下がご成婚前の清子親王と高原ロッジにいらしたとき、この牧場に立ち寄られたのです。
その記念碑なんだって、村長さん嬉しかったんでしょうね(~_~;))
そこはもう家も街灯もなく、
夜は、真っ暗、文字通り一面の降るような星が見えるところで
人なんか通らないし、ほんとうになにもありません。
別荘地の方たちが温泉や食事に遠出するときに抜け道に使う農道です。
IKさんがお願いしてくださった方のひとり、ホテルのスタッフの女性が
夜、そこを通って、
白い猫がいる!とIKさんにすぐお電話してくださり、
山の夜はもうこの時間は深夜、真っ暗なのに、
IKさんがすぐにお友だちと車でその場所に行ってくださったそうなのです。
その牧場は標高下ることたぶん300メートルくらいでしょうか。もっとでしょうか。
距離でいうと7キロくらいだそうです。
距離と高低差からいっても、
とてもうちから歩いて行って捜し回れる場所ではありません。
「もう、わなを仕掛けるしかないかもしれないから
明日役場に行って、僕きいてみます。
とにかく無事で元気ですよ。」
台風の暴風雨でいやになってしまった白虎は
里に向かって降り始めてしまったのかもしれません。
そうすると捜す範囲はもう特定できなくなってしまい
愛護協会のようなところに登録して、
どこかで保護されるのを気長に待つしかないかもしれません。
もういちど行こうか…
しかしこんどは、車で、牧場を村のほうから上がっていって
停めては呼び、また停めては呼ぶしかないでしょう。
道の分岐もあります。里の別の場所に降りてしまうのです。
車も滅多に通らない場所なので、暗くなってからの探索はやっぱりいろいろな意味で
「さすがのわたし」もこわい。
「え、今週末、ぼくゴルフだから車はつかえないよ」
とオット。
(みつからないよ)と思っているのでしょう。ふつうそうだと思います。
お友だちと乗り合いで拾っていく約束なのでしょうから、無理もいえません。
翌日午前中、またIKさんからお電話いただきました。
管理事務所の役場に詳しい方にきいてくださったところ、
いま動物愛護のことなどで、最近はわなを仕掛けるのは難しく、
別荘地から出てしまうともっと面倒だとのこと。
どこにわなをかけるかも難しい。
出現場所が特定していれば、餌場になる餌付けしている場所か、ごみステーションに置くのだけれど、
この状態では置きようがないのでは、といのことでした。
そうでしょうね……(~_~;)
わたしも一応、地域猫ボランティアさんにわなを借りられるめあては
つきそうでしたが…
「僕 クライアントさんに三日締切のばしてもらって、
車で捜しますから、
牧場のほうも明日からまわってみますよ、
そしてまた見たら、また連絡しますから」とIKさん。
ええっ、
いろいろしてくださって…、
有難いのと申し訳ないのと言葉もありませんでした。
状況は、もう、良いとはいえません。
でも、いままでは見も知らない方だった方たち、
TGさんにせよ、IKさんは仕事ものばしてくださったり、
こんなにまでしてくださっているのに
「つぎにまた9月の連休ごろ両親が行きますので」と、ひとごとのように東京にいては
申し訳ないし…
ともかく、行くだけ、行こうか
レンタカーにしようか、
東京から?
日帰り?泊まり?
いったい、いくらかかるかしら…
9月7日のその夜のあいだ、そして翌日
わたしは、ああでもない、こうでもないと
ずっとずっと考え続けていました。
結論は出ないままでした。
さらに一週間が過ぎました。
娘の学校は9月9日始まりなので、9月に入ってからが、夏休み終盤。
夏の課題の仕上げ(追い込みともいう(~_~;))の調査や写真撮りに出かけたり、
お稽古の初試合があったり、
ゆっくりとゆっくりと日本列島を縦に通り過ぎた大きな大きな台風のために
東京はずうっと雨模様でした。
そんななかで
家出して3週間目の金曜日もすぎ
びゃこたん、さすがに濡れて、帰りたいんじゃないかなあ。
かなしくなっていないかなあ。
どうして、いるのかなあ。
2011年9月6日火曜日
家出から25日め。
八ヶ岳は台風で三日三晩、すごい暴風雨が続いたと、山のお隣さんからファックスがきました。
そして、TKさんのお家に伺ってくださったら、
最近びゃこたんらしい猫がお庭にきたけれど、
このぶんだと、餌でおびき寄せて檻のわなを使わないと
とてもつかまらないかもしれない…とのことでした。
その日は、夏の休暇を終えて東京に戻ったYKちゃんが、
体の調整とレッスンにうちに来てくださり、
遅いお昼を一緒に食べながら、白虎のことばかり話していました。
夏の滞在のあと人々が去り始めると、
補修や改修、木を切ったり、笹刈りなどのメンテナンスをたのまれた業者さんが入り
あっちでガンガン、こっちでガーガーと
零下になる冬のまえの山の短い秋のあいだにすませてしまうために
作業が始まります。
またことしは、新規に造成をして地面を掘ったりするおうちも結構あり
重機の音、作業の音、工事車両や工事の方たちなど
猫には、こわくていやであろう場所が増えていました。
頼みのIKさんのお家の斜向かいも
笹刈りをし、クレーンを入れて唐松を切り、
補修をして大工さんが入っている様子で
その後ずっと白琥は近づけないのじゃないかということでした。
そんな話をしているまさに最中にちょうどIKさんから久しぶりにケイタイに電話が入りました。
「しばらく、良い話がないので連絡もできなくて…」
とIKさん。「でも、まだがんばりますから、餌も置いておきますからね」
と言ってくださいました。
そして、その夜でした。
夜の11時半ごろ、ケイタイが鳴り、IKさんだったので、寝ていたのですが
飛び起きて出ました。
「いま、ここにびゃっこちゃんがいるんです!!!」
と興奮した様子でした。
「えっ!」
「でも、呼んでも寄ってこないんだ!
いま、下の牧場の天皇陛下の碑のところです!」
ええっ!!!!
天皇陛下の碑のある下の牧場!!?
別荘地から下の村に抜けていく、広大な牧場の、天皇陛下の御幸(みゆき)の記念碑のあたりです。
(天皇皇后両陛下がご成婚前の清子親王と高原ロッジにいらしたとき、この牧場に立ち寄られたのです。
その記念碑なんだって、村長さん嬉しかったんでしょうね(~_~;))
そこはもう家も街灯もなく、
夜は、真っ暗、文字通り一面の降るような星が見えるところで
人なんか通らないし、ほんとうになにもありません。
別荘地の方たちが温泉や食事に遠出するときに抜け道に使う農道です。
IKさんがお願いしてくださった方のひとり、ホテルのスタッフの女性が
夜、そこを通って、
白い猫がいる!とIKさんにすぐお電話してくださり、
山の夜はもうこの時間は深夜、真っ暗なのに、
IKさんがすぐにお友だちと車でその場所に行ってくださったそうなのです。
その牧場は標高下ることたぶん300メートルくらいでしょうか。もっとでしょうか。
距離でいうと7キロくらいだそうです。
距離と高低差からいっても、
とてもうちから歩いて行って捜し回れる場所ではありません。
「もう、わなを仕掛けるしかないかもしれないから
明日役場に行って、僕きいてみます。
とにかく無事で元気ですよ。」
台風の暴風雨でいやになってしまった白虎は
里に向かって降り始めてしまったのかもしれません。
そうすると捜す範囲はもう特定できなくなってしまい
愛護協会のようなところに登録して、
どこかで保護されるのを気長に待つしかないかもしれません。
もういちど行こうか…
しかしこんどは、車で、牧場を村のほうから上がっていって
停めては呼び、また停めては呼ぶしかないでしょう。
道の分岐もあります。里の別の場所に降りてしまうのです。
車も滅多に通らない場所なので、暗くなってからの探索はやっぱりいろいろな意味で
「さすがのわたし」もこわい。
「え、今週末、ぼくゴルフだから車はつかえないよ」
とオット。
(みつからないよ)と思っているのでしょう。ふつうそうだと思います。
お友だちと乗り合いで拾っていく約束なのでしょうから、無理もいえません。
翌日午前中、またIKさんからお電話いただきました。
管理事務所の役場に詳しい方にきいてくださったところ、
いま動物愛護のことなどで、最近はわなを仕掛けるのは難しく、
別荘地から出てしまうともっと面倒だとのこと。
どこにわなをかけるかも難しい。
出現場所が特定していれば、餌場になる餌付けしている場所か、ごみステーションに置くのだけれど、
この状態では置きようがないのでは、といのことでした。
そうでしょうね……(~_~;)
わたしも一応、地域猫ボランティアさんにわなを借りられるめあては
つきそうでしたが…
「僕 クライアントさんに三日締切のばしてもらって、
車で捜しますから、
牧場のほうも明日からまわってみますよ、
そしてまた見たら、また連絡しますから」とIKさん。
ええっ、
いろいろしてくださって…、
有難いのと申し訳ないのと言葉もありませんでした。
状況は、もう、良いとはいえません。
でも、いままでは見も知らない方だった方たち、
TGさんにせよ、IKさんは仕事ものばしてくださったり、
こんなにまでしてくださっているのに
「つぎにまた9月の連休ごろ両親が行きますので」と、ひとごとのように東京にいては
申し訳ないし…
ともかく、行くだけ、行こうか
レンタカーにしようか、
東京から?
日帰り?泊まり?
いったい、いくらかかるかしら…
9月7日のその夜のあいだ、そして翌日
わたしは、ああでもない、こうでもないと
ずっとずっと考え続けていました。
結論は出ないままでした。