白琥・白龍

捜猫記~八ヶ岳 海ノ口自然郷で猫を捜した1ヶ月~からはじまるブログ、
猫と絵と、そのほかと。

14.4度目の目撃は 神さま!お隣のお家でした!

2011年10月03日 | 捜猫記
2011年9月8日。
この日は仕事を2時に切り上げさせていただいて
娘と待ち合わせて東京体育館まで姉弟子の試合の応援に行きました。

その間も
レンタカーの値段を調べてみたり
はたまた中央線の時刻表を眺めてみたり
予定表をためつすがめつし

それでも決心はつきません。

試合のあと、伊勢丹に寄り、娘の新しい登校用の革靴を買い、
それから山に持っていくお礼のお菓子も買い

帰宅してからは、
また山に行くかもと、出したままだった荷物の中身を見たり。
買ってたお菓子を、その荷物に入れたり、出したり。

「もし車なしで来るなら、うちの妻の軽自動車をつかっていいですよ。」
とIKさんはおっしゃってくださいました。
(なんていい方なんでしょう(T_T)!)

でも、決心がつかないまま、9時になりました。


だって、口に出しては言いたくないけれど 
もし出会えたとしても
彼に帰る気がなければ連れて帰ることは不可能に近いのです。
それに相方の様子を見ていても、
白琥がもうわたしのこと忘れている可能性だってあります。だって猫ですから。
「猫は野生化してしまうのは簡単だから」と言われてもいました。


どうしようかなあ…



その夜の忘れもしない10時半ごろです。
家の電話が鳴りました。
局番は野辺山の番号。
「もしもし!」
と山の家のお隣のすみこさんの声でした。
「いま、うちにびゃっこちゃんが来たわよ!!!!」


いまこれを書いていても、この電話を思い出すと涙が出てきます。

お隣のだんなさまがリビングのソファに座っていらしたら、
ベランダの階段を白い猫が登ってきて、
だんなさまのほうをむいてガラス戸の外に座ったそうです。
「白い猫ってきいてたけど、頭が黒かったよ」
とだんなさま、
さっと、行ってしまったそうですが
そうです!それは間違いなく白琥です!!!!


前日の夜、7キロ近くも下の牧場の原っぱで駆け回っていた白琥が
奇跡のように、
一日かけてまた歩いて登って戻ってきたのです!

そして、あきらかに人のいるお家を、一瞬にせよ、階段を登ってまで
のぞいたのです。

やっぱり、行こう!

「すぐ行きます、あした行きます!」

わたしは電話を切るなり、すごい声でうわあーーーっと号泣しました。
娘がビックリしてこっそり覗いていました。

ママ、やっぱり明日から日曜日まで、行って来る。よろしくね。
眼科の視力の検診や、お稽古、教会の中学生会なんかがあるけれど
ひとりでだいじょうぶだよね?



そしてもうひとつ、どういうわけかわたしが
「見つかるかもしれない」と思ったことがありました。
それは、月齢、月の大きさ。
彼が家出した夜の月齢に近くなってきていたことです。


その晩、わたしは少しだけ寝て、3時半に起きて荷物をまとめ始め、
今回も40分かけて鶏のササミのジャーキーを焼きました。
いつもの通り5時すぎからは朝の支度をし、
7時に始業式に行く娘を送り出してから
すぐに新宿駅に向かいました。

あんまり気がはやったので、ケイタイを忘れてしまい、
バスを途中で降りてタクシーで戻り そのまま折り返し恵比寿駅まで行きました。

新宿駅で、レール&レンタカーで往復の切符と
小淵沢からのレンタカー3日ぶんを手配しました。
3時間まえからなら予約できるそうで、これだとJRの切符が少し安くなるのです。

昨日、山に行くと電話したら母が
「よそさまの車をお借りして、夜、まっくらな牧場なんかに行って
 捜しながらよそ見して脱輪なんかしたら、申し訳ないわよ。
 最近は鹿だって多いからぶつかったら、軽だったら壊してしまうわ」
と言ったので、
やはりIKさんにお借りしないことにしたのでした。

ホームの売店で熱いコーヒーと小さな甘いものを買いました。
朝8時半のあずさ。
小淵沢まで2時間です。

席に座って、
コーヒーと甘いもので落ち着いたころには
あずさは、立川を通り過ぎようとしていました。
猫の神さま。お願いします。

そして、聖アントニオのメダルももちろん、首に懸けてきています。

すこし、眠ることにしました。
2011年9月9日。
まだ暑いけれど 気持ちのよい朝です。
いまわたしは、中央線特急あずさで
ふたたび八ヶ岳に向かっています。


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