広い共有スペースで大きなテレビを見ながら昼食をとる祖母と付き添う私。
他には殆ど人はいません。
祖母:「やんや、もうたくさんだぁ、食べてくれるかい?」
※1私 :「オレが食べてどうすんの!ばあちゃん、ちゃんと食べて元気にならないと家に帰れないよ」
祖母:「ホントかい・・・、でももう食べられないわ・・・。もうばあちゃんたくさんだぁ」
テレビを指差し「あれ、この人あれだべさ?」
私 :「ああ、美川憲一。『さそり座の女』の人だよ」
祖母:「あ、やっぱりそうだべさ!さそりの人だよ。さそりの」
私 :(さそりの人って・・・)
祖母:「この人は昔っからそこに来てよく歌ってんだぁ。あれだべさ、あれさそりの」
私 :(そこって何処・・・)
祖母:「昔っからばあちゃん知ってるんだ・・・ああぁ~やっぱりさそりの人だべ」
私 :「ばあちゃん、いいから、あとこれだけでも食べなよ」
祖母:「そうかい・・・ いんやしっかし、ばあちゃんはも~う、いっぱいで食べられなぁぃ。あんた食べてくれるかい?」
※1へもどるを5回程繰り返す。
1時間以上かかりながらもなんとか食事を終えると、テレビを観ていた祖母が突然立ち上がる。
私 :「! ばあちゃん!何?何?どこいくの?テレビの前に行きたいのかい?」
祖母:「そこさ居るんだべ!?ばあちゃんは昔っから知ってっから、よっくここさ来て歌ってるんだわ。だから・・・」
なんとか抱きかかえて、椅子に座らせTVの前に移動。
祖母:「よっこらっせっと・・・」
私 :!
また椅子から立ち上がりTVのモニタに向かおうとする祖母。
慌てて抱きかかえておさえる私。
私 :「ばあちゃん!危ないから座ってなって!ばあちゃん何処行くのさ!?」
祖母:「だって!そこさ来てんだから頭下げにいかなきゃだめだべさ! ばあちゃんは昔っから知ってていっつもあれだからさ、頭下げることぐらいしねぇと! あれさそりの人だべさ!」
私 :「ばあちゃん、これテレビだよ!テレビ!とにかく危ないから座って!点滴外れちゃうから!」
番組が終了し、美川憲一が消える。
祖母:「あれ、何処さいったべ?もう行っちまったのかい?」
これで諦めると思いホッとする私。
私 :「そうだぁ、あの人は忙しい人だからもう次に行かなきゃなんないんだ」
けれどもテレビの後ろにあるガラス越しに駐車場などを見回す祖母。
祖母:「行っちまった? あれかい!きったねぇ婆様来るからって逃げたかい? まだそこらさいるべさ!頭下げるぐらいしておかないと!」
(ばあちゃんの中で美川憲一とはどういう関係???)
それでもまだ静止を振りほどいて、美川憲一を探そうとする祖母。
私 :「ばあちゃん、いいからまず座って! またそのうち来るから。」
祖母:「ダメだって、早く行かねぇ~と!ばあちゃんは!昔っから!知ってんだから!!」
なんだかんだとまだ納得のいかない祖母をなんとか車椅子に座らせ病室へ戻り、大人しく座っているように伝えたあと、私は祖母のスプーンや前掛けを洗いに。
そして5分程して病室へ戻るとまた車椅子に手をかけて立ち上がってる祖母が目に入りました。
私 :「ばあちゃん!ダメだって危ないから座っててって言ったでしょ!」
看護師さんと慌てて祖母を座らせると少し上機嫌の祖母。
「おばあちゃん、今日は機嫌いいね。何かあったの?」
血圧を測りながら話しかける看護師さん。
祖母:「やあやあ、今日は一仕事してきたんだぁ。昔っからのお客さん来ててやっとこさ挨拶できたんだぁ♪」
(ノ;;ーー)ノ どてっ
挨拶できたんかい!
毎日祖母の世話をしている親父、尊敬します・・・!( ̄.. ̄;)
他には殆ど人はいません。
祖母:「やんや、もうたくさんだぁ、食べてくれるかい?」
※1私 :「オレが食べてどうすんの!ばあちゃん、ちゃんと食べて元気にならないと家に帰れないよ」
祖母:「ホントかい・・・、でももう食べられないわ・・・。もうばあちゃんたくさんだぁ」
テレビを指差し「あれ、この人あれだべさ?」
私 :「ああ、美川憲一。『さそり座の女』の人だよ」
祖母:「あ、やっぱりそうだべさ!さそりの人だよ。さそりの」
私 :(さそりの人って・・・)
祖母:「この人は昔っからそこに来てよく歌ってんだぁ。あれだべさ、あれさそりの」
私 :(そこって何処・・・)
祖母:「昔っからばあちゃん知ってるんだ・・・ああぁ~やっぱりさそりの人だべ」
私 :「ばあちゃん、いいから、あとこれだけでも食べなよ」
祖母:「そうかい・・・ いんやしっかし、ばあちゃんはも~う、いっぱいで食べられなぁぃ。あんた食べてくれるかい?」
※1へもどるを5回程繰り返す。
1時間以上かかりながらもなんとか食事を終えると、テレビを観ていた祖母が突然立ち上がる。
私 :「! ばあちゃん!何?何?どこいくの?テレビの前に行きたいのかい?」
祖母:「そこさ居るんだべ!?ばあちゃんは昔っから知ってっから、よっくここさ来て歌ってるんだわ。だから・・・」
なんとか抱きかかえて、椅子に座らせTVの前に移動。
祖母:「よっこらっせっと・・・」
私 :!
また椅子から立ち上がりTVのモニタに向かおうとする祖母。
慌てて抱きかかえておさえる私。
私 :「ばあちゃん!危ないから座ってなって!ばあちゃん何処行くのさ!?」
祖母:「だって!そこさ来てんだから頭下げにいかなきゃだめだべさ! ばあちゃんは昔っから知ってていっつもあれだからさ、頭下げることぐらいしねぇと! あれさそりの人だべさ!」
私 :「ばあちゃん、これテレビだよ!テレビ!とにかく危ないから座って!点滴外れちゃうから!」
番組が終了し、美川憲一が消える。
祖母:「あれ、何処さいったべ?もう行っちまったのかい?」
これで諦めると思いホッとする私。
私 :「そうだぁ、あの人は忙しい人だからもう次に行かなきゃなんないんだ」
けれどもテレビの後ろにあるガラス越しに駐車場などを見回す祖母。
祖母:「行っちまった? あれかい!きったねぇ婆様来るからって逃げたかい? まだそこらさいるべさ!頭下げるぐらいしておかないと!」
(ばあちゃんの中で美川憲一とはどういう関係???)
それでもまだ静止を振りほどいて、美川憲一を探そうとする祖母。
私 :「ばあちゃん、いいからまず座って! またそのうち来るから。」
祖母:「ダメだって、早く行かねぇ~と!ばあちゃんは!昔っから!知ってんだから!!」
なんだかんだとまだ納得のいかない祖母をなんとか車椅子に座らせ病室へ戻り、大人しく座っているように伝えたあと、私は祖母のスプーンや前掛けを洗いに。
そして5分程して病室へ戻るとまた車椅子に手をかけて立ち上がってる祖母が目に入りました。
私 :「ばあちゃん!ダメだって危ないから座っててって言ったでしょ!」
看護師さんと慌てて祖母を座らせると少し上機嫌の祖母。
「おばあちゃん、今日は機嫌いいね。何かあったの?」
血圧を測りながら話しかける看護師さん。
祖母:「やあやあ、今日は一仕事してきたんだぁ。昔っからのお客さん来ててやっとこさ挨拶できたんだぁ♪」
(ノ;;ーー)ノ どてっ
挨拶できたんかい!
毎日祖母の世話をしている親父、尊敬します・・・!( ̄.. ̄;)
車椅子に座れる程回復しTVでアニメを観る祖母
一時は医者に「この状態で生きているのが不思議です。私ならもたないでしょう・・・本当に生命力が凄いんですね」と言われた祖母は入院4日目には車椅子に座れる程回復。
まだ食欲が完全ではないので点滴をし続けてるのですが、腕に刺さる点滴の針とチューブが邪魔くさいと誰もいない隙を狙って外してしまうほど・・・。
そんな訳で逆に目が離せない祖母・・・( ̄.. ̄;)
父と交代しながら付き添ってる際にスケッチをしていたのですが、スケッチする私に気付き笑いながら「何描いてるのさ?」と。
小さな体の祖母を見ていると、生命力の凄さに感心してしまいます^^;
入れ歯がないとさらに老けて見える祖母
先週の火曜日に父から祖母が倒れたと連絡。
血圧が半分ほどになり、いつ心臓が止まるかわかないということで、仕事をなんとか一段落させて木曜日の早朝に札幌を出発。
子供の頃はさんざん迷惑をかけた育ての親である祖母は92歳。
おそらくこれが最後ではないかと覚悟をし、途中不安にかられながらも6時間かけて中標津の病院へ到着し、急いで病室へ行きました。
すると予想外に意識もしっかりし、血圧も安定してきている祖母。
まだ起き上がることはできないものの、笑いながら冗談を言える程でした。
泊り込みで看病する父の方が疲れてるようでしたが、ひとまずホッとした帰省初日^^;
さっぽろも夏らしくなりました♪
本州の方は暑さや大雨で大変なようですが、体調を崩さないようにお気をつけ下さい♪
さて昨日から大阪のアートギャラリーそらさんにて151人展が始まっております!
私も銅版画を出展しておりますので、関西にお住まいの方は是非観に来てください♪
詳細はこちら