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ぼたんくんとふわりちゃん

2010年10月17日、また猫と暮らしはじめました。

読書日記[51]ときどき時代小説

2025-04-12 17:32:09 | 読書
読みたいと思って購入したものの、
置きっぱなしの時代小説が何冊か手元にあって
ぼたんの動物病院で読めそうなものあるかな、と見てみたところ
文庫本で、ちょうどいい感じだった『くらまし屋稼業』(今村翔吾)。



3回の通院で2冊読めました。

こういう感じのお話、すごく久しぶりに読みました!
いいですね、面白いです。

シリーズものを読んだの、『剣客商売』以来かも。
15年ぶりくらい?


(Amazonより画像拝借しました)

『剣客商売』(池波正太郎)は図書館で借りて、
面白くてもう一回借りて、好きな巻だけさらに借りた気がする。



私は昔から名前を覚えるのが苦手で
それが原因で完読できないことがあります。

名前がうろ覚えでも、読み進められる本と
そうでない本があって、読んでみないとそれは分からず、
最近は読むのがエッセイとか評論が多くなっている気がする。


有名な作品も何冊か挫折していて、
登場人物が多かったり、名前が似ていたり
時代小説は特に難しい名前や長い名前が多くて、
名前が覚えられないことで引っかかってしまうと内容に集中できない。


そういえば、学生の頃、あまり話したことがない同級生と
同じ漫画が好きだと分かって盛り上がったものの
私が登場人物の名前を間違えたり言えなかったりして、
なんだか疑われたことも。。。

なんでだろう、と自分でも思うのですが。

芸能人とかアナウンサーさんの名前も覚えられないんですよね。。。
はるが保育園のときに、ほかのお母さんたちと話しても
アイドルの話とか本当についていけなかった 。゚(゚´ω`゚)゚。



そんな私でも面白くて一気読みした時代小説たち。


『のぼうの城』(和田竜)


(Amazonより画像拝借しました)



『ぼんくら』(宮部みゆき)





『吉原手引草』(松井今朝子)


(Amazonより画像拝借しました)


あと漫画なら『口入屋兇次』(岡田屋鉄蔵)とか。


(ebookjapanより画像拝借しました)


一番最近読んだと思っていた『口入屋兇次』も10年くらい前だった (´ー`)
本当に最近時代小説、読んでいなかったようです。


そういえば、話が最初に戻りますが
「くらまし屋」とまた別に「炙り屋」がいたり、
「虚(うつろ)」という組織があったり、
なんとなく『グラスホッパー』(伊坂幸太郎)を思い出しました。



この本、主人公「鈴木」をはじめ、
登場人物の殺し屋の名前も「鯨」とか「蝉」とか
覚えやすくて(私的に)ストレスがなく、
話も展開が早くて面白くて一気読みした作品です。
かなり好きで、何回も読んでます。


さて、
ある意味うちのくらまし屋、ふわりちゃん。



数日に一回は、「あれ、全然ふわり見てないな〜」と思って
家族に聞いても、誰もどこにいるか知らず、探そうとすると
いつのまにか足元にいて、え!どこにいたの?ってなってます。




読書日記[50]じわじわくる

2025-03-21 23:25:31 | 読書
ぼたんを診てもらっている動物病院は
けっこう人気のようで、いつも混んでいます。
ネット予約して、順番が近づいてから行くにも関わらず
だいたい1〜2時間待つ。

なので、待合室用の本を持っていきます。
いまは通院2〜3回で1冊読むペース。


今回読んだのは『文豪怪奇コレクション 恐怖と哀愁の内田百閒』。



読書日記[46]で書いた、『ノラや』が良かったのですが
内田百閒先生の本って読んだことないな〜、と思って
手っ取り早くアンソロジーを読んでみました。


『ノラや』は旧仮名・旧字体で、昭和初期の雰囲気があって好きですが
こちらは新仮名になっていて、ふりがなもついて読みやすい。
(『ノラや』も改訂版がでているのでこちらは新仮名かも)


最近の本は内容の展開が早く、どんどん進んでいくものが多いせいか
大正〜昭和初期のこの本の文章は、
とってもゆっくり時間が進んでいく気がします。


「由比駅」という話の最後(P279)


耳許(みみもと)ががんとして、耳鳴りがする。松も鳴っている。ボイの白い顔と白い上衣が、境目がなくなった。


この一文が、なんだかこの本の全てを表している気がする。

今は昼なのか夜なのか、夢なのか現実なのか、話し相手は知人なのか別人か、
ここにいる自分は果たして生きているのか死んでいるのか。。。
いつのまにかあらゆる境界がなくなって、ぬる〜っとした感覚が残る。
そんな感じの本でした。


なんとなく、この時代の感じが良くて続けて読んだ同じシリーズ、
『文豪怪奇コレクション 耽美と憧憬の泉鏡花〈小説篇〉』。



こちらは、また少し内容が変わって
「向こう側」の世界に足を踏みれてしまったところから始まる話が多かった。

明らかに夢ではない、何かがおかしい世界。
そして自分に深く関わっていて、本能が逃げたいと告げるのに逃げられない。

あまりこういう感じの本を読んだことがありませんでした。
なんだか怖い夢を見てうなされている気分になります。


個人的に好きなのは、読後にじわじわとくる『恐怖と哀愁の内田百閒』。
このシリーズ、他の作家さんもちょっと読んでみたいです。



この2冊を読んでいたら、
とある漫画を読みたくなりまして。


『鬼を飼う』(吉川景都)



(画像は購入したebookから拝借)


ちょっと方向性はかわるのですが、昭和初期の奇獣もの。
絵も綺麗だし、話もまとまっていて、7巻で完結するのも良い。


久しぶりに読みました。
明治から昭和初期は、こういう話が合います。
異界とか、異能とか、奇獣とか。