三島由紀夫の最後の作品、輪廻転生をテーマにした「豊饒の海」。
「春の雪」「奔馬」「暁の寺」に続くその第4弾である完結編の「天人五衰」。
このシリーズ、2年に1冊のペースで読んできましたが、やっと読了しました(^^ゞ
三島由紀夫はこの作品の最終原稿を書き上げた昭和45年の11月25日に、自衛隊にクーデターを呼び掛け、ついには割腹自殺して果てるわけですが、僕は当時4歳なので、勿論テレビのニュースで見た記憶もありません(^^ゞ
あ、一応テレビはありましたよ。我が家は当時まだ白黒テレビでしたが(^^ゞ
三島の文章ってとっても色彩豊かで美しい文章だとは思うものの、比喩表現が難しい上に、時に仏教用語や哲学的な思想がチンプンカンプンで、僕の貧弱な頭ではよく理解できません(>_<)
「豊饒の海」と言うのはどう言う小説かと言うと・・・
第1部の「春の雪」で、綾倉聡子との悲恋のうちに20歳で死んでしまった松枝清顕の輪廻転生を、親友の本多繁邦が追い掛けると言う形で、第2部「奔馬」では飯沼勲と言う軍国青年に、第3部「暁の寺」では月光姫(ジン・ジャン)に転生してまして、みんな20歳になると死んじゃうんですね~(>_<)
で、最後の第4部「天人五衰」では、安永透という青年になってまして、本多は彼を養子に迎えます。
ま、結局、彼は松枝清顕の転生ではなかったようなのですが・・・。
因みに、この本のタイトル、「天人五衰」とは、仏教用語で、六道最高位の天界にいらっしゃる天人でも、生物としての限界は超えられず、長寿の末に死を迎える。その死の直前に現れる5つの兆しのことを天人五衰と言って、仏典によって解釈が異なるものの、大体次のようになるらしい。
1.衣裳垢膩(えしょうこうじ):衣服が垢で油染みる
2.頭上華萎(ずじょうかい):頭上の華鬘が萎える
3.身体臭穢(しんたいしゅうわい):身体が汚れて臭い出す
4.腋下汗出(えきげかんしゅつ):腋の下から汗が流れ出る
5.不楽本座(ふらくほんざ):自分の席に戻るのを嫌がる
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Boo8マスターごうちゃん
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