思い出せ 11月5日の出来事を! 火薬陰謀事件と反逆を! 忘れることは許されぬ 人々の記憶の底にとどめておけ! 『マトリックス』のクリエイターが仕掛ける衝撃の近未来サスペンス・アクション! 独裁政権下の近未来イギリス。 マスクの下に傷のある顔を隠し、全体主義国家と戦い続ける謎の男 "V"。 英雄か狂人か、正義の使者かテロリストか・・・・。 "V" とは一体何者なのか? 自由への革命のときは刻一刻と近づいていた・・・・。
イギリスの人気コミックを映画化した作品。第3次世界大戦後のイギリスを舞台に、孤高のテロリストが国家に立ち向かうという物語です。近未来のイギリスは、核戦争の結果、独裁的な政権が力を得て国の支配権を掌握した全体主義国家になってしまっています。マスメディアは政府にコントロールされ、秘密警察が横行し、マイノリティや同性愛者がすべて強制収容所へ送られてしまうなど第2次大戦のナチス・ドイツのような独裁国家となっているのです。劇中の議長の演説などは、観ていて PINK FLOYD が作った映画 「The Wall」のワンシーンを連想してしまいます。
物語は、TV局で働くイヴィーが外出禁止時間帯の夜に秘密警察に見つかり、絶体絶命の危機に見舞われたところを、"V"とだけ名乗る仮面の男に命を救われるところから始まります。"V"と名乗るその男は、国家を相手にひとりテロ活動を続ける正体不明、善か悪かの判別不能の男でした。彼は1605年に国王の圧制に反発し国家転覆を図り失敗に終わったガイ・フォークスにならって、イギリスの反逆精神の象徴となったその日、11月5日のガイ・フォークス・デイに、国民の決起を呼びかけるといった話なのですが、このストーリーは同じようにコミックから映画化された「X-メン」などと同様、差別や独裁に対する批判を描いたものになっています。
この作品、一言で言い表せないほど奥深い物語ですよ。そして非常にダークです。 「個人は個人として自由に生きる権利をもつとともに、全体主義に抵抗する権利と義務がある」と原作者はこの物語を通してメッセージを伝えているのですが、まさにこれがこの作品の持つテーマでしょう。とても重いテーマ、メッセージです。観ていて「マイケル・コリンズ」を思い出しました。あの作品もアイルランド革命のストーリーでした。この映画の最終的な内容は個人の政府に対する復讐だったのですが、それを基に自分の手で社会に革命をもたらそうとするストーリーでした。考えてみたら、イギリスをはじめとするヨーロッパ方面は、革命や自由を国家権力から勝ち取ろうとする物語多いですね。時代的に古いもので、メル・ギブソンの 「ブレイブハート」。「ジャンヌ・ダルク」もそうでした。そして前述の 「マイケル・コリンズ」や、「ライフ・イズ・ビューティフル」。ちょっと内容が違うかもしれませんが、「暗い日曜日」、「戦場のピアニスト」等・・・
政治家が民意を無視して国を支配したらどうなるか。一国のリーダーが国民の声に耳を傾けなくなればどうなるのか・・・・考えると怖いです。 ですが、これは現実に起こり得ることですよね。
それにしても、ヒロインのナタリー・ポートマン。この作品の中でこの人の存在は大きい。あっぱれです。
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【 V FOR VENDETTA 】
監督:ジェームズ・マクティーグ
出演:ナタリー・ポートマン ヒューゴ・ウィーヴィング スティーヴン・レイ
2006年アメリカ作品
イギリスの人気コミックを映画化した作品。第3次世界大戦後のイギリスを舞台に、孤高のテロリストが国家に立ち向かうという物語です。近未来のイギリスは、核戦争の結果、独裁的な政権が力を得て国の支配権を掌握した全体主義国家になってしまっています。マスメディアは政府にコントロールされ、秘密警察が横行し、マイノリティや同性愛者がすべて強制収容所へ送られてしまうなど第2次大戦のナチス・ドイツのような独裁国家となっているのです。劇中の議長の演説などは、観ていて PINK FLOYD が作った映画 「The Wall」のワンシーンを連想してしまいます。
物語は、TV局で働くイヴィーが外出禁止時間帯の夜に秘密警察に見つかり、絶体絶命の危機に見舞われたところを、"V"とだけ名乗る仮面の男に命を救われるところから始まります。"V"と名乗るその男は、国家を相手にひとりテロ活動を続ける正体不明、善か悪かの判別不能の男でした。彼は1605年に国王の圧制に反発し国家転覆を図り失敗に終わったガイ・フォークスにならって、イギリスの反逆精神の象徴となったその日、11月5日のガイ・フォークス・デイに、国民の決起を呼びかけるといった話なのですが、このストーリーは同じようにコミックから映画化された「X-メン」などと同様、差別や独裁に対する批判を描いたものになっています。
この作品、一言で言い表せないほど奥深い物語ですよ。そして非常にダークです。 「個人は個人として自由に生きる権利をもつとともに、全体主義に抵抗する権利と義務がある」と原作者はこの物語を通してメッセージを伝えているのですが、まさにこれがこの作品の持つテーマでしょう。とても重いテーマ、メッセージです。観ていて「マイケル・コリンズ」を思い出しました。あの作品もアイルランド革命のストーリーでした。この映画の最終的な内容は個人の政府に対する復讐だったのですが、それを基に自分の手で社会に革命をもたらそうとするストーリーでした。考えてみたら、イギリスをはじめとするヨーロッパ方面は、革命や自由を国家権力から勝ち取ろうとする物語多いですね。時代的に古いもので、メル・ギブソンの 「ブレイブハート」。「ジャンヌ・ダルク」もそうでした。そして前述の 「マイケル・コリンズ」や、「ライフ・イズ・ビューティフル」。ちょっと内容が違うかもしれませんが、「暗い日曜日」、「戦場のピアニスト」等・・・
政治家が民意を無視して国を支配したらどうなるか。一国のリーダーが国民の声に耳を傾けなくなればどうなるのか・・・・考えると怖いです。 ですが、これは現実に起こり得ることですよね。
それにしても、ヒロインのナタリー・ポートマン。この作品の中でこの人の存在は大きい。あっぱれです。
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【 V FOR VENDETTA 】
監督:ジェームズ・マクティーグ
出演:ナタリー・ポートマン ヒューゴ・ウィーヴィング スティーヴン・レイ
2006年アメリカ作品
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あけましておめでとうございます。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。
この作品、私も観る前は単なるダークヒーローみたいな印象で観たのですが、
本当に深い内容でびっくりしましたよ。
ナタリー・ポートマンの演技、凄いですね。
ご丁寧なコメント&TBをどうもありがとうございました。
仰るとおり、この作品は結構奥が深い内容でしたね。
実在したガイフォークスを題材にしたりとストーリーも展開も見応えがありました。
なかなか、記事にするには、難しい作品だと思いますが、ぼのさんは実に分かりやすく的確に解説していますね。とても、参考になりました。
それから、仰るとおり、確かにヨーロッパ方面は、革命や自由を国家権力から勝ち取ろうとするストーリーの作品が多いですね。
ということで、今年は本当にぼのさんにはお世話になりました。ブログを通して知り合えたことを感謝しております。
来年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
それでは、よい年を!
あのおちゃめな(^_^;)仮面に、
真面目に観る気力を奪われてしまったような。
仮面の下ばかり気になってしまった感があるので、
素顔を見せて勝負した方が
よりメッセージを受け取れたじゃないかなぁ。
ヒューゴ・ウィービング、いいですねぇ。
あの「マトリックス」シリーズの中でも
私が一番応援していたのは、キアヌでもなく、
キャリー・アン=モスでもなく、はたまた
フィッシュバーンでもない・・・
エージェント・スミスことヒューゴ氏でした。
あのスーツがまたなんともいえなくカッコいいんですよね(笑)。
そうそう、ジョン・ハート、チョット観ないうちに
ムチャクチャ老けてました(爆)。
チャイコフスキーをバックに爆破テロが行われる場面は、ちょっと忘れられそうにない場面でした。ナタリーのロリロリファッションと、Vのエプロン姿も印象強かったね。