他を圧倒する構築美、壮絶なインプロヴィゼイション…
音楽史上最高傑作の誉れも高いビートルズの「アビィ・ロード」をトップから引きずり落としたロック史上に燦然と輝く名盤中の名盤!
よく伺わせていただいている じゃんだらりんさまのブログ記事に、クリムゾンの 『リザード 40周年記念エディション』 が投稿されていて、拝読させていただいた後、無性に聴きたくなり、手にとってしまったこの1st.アルバム。
リリースされてもう40年も経つんだ…。クリムゾンとフリップ、そして自分たちの旅は全てはここから始まったんだなと、このアルバムを聴くたびに思う…。
それにしても最初のアルバムにして、この壮絶な展開はなんだろう。 他のアーティストのデビュー盤と比べて、明らかに違いすぎる。 デビューという初々しさは欠片もなく、なんと堂々とした、まるで10年以上もキャリアがあるような完璧な構成と重厚な音…。
これがデビューアルバムなんて…。
と何度感じたことか。 何度も何度も感じて、もう私もこのアルバムに出会って30年が過ぎようとしている…。
しかし、何度聴いてもまた、新しい何かを発見できる凄い作品…。
私がこのアルバムと出会ったのは、今から30年前。 丁度洋楽を聴き始めて多少はわかるよって自慢げに言える様になりかけてきた頃。
当時、洋楽の中でもハードロック。「KISS」に衝撃を受け、”Da Ya Think I'm Sexy?” の「ROD STEWART」に酔いしれ、”WE Are The Champions”を歌う「QUEEN」に憧れていた14歳の私。 その14歳の頃の憧れは「QUEEN」でした。彼らの記事が載る雑誌は殆ど目を通すほど彼らに酔いしれていた私は、その記事の殆どに必ずと言って良いほど比較されていた王者「ZEPPELIN」(当時の話)。 70年代、日本ではアイドル的存在 だったQUEENですが、デビュー当時は常に ”ZEPPELINの後継者” とされてきていたのです。”そのZEPPELINとは何ぞや” という感じで聴き始めたZEPPELIN。 その時の衝撃も凄かった。 それまでの私のRockに対する考えや思いは全て覆され、”これが真のRockだ” とZEPPELINを聴きまくるようになりました。
そんな時、高校生になった私に、同じRock好きの先輩が「ZEPPELIN聴いてるんだったら、これ聴いてみろよ」と渡された1本のカセットテープ。 タイトルを見ると ”クリムゾンキングの宮殿” とだけ書いてある…。 これが私のこのアルバムとの出会い…(少々余分な話で長くなってしまいましたが)。
早速、家に帰ってラジカセ(懐かしいですね-笑)にセットする。 テープの擦れる音に混ざったノイズの音…。”ん??なんだ?” すると、急に大音量で畳み掛けるように覆いかぶさるイントロが! 「20世紀の精神異常者」の始まりです。 重厚なサウンド、そしてハードな展開… ”おぉ!カッコイイ!” と思わず叫んでしまいました。 その時の背筋が凍るようなゾクゾクとした感覚は今もこのアルバムを聴くたびに甦ってきます。 そして静寂感漂う「風に語りて」の後のドラマティックな名曲「エピタフ(墓碑銘)」。 アルバム最後の壮大なテーマ曲「クリムゾンキングの宮殿」…。 一通り聴いた後に感じる脱力感…。 こんなRockもあるんだ。
次の日先輩にテープを返しながら「凄かったです。なんというバンド?」
「これがキング・クリムゾンというバンドなんだ。凄かっただろ?」
「ええ。でもちょっとまだ理解できないかも」と私。
「俺も実はまだうまくわからないんだ。 だけど物凄いバンドというのはわかっただろ?このレコードがあのビートルズの”アビーロード”をチャートから引き摺り下ろしたんだ」
「え?」
このアルバムが?? あのビートルズの名盤を?
しかも、このアルバムがデビューアルバムであるということもその時初めて知ることになったのです。
私は次の月の小遣いをこのアルバムのために注ぎ込みました。手に取った瞬間「なんじゃこれ」(笑)。
タイトルもなにも書かれていないジャケット一杯にホラー漫画に出てきそうな顔…。物凄く強烈なインパクトでした。 こりゃ一生忘れられないレコードになるな。例え音楽の内容を忘れたとしても…。
しかし、それが本当に現実になるとは思いもしませんでした。 このアルバムが40年経っても聴き継がれているという事を…。
このアルバムが世に出ていなかったら、クリムゾンというバンドが存在していなかったら、Rockというものがどんな方向に行っていたか…。現在のロック・ポピュラー音楽の歴史は相当違うものになっているのでしょうね。 それほどロック界の歴史に強いインパクトを与えたアルバムなのだと思います。
このレビューを書き込みながら、改めて聴く「クリムゾンキングの宮殿」。 これが40年も前に作られたものということ自体が凄いです。 多分、この先もずっと私は聴き続けるアルバムになるでしょう。
--「クリムゾンキングの宮殿」関連映像--
IN THE COURT OF THE CRIMSON KING
Epitaph
21st Century Schizoid Man
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[ IN THE COURT OF THE CRIMSON KING / King Crimson ]
1. 21st Century Schizoid Man
inclding Mirrors
2. I Talk to the Wind
3. Epitaph
including March for No Reason
Tomorrow and Tomorrow
4. Moonchild
including The Dream
The Illusion
5. Court of the Crimson King
including The Return of the Fire Witch
The Dance of the Puppets
1969年リリース
--関連作品LINK--
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よく伺わせていただいている じゃんだらりんさまのブログ記事に、クリムゾンの 『リザード 40周年記念エディション』 が投稿されていて、拝読させていただいた後、無性に聴きたくなり、手にとってしまったこの1st.アルバム。
リリースされてもう40年も経つんだ…。クリムゾンとフリップ、そして自分たちの旅は全てはここから始まったんだなと、このアルバムを聴くたびに思う…。
それにしても最初のアルバムにして、この壮絶な展開はなんだろう。 他のアーティストのデビュー盤と比べて、明らかに違いすぎる。 デビューという初々しさは欠片もなく、なんと堂々とした、まるで10年以上もキャリアがあるような完璧な構成と重厚な音…。
これがデビューアルバムなんて…。
と何度感じたことか。 何度も何度も感じて、もう私もこのアルバムに出会って30年が過ぎようとしている…。
しかし、何度聴いてもまた、新しい何かを発見できる凄い作品…。
私がこのアルバムと出会ったのは、今から30年前。 丁度洋楽を聴き始めて多少はわかるよって自慢げに言える様になりかけてきた頃。
当時、洋楽の中でもハードロック。「KISS」に衝撃を受け、”Da Ya Think I'm Sexy?” の「ROD STEWART」に酔いしれ、”WE Are The Champions”を歌う「QUEEN」に憧れていた14歳の私。 その14歳の頃の憧れは「QUEEN」でした。彼らの記事が載る雑誌は殆ど目を通すほど彼らに酔いしれていた私は、その記事の殆どに必ずと言って良いほど比較されていた王者「ZEPPELIN」(当時の話)。 70年代、日本ではアイドル的存在 だったQUEENですが、デビュー当時は常に ”ZEPPELINの後継者” とされてきていたのです。”そのZEPPELINとは何ぞや” という感じで聴き始めたZEPPELIN。 その時の衝撃も凄かった。 それまでの私のRockに対する考えや思いは全て覆され、”これが真のRockだ” とZEPPELINを聴きまくるようになりました。
そんな時、高校生になった私に、同じRock好きの先輩が「ZEPPELIN聴いてるんだったら、これ聴いてみろよ」と渡された1本のカセットテープ。 タイトルを見ると ”クリムゾンキングの宮殿” とだけ書いてある…。 これが私のこのアルバムとの出会い…(少々余分な話で長くなってしまいましたが)。
早速、家に帰ってラジカセ(懐かしいですね-笑)にセットする。 テープの擦れる音に混ざったノイズの音…。”ん??なんだ?” すると、急に大音量で畳み掛けるように覆いかぶさるイントロが! 「20世紀の精神異常者」の始まりです。 重厚なサウンド、そしてハードな展開… ”おぉ!カッコイイ!” と思わず叫んでしまいました。 その時の背筋が凍るようなゾクゾクとした感覚は今もこのアルバムを聴くたびに甦ってきます。 そして静寂感漂う「風に語りて」の後のドラマティックな名曲「エピタフ(墓碑銘)」。 アルバム最後の壮大なテーマ曲「クリムゾンキングの宮殿」…。 一通り聴いた後に感じる脱力感…。 こんなRockもあるんだ。
次の日先輩にテープを返しながら「凄かったです。なんというバンド?」
「これがキング・クリムゾンというバンドなんだ。凄かっただろ?」
「ええ。でもちょっとまだ理解できないかも」と私。
「俺も実はまだうまくわからないんだ。 だけど物凄いバンドというのはわかっただろ?このレコードがあのビートルズの”アビーロード”をチャートから引き摺り下ろしたんだ」
「え?」
このアルバムが?? あのビートルズの名盤を?
しかも、このアルバムがデビューアルバムであるということもその時初めて知ることになったのです。
私は次の月の小遣いをこのアルバムのために注ぎ込みました。手に取った瞬間「なんじゃこれ」(笑)。
タイトルもなにも書かれていないジャケット一杯にホラー漫画に出てきそうな顔…。物凄く強烈なインパクトでした。 こりゃ一生忘れられないレコードになるな。例え音楽の内容を忘れたとしても…。
しかし、それが本当に現実になるとは思いもしませんでした。 このアルバムが40年経っても聴き継がれているという事を…。
このアルバムが世に出ていなかったら、クリムゾンというバンドが存在していなかったら、Rockというものがどんな方向に行っていたか…。現在のロック・ポピュラー音楽の歴史は相当違うものになっているのでしょうね。 それほどロック界の歴史に強いインパクトを与えたアルバムなのだと思います。
このレビューを書き込みながら、改めて聴く「クリムゾンキングの宮殿」。 これが40年も前に作られたものということ自体が凄いです。 多分、この先もずっと私は聴き続けるアルバムになるでしょう。
--「クリムゾンキングの宮殿」関連映像--
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1969年リリース
クリムゾン・キングの宮殿 デビュー40周年記念エディション完全限定盤 ボックス・セットキング・クリムゾンこのアイテムの詳細を見る |
--関連作品LINK--
クリムゾン・キングの宮殿 デビュー40周年記念エディションキング・クリムゾンこのアイテムの詳細を見る |
クリムゾン・キングの宮殿 デビュー40周年記念エディション2CD版キング・クリムゾンこのアイテムの詳細を見る |
クリムゾン・キングの宮殿 (ファイナル・ヴァージョン)このアイテムの詳細を見る |
この作品も歴史的バンドの記念碑なので、欲しいとは思いつつも、次々と再販されてるので買い時が難しいですね~。(次はBOXセットが登場するとか?)
こんばんわ。
サマーズ&フリップのアルバムも中々面白かったですよね。
ポリスの事実上のラストアルバム「シンクロニシティ」に収録されている
アンディの曲”マザー”なんかを聴くと、
この頃彼がプログレに傾倒してたんだなぁ・・
と改めて思います。
久しぶりに聴きたくなってきました(笑)。
追記ですが、「クリムゾンキングの宮殿」のBOX SETは、
既にリリースされています。
本記事の「デビュー40周年記念エディション完全限定盤 ボックス・セット」
というのがソレです。
AMAZONで内容を知ることが出来るので、
一度ご覧になってみてください。
ただ、セッションとか、当時の貴重な未発表ライヴを
収録しているみたいですので、初めてなら通常盤で
充分ですよ。
アルバムにストーリー性のある音楽を創る
アーティストのベスト盤は、はっきり言って
意味がないんですよね。
とはいっても、クリムゾンの究極の(?)
ベストアルバムは購入してしまいましたが…(苦笑)