季節のブログ『ほっとひといき・四季の便り』

日本の美しい四季の移り変わりのなかで、季節の風景や食べ物など何気ない日常を綴る日記です

『フランダースの犬と画家ルーベンス』

2018年06月28日 | 季節のきねんび

小説やアニメでお馴染みの『フランダースの犬』は、19世紀の女性作家ウィーダによって書かれた児童文学です。

作者のウィーダさんは1839年英国生まれ。日本でいえば江戸時代の天保年間に生れた女性ということになります。ウィーダさんは動物愛護協会の設立に尽力するほどの犬好きで、晩年は生活に困窮しながらも多数の犬を飼っていたといいます。

そのウィーダさんの想いがこもった作品が『フランダースの犬』といえるでしょう。

『フランダースの犬』の作中で主人公のネロ少年が憧れるのがベルギーの画家ルーベンスです。ルーベンスはヨーロッパ貴族たちに高く評価された画家で、宗教画や肖像画、風景画など多くの絵画作品を残しました。

うち、『フランダースの犬』の作中にも、ルーベンスの「キリストの昇架」「キリストの降架」などが登場しています。物語の最後にネロが天に召されるアントワープ大聖堂には、ルーベンスのこの2枚の絵が飾られています。

ネロはかねてよりルーベンスのこの2枚の絵を見たいと願っており、最期の力を振り絞ってアントワープ大聖堂まで辿り着くというストーリーになっているのです。

本日は画家ルーベンスの誕生日でもあります。

偉大な画家の誕生日を祝いつつ、ルーベンスに憧れながらも幼い命を天に召されたネロのことを想わずにはいられません。

(※画像はアントワープ大聖堂にあるルーベンスの絵画「キリストの降架」)

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