goo blog サービス終了のお知らせ 

栃木発「ちゃりあん」ブログ2

日常の「あたりまえ」を、より深く。

「沼原湿原」へ散策してきました。 那須塩原市・年に一度の植物観察(前) 2016.7.31 

2016-08-03 20:33:23 | 植物
7月31日。

この日は知り合いの皆さんが県内各地で「マルシェ」等のイベントに出展されていました。

通常なら、一日で2~3のイベントを「はしご」することも珍しくないのですが

僕と彼女にとって、この日・・・というより、この「7月最終の日曜日」という日は

それはそれは「特別な意味」を持つ日なわけで。。。


・・・

そんな「記念日」ではないけれども「特別な意味を持つ日」。

どんなに行きたいイベントがあっても

それを外しても

絶対「行きたい場所」があります。


そこへ「ちょっとだけ」早起きをして出かけてまいりました。



・・・・



場所は栃木県那須塩原市。


旧3市町が合併してできた那須塩原市は


それはそれは広大な面積を誇り


自然も豊か。


そんな旧・黒磯市の北端に位置する「板室温泉」。


そこを経由して


那須連峰の西端、那須町の端っこに近いところに


僕らはクルマを走らせた。



・・・・・



県道266号線。


板室温泉郷を越え


那須湯本方面に向かう東行き方向にずっと進むと






左に案内板。







那須街道に接続する「一軒茶屋」交差点まで約7キロの位置。


ここを曲がり


山道をひたすら登ってゆく。


・・・もちろん、クルマで。






深緑のまぶしい一本道。



10時40分現在、気温は26℃。



梅雨も明け、炎天下でギラギラ。


クルマから降りると「もやっ」とする。



対向車は少ないが


カーブが多く、勾配も大きいのでゆっくりと進む。



・・・


クルマで1本道を進むこと約20分。


やって来たのは





沼原湿原。


「ぬまっぱら」と読む。





いままでは途中から砂利道であったが


一部を除きキレイにアスファルト舗装されていた。


11時着。


気温は22℃。



標高が高くなったこともあり気温が一気に下がる。


風が吹くととても気持ちが良い。







県営の無料駐車場。


湿原散策だけでなく


南月山、白笹山等、登山コースの起点としても利用されるが


この日は団体バス2台が待機中。


紅葉などのピーク時に比べれば台数は少ないが


それでも「避暑地」として立ち寄りの多い「沼原湿原」だけあって


乗用車も多く停まっていた。





まずここでの儀式は「トイレに入る」こと。


この先、トイレはココに戻ってくるまで「無い」に等しい。


着いたらまずトイレに入る。


僕らは必ず。。。。



先日、自治体からの通知で「節水の協力」を求めるものがあった。


最寄りの「深山(みやま)ダム」の貯水率が10%ま落ち込んだため


取水制限を行うため、市民に節水を呼び掛ける・・・そういう内容。


その影響があってか、トイレの手洗い水はこの時は出ないというハプニング。


これには困ったが、雨水を再利用している以上、どうしようもない。


※これから沼原湿原を訪れる方はウェットティッシュ等をご用意されることをお勧めします。






気を取り直して


いざ出発です。








クマの出没情報が絶えない地域。


詳細に情報が張り出されていました。


・・・もちろん


ビビリ屋の僕ですから


熊鈴はすでに鳴りっぱなし。


都会の子であろう、ジャリジャリ鳴り響く熊鈴が気になって気になってしかたがないらしく


後ろを何度も振り返る(笑)












さぁ森の中へ。










刈ったばかりであろう、草香る散策路はキレイに整備されていました。






ちょうど、団体のバス2台のご一行とすれ違いました。


バスへ戻るようです。












途中、いつもお約束のように「大きな三脚」のカメラマンさんを見かけました。


どんな被写体を目指しているのでしょうか。









ふと樹の根っこの部分に目をやると


オレンジ色の小さくてまーるい体のクモが。






「ここは南東北・・・」


そんな言葉が出るほど


梅雨がまだ明けていないようなジメジメ感。


太陽は出たり入ったり。


風が吹くと涼しくはなるが


それが長くは続いてくれない。


だが


石の階段を下りるにつれ


気温が徐々に下がっていることがわかる。



一部分だけ「体がひんやりする」ところがある。


風の通り道、とでも言おうか。





ウグイスが啼いている。


セミもいくつかの種類が聞こえる。


いつもならクマにビビる僕であるが


歩くたびに汗がにじむジメジメ感に


そんな恐怖感も打ち消されるほど・・・暑苦しい。


何度水分を含み


額に汗を拭ったものか。。。。





歩くこと20分。


湿原の周回コースへ出る。


今年は・・・





左回りか・・・



それとも





右回りか・・





改めて花暦の確認。





今年は「右回り」です。





葉の生い茂った「子守石」を眺めてスタートです。





トンボがやたらと目につきます。














かなり手入れがされており


他山道の分岐点もはっきり。





苔むすベンチはいつものまま











笹だらけ


クマはいない(笑)













三斗小屋宿跡への分岐点














再び太陽の下へ















アカバナシモツケ

















「えー水がない!?」


・・・深山ダムの貯水率が低いことは聞いていたので


雨は明らかに少ないのは確か。


だから湿原も水が少ないのは不思議ではないのだが


やはり渇水というイメージは拭えない。



ただ、昨年の同時期に訪れた時も「水がない」と言っていたので


この時期はこれが当たり前なのかもしれないが


それでも昨年に比べても


明らかに水は少なかった。


「今年は見つからないかな」



僕らがお目当ての植物は水がないと生きられない。


湿地帯が枯れ果てている以上


期待はますます薄くなってしまう。
















時期的にも


ニッコウキスゲやコバイケイソウが花期を過ぎ


ハイカーの数は少なくなる。


そんな時期にも関わらず


僕らがお目当ての植物といえば


「いまが旬」なわけです。


それが観られないことは


屈辱の一日となりようものです。


もともと開く花が限られていることもあり


目に留まったものは可能な限り撮影した。


けれど



僕らがここに来たのは

それが目的ではない。


あの植物を見つけること・・・


それだけにかかっているのです。








はやる気持ちを抑え


生息域を目指します。

















振り返ると


北の空がなにやら怪しくなってきました。


雷鳴は聞こえませんが


昨年の「ひょう」の記憶がよみがえります。


カッパは用意していますがなるべく避けたいところ。


空を見つつ


僕らは湿地帯を眺めます。











水はほとんどありません。


大渇水です。


まだ昨年のほうが水量は多かったようです。








クロサンショウウオを目がけてきた方がいらっしゃいましたが


見つけることはできたのでしょうか。




















梅雨が明け


ストレートに降り注ぐ太陽光線。


下界に比べれば気温は低いと思われますが


ここは「盆地」のような”すり鉢地形”


冷風も


熱風も


すべてこもってしまうところ。


さすがに暑いです。





木道以外の湿地帯。


これだけを見ると


ただの空き地に思えてしまいますが


これがいまの沼原湿原です。


「いないかもね」


お目当ての植物を


渇水は封じ込めてしまうかもしれない・・・


そんな危機感が二人には常に付きまといました。


そんな現実が


目の前に。


果たして


お目当ての植物を目にすることはできるのでありましょうか!


この話は


次回に続く。
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« きっかけは「山あげ祭り」!... | トップ | 「沼原湿原」へ散策してきま... »

コメントを投稿

サービス終了に伴い、10月1日にコメント投稿機能を終了させていただく予定です。