libra

元々日常を綴るブログでしたらバセドウ病による甲状腺機能亢進症と診断されましたことを機に、闘病日記を書いてみようかと

my favorite movies

2004年06月11日 00時04分35秒 | 愛すべき映画たち
よく、一番好きな映画は?って聞かれるんだけど、うーんって考え込んじゃう。
とりあえず、好きだなって思った映画をいくつかあげておこうかと。

ムーランルージュ
ストーリーなんてどうでもいいんです。もう、映画全体の雰囲気がすごくツボだったのです。見てて、すごくテンション上がり・・・何度も見ては、一緒に歌ってしまう。。これを見て、今までクールビューティーでなんか近寄りがたい存在だった二コール・キッドマンのあんなおちゃめなダンスが見れてあたらしい発見でした。

シカゴ
やっぱ、キャサリン・ゼタ・ジョーンズの歌最高、踊り最高。かっこよさにボルテージあがりまくりでした。ただ、リチャード・ギアの登場シーンには、萎えた・・・なんであんな服装・・声も細いし・・・リチャード歌っちゃ駄目。。貴方が歌うたびにみすぼらしさが増します・・・

Talk to Her
おすぎの「一本で100年分の涙を流したのは初めてですっっっ」(っだったっけな?)のCMに引かれて映画館に。私がアルモドバルと出会った記念すべき作品。もう、映画館からの帰り道、ベニグノの愛情の深さゆえの悲しみ、切なさに、もう体中の力が抜けてぼーっとしてました。世間的には許せない愛かもしれないけど、そういう愛し方しかできないベニグノがまたかわいそうで。かわいそうだけど、美しくて。ベニグノの愛に包まれて光を放つかに見える、昏睡状態のアリシアの白い肌が実に官能的でした。ほんとに素敵な映画だと思ったんだけど、友達にこの映画のストーリー行ったら、「えー、暗い。やだー」って一蹴されました。いまだに、周囲にこの映画いいって言ってくれる人がいません。。

All About My Mother
見れば見るほどあたらしい側面に気付かされる映画。監督アルモドバルのマジックが実に多く組み込まれている映画だ、と関心しっぱなしです。赤と青のコントラストの美しい画面の中で展開される、母親、女になった男、女優、すべての女性への賛歌。実に多くのものがリレーされて展開していくストーリー。臓器提供による命のリレー、死んだ子供エステファンの写真、引き継がれるエステファンという名前、諸々。表面上はシンプルなストーリーなのに、そこに埋め込まれた仕掛けが本当にすばらしく、見終わって、アルモドバルありがとうって感動に浸れた映画でした。ちなみに、一般教養のスペイン映画の授業で、上記のtalk to herとこの作品についてのレポを書きました。かたりだしたら止まらなくなる作品です。いつか、レポートもいっかいまとめなおして、ここに載せちゃおうかな・・・(爆

神経衰弱ぎりぎりの女たち
アルモドバル最高っってこれまた叫んだ作品。上記の彼の作品2つとちがって、何も考えずに楽しめた作品。ただひたすら面白い。出てくる人、次から次にすっとんきょうで、クレイジーでマッドでいかれてて、、もう、やりたい放題。だれがまともなのか、この世の中、何がまともだか、わからなくなってきます。そのきれっぷりに、ブラボーでした。

存在の耐えられない軽さ
これを好きな映画に入れるのにはちょっと気が引けるのですが・・・ぶっちゃけ、あまりストーリ思い出せないんだけど、見ててすごくがつんと来たことは覚えてる。こういうまどろっこしいタイトルの映画ってタイトルだけで惹かれるんですが、見て正解って思ったんだけど・・・もう一回見ようって思ってるんだけど、ちょっと覚悟がいる気がしてる映画でもあります。



ここまで書いて、眠くなったんで今日のところはお終い。後は追ってまた。
とりあえず、好きな他の映画は、今思い出す範囲で下にリストアップ。


死ぬまでにしたい10のこと
輝きの海
17歳のカルテ
めぐり合う時間たち
ホワイト・オランダー


Stolen Summer

2004年06月05日 23時35分20秒 | 愛すべき映画たち
映画館で予告をみて、涙した「夏休みのレモネード」。
レンタル屋で見つけたので早速借りて見ました。

カトリックの男の子が夏休みに友達になったユダヤ教の男の子は白血病に犯されている。
これを言っただけで、話の内容は十分想像がつくと思いますが・・・
そんな白血病の彼が天国にいけるように、さまざまなテストを受けさせる大筋の中で、ほほえましい子供の視点で宗教上の葛藤が書かれていたり、保守的な父親と息子の対立も現れたり、と、まぁ、子供の病人が出てくる映画の王道的なストーリー。

予告編が全てでした。本編の凝縮版という感じで、それ以上のものはないといったかんじです。
一番の不満は、邦題。
訳し難い原題だから、適当に映画の一部を持ってきた感が否めませんね・・・

まぁ、それでもかなり涙したけどね。


夏休みのレモネード/Stolen Summer2002アメリカby Pete Jones

cast
Aiden Quinn
Bonnie Hunt
Kevin Pollak
Brian Dennehy
Eddie Kaye Thomas
Adiel SteinMike Weinberg

my life without me

2004年06月05日 22時49分00秒 | 愛すべき映画たち
アルモドバルファンの私としては、ぜひ映画館で見たいと思いつつ見逃していた作品「死ぬまでにしたい10のこと」を見た。
アルモドバルは製作総指揮ってことで、監督は別なんで、彼の作品と比べるとずいぶんきれいだけど、過食症のダイエット狂が出てくるあたりに、少しアルモドバル色感じます。

私は、女性が、内に苦しみを抱えながら、表に出すまいとしているときの、体の内側から心が破裂して飛びでてきそうなぴりぴり感が出ている演技がすごく好きで。
ジュリアン・ムーアとかそういう演技がすごく上手だなぁと感じるんだけど、この作品のサラ・ポーリーもすごくいい感じでした。
私の周りに普通にあるものが、私なしで進行していくことへの寂しさに、なんとも言えない切なさが感じられて、涙でした。

暗くなりそうなテーマをあまり重くなりすぎないテイストで描かれていて、寂しさとともに爽快さも感じました。


死ぬまでにしたい10のこと/my life without me2003 スペイン、カナダby Isabel Coixet

cast
Sarah Polley
Amanda Plummer
Scott Speedman
Leonor Watling
Maria de Medeiros
Mark Ruffalo

KILL BILL

2004年06月05日 21時30分30秒 | 愛すべき映画たち
夕べ、夜中の12時からキルビルを見ました。
寝る前に見る映画じゃないですが・・・
シャキーンシャキーンって、体がどんどん切れる系は苦手なんで、敬遠してたけど、やっぱみたくなって。

まぁ、この場合、切られた部分の血の出かたがギャグタッチに大量噴出してて、そこ変がリアルじゃない分、大丈夫でした。まぁ、それでもちょっときついけど。

それにしても、楽しめました、この映画。
タランティーノ、遊ぶなぁって・・・
音楽の使い方とか、カメラワークとか、映像の色とか。
B級映画の集大成的な感じがなんとも興奮でした。

それにしても、オーレン石井役のルーシー・リュウ、絶妙な感じでした。日本人にあの役を出来る女優ってだれかいないかなぁ・・・思いつかん・・・

キル・ビル/KILL BILL vol.12003アメリカ、日本by Quentin Tarantino

cast
Uma Thurman
Lucy Liu
栗山千明
千葉真一

トロイ

2004年05月30日 20時02分05秒 | 愛すべき映画たち
見てきました、トロイ。
最近、どうもひねくれて来て、癖のある映画に好意を持つようになった私にとって、この映画は面白くないオーラがぷんぷんしてたのですが。
思いのほか楽しめました。
感情移入できない中途半端なラブロマンス、株価大暴落のオーランドブルーム、「絶世の美女ヘレン」のオーラが出きってないダイアン・クルーガー、しつこいセリフ回し・・・と突っ込んでたらきりがないですが、やっぱり私は、古代ロマンものが好きだったんだと再認識させられました。まぁ、要約するとブラピの自己満映画、ってことなんでしょうが。。
うん、でも、本当に映画館で見てよかったって思えた映画でもあります。も一回映画館で見るのもありなくらい。

で、ちょっと気になって、自分の世界史の記憶をリフレッシュする目的でさらっと調べたんだけど、どうしても確証がとれないのが、「トロイの木馬」も史実か、ってこと。

とりあえず、トロイ戦争について。

トロイ戦争とは、紀元前8世紀ころの詩人ホメロスの「イリアス」等に出てくる神話上の戦争。
トロイの王子パリスが、ギリシアの大将アガメムノンの弟后ヘレネ(ヘレン)を奪ったことから、ギリシア側の怒りを買い、ギリシアVSトロイの戦争が戦われる。10年にも及ぶ戦争は、ギリシア側の木馬戦略により、トロイ陥落を持って終る。

この戦争を時間的にコンパクトにして、そこにラブロマンスの脚色しつつ、ギリシア側で活躍したアキレス(ブラッド・ピット)の感情を中心にして描いたのが、映画「トロイ」。
ホメロスやギリシア神話にかなりの思いいれがある人が、この映画をみたら、つっこみたくなるとこ満載でしょうが・・・
なんで、木馬からアキレスが出てくるんじゃって。
原作ではアキレスは、木馬計画の前に死んでるんです。
まぁ、そういうつっこみはおいといて。

話を戻します。
このホメロスのトロイ戦争に関する記述に大変な感銘を受けた少年がいました。幼き日のシュリーマンです。彼は、「トロイは実在する!」と確信し、「自分がこの証拠を発掘するんだ」と、幼心に決意。商人として富を築き、その金を元にトロイの発掘を始めたのです。当時の学説からは常識外れの場をトロイと予想し、掘り進めること数年。1873年、とうとうトロイの跡を見つけたのです。

で、私が最近気になってるのは、シュリーマンの発見を持って、ホメロスの記述の歴史性が証明された、としている表現が多いこと。
シュリーマンは確かにトロイを発掘した。
だけど、トロイ戦争があったことを証明したのとは違うのです。
だから、トロイの木馬も歴史上、本当にあったのか、分からないのでは・・・

そういうのが気になって、ネットで調べても、埒が明かず、とりあえず文献あたってみようってことで、今本読んでます。
新事実あったら、またアップしようっと。

ちなみに、シュリーマンについて。
トロイの遺跡は、時代別に何層にも重なってて。
シュリーマンが見つけた層は、実は、ホメロスの叙事詩に記された時代のトロイではなく、この時代のトロイを発見するのは別の人間です。また、近年の研究で、シュリーマンの発掘品には捏造が疑われる部分も多く・・・
ということで、研究者の中にも、シュリーマンの評価は2分されるようです。
文献によっては、シュリーマンの虚言癖を上げ、その原因を少年時代の家庭環境に求めてるものもありますが・・・
真実は、なんなんでしょう。
ゆっくりと文献にあたりながら、それなりに見えてくるといいのですが・・
シュリーマンがどんな人物であれ、彼が、エーゲ海一帯の文明の礎を築いたって部分は、十分に評価すべきことです。

あ、ちなみに、もう一つ。
私の古代への興味をそそった話。
トロイ戦争に敗れたトロイ側の武将のほとんどは死んでしまいましたが、その一部が、イタリアに渡り、その子孫の中に双子の兄弟ロムルスとレムスがいます。
そうです、ロムルスとは、ローマを築いたといわれる伝説上の王様で、ローマの名の起原にもなっている人物です。
この双子の兄弟も狼に育てられたなど、神話の域を出ないですが、この二人がトロイ末裔だったなんて・・・
ロマンです。

映画「トロイ」では、トロイの城砦陥落の際に地下道から逃げる武将の1人に、オーランドブルーム演じるパリスが、トロイの王に歴代継承されてきた剣を渡しながら「新しい地を見つけて、トロイ人の意思を引き継ぐんだ」みたいなことを言うシーンがありました。ちゃんと、トロイ人の魂はローマの地で生き延び、果ては共和制ローマ、ローマ帝国・・・へと繋がっていくと考えると、さらにさらに、想像は果てないわけで・・・だから、好きなんです、世界史。