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世界史の中のパレスチナ問題

2023-12-23 09:30:00 | 読書
「世界史の中のパレスチナ問題」
臼杵陽著、講談社現代新書、2013年1月





パレスチナ問題の根源がどこにあり、どのように展開し、現状はどうなっているかを考えた、2013年に出版された新書。

ここ数ヶ月イスラエル・パレスチナの争いが激しくなってきましたので読み返してみました。

本書は三部構成になっており、
第一部ではユダヤ教・イスラム教・キリスト教の相互関係、歴史上の十字軍、東方問題など、
第二部では帝国主義時代から第一次世界大戦、第二次世界大戦、第二次世界大戦後のアラブ・イスラエル紛争など、
第三部ではアラブ・イスラエル紛争のパレスチナ化、アメリカによる支配、アラブ革命など、
を概観しています。

・宗教
・欧米からの差別・支配の歴史
・イスラエル・パレスチナ双方の内政・内紛
などが複雑に絡み合って現在に至るので、今回の紛争もどちらが悪いと結論付けるのは難しいです。

ただ、「おわりに」で「パレスチナ問題は人類の叡智をかけて必ずや解決しなければならない世界史的な課題」と言っていますし、
各地域で戦争が起きることで大国のパワーが分散し、
日本を含む東アジアでも軍事行動が起きやすい状況を生んでしまいかねないので、
反戦を訴えることは大事だと思いました。



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