「「騙されない!」ための経済学」
森永卓郎著、PHPビジネス新書、2008年5月
テレビのコメンテーターなどでおなじみ、森永卓郎氏の2008年出版の書籍。
リーマンショックが起きる前に出版されたため、
予測通りにならなかったこともありますが、
考え方としては大筋共感できます。
誰に「騙されない!」のかというと、
詐欺師ではなく、権力者(資本家・政治家・財務省・日銀・経団連)、
メディア、経済学者、エコノミストなど。
短期の経済予測に絶対はなく、長期の視点を持つことで、
騙されることなく、より確実な方法で資産形成することもできると言っています。
森永氏が株を評価する際に見るのは、
・PER(株価収益率)
・PBR(株価純資産倍率)
・株主優待込みの配当利回り
の3つ。(P.56)
→自分も銘柄選びの際にこれらの指標は見ています。
購入に至るまでには他の指標も見ますが。
「信用取引やFXで怖いのはレバレッジ」(P.70)
→これは自分も何度か損を出して、身をもって経験しました。
いまはレバレッジをかけていません。
「一般庶民にしてみれば、雇用が不安定になり賃下げや首切りが横行する
デフレは、決して歓迎すべきものではない」(P.82)
→デフレをよしとする意見もありますが、自分はどちらかというとこの意見に賛成です。
「(デフレを終結させるためには、)まずゼロ金利に戻す。
それから、消費者物価指数を1~3%に誘導するインフレ・ターゲットを宣言し、
そこに至るまで無制限にマネタリーベースを拡大し続けると宣言する」(P.84)
→これは実際にそういう政策がとられました。
「権力者やお金持ちが一般大衆から収奪するという資本主義の本質をより強化するのが、新自由主義」(P.102)
「勝ち組の話題は節税・インサイダー取引・合コンの3つしかない」(P.139)
→なるほど。