珍珠茶日記

中国・台湾への旅行記など。

2008 西双版納への旅 -基諾山へ

2008年05月31日 19時55分21秒 | 雲南旅行
【4日目 基諾族の里 基諾山へ】

朝8時にホテルを出て、バスターミナルへ向かう。昨夜、フロント娘にバスで基諾(ジノー)山まで行ける事を確認した。
中国語がへたくそな男が一人でバスに乗って、そんな所まで出かける事にやや驚いた様子ではあったが、とにかく民航路の景洪市版納客運站(Jinghong Banna Bus Station)に行けば何とかなりそうだった。
タクシーを拾ってバスターミナル行きを告げると、日焼けした肌の若い運転手は、バスターミナルに行ってからどこへ向かうのか、このタクシーを1日チャーターしないか?と訊いてきた。念のためいくら掛かるか訊ねると1日乗って200元(3200円程)という。バスなら1時間以上は掛かる基諾山へも、タクシーなら簡単に行けるし、今日一日色んなところを観て周れ、結果的に時間とコストを節約できるだろう。
OKして、基諾山への直行を指示した。

ガイド本には、基諾族は1979年に公認された最も新しい少数民族とある。人口は2万人ほど。まさに少数民族だ。
基諾族は基諾山近辺の村々で暮らしている。何年か前に山の中に今日の目的地である”基諾山寨”が作られ、そこで観光客向けに基諾族の村や暮らしを紹介している。

基諾山は景洪市東約30kmにあり、タクシーで30-40分程で到着。
130元の入場料には、ガイド料金が含まれている。タクシー運転手が若いガイドのところのいるところまで一緒について来て、「こいつはあまり中国語の出来ないやつだから、しっかり面倒みて、最後にこの場所までつれ戻してきてくれ」と話している。
そのガイドのもと、上海から来た中国人の観光客グループと共にガイドツアーのスタート。

ガイドは20歳くらいの若い女の子。10代かもしれない。気強そうな顔立ちで、なかなかの美人。一般的に基諾族がそうなのか、あるいは山に住むためか、浅黒い肌をしている。基諾族は太陽神を信仰しており、村の入り口にある門や民族衣装などに太陽を思わせるマークが付けられている。彼女の衣装(兼ガイドの制服)にも、それがあった。

山を少し登ったところに広場があり、そこで民族舞踊が始まった。若い男女による勇敢な踊りで、大きな太鼓は、やはり太陽の形にデザインされている。
 
【写真】舞踊を踊る男女の服には、太陽を思わせるデザインが。



続いて基諾族の生活や家の様子、民芸品を作っているところを説明してもらう。タクシーの運転手が掛けた言葉のためか、ガイドの女の子は、常に僕の傍に来てくれていた。彼女は説明をする度に、「あなた、判った?」という風に僕の目をのぞき込んでくる。なんだか楽しいツアーだ。
タクシーの運転手は、ジーパンに中年が履く様な革靴のスタイルのいかにも野暮ったい男だったが、彼もなかなか粋なことをしてくれるもんだ。

  
【写真 左】ガイドツアーで説明を受ける。
【写真 中】年配の女性。耳には穴をあけており、ピアスの様に、大きな木の様なものをはめていた。
【写真 右】頭飾りをアップで。他にもハニ族やイ族など、かぶりものの民族衣装は多いですね。

ガイドツアーには、蛇使いの芸や、黒服の男の子達の、刀でできた梯子の上を裸足であがったり、熱く焼かれた炎を自分の腕に触れさせる曲芸など、基諾族の村でこんな事するんか?とちょっと小首を傾げたくなる様な出し物もあった。曲芸の仕事のためにやってきた外国人によるものだろう。
観光客相手であるが故に、客芸まで披露しなくてはならない村や、出稼ぎにきた若者の事を思うと少し複雑な気持ちになる。
黒服の若い男の子がタバコをたかりに観光客に近付いてきた時、僕はなんだか、彼らがわざと卑しい汚れ役を演じている様な気がした。
ガイドの女の子が、「だめよ、こんな人たち、相手にしちゃだめ」というジャスチャーを見せ、僕にその場を立ち去らせようとした時、男の子の一人が、そっと彼女の手に触れようとした。彼女が嫌そうにその手を払いのけると、彼は一瞬、悲しそうな表情を浮かべていた。

休憩時間、ガイドの女の子達は純粋な笑顔で子犬を可愛がったり、携帯を見つめたりしていた。山奥の村に住む神秘的な部族だが、民族衣装を脱いだら普通の女の子達なんだろうな、という気がした。



【写真】蛇使いの女性。基諾族との関わりはよく判らなかったが、面白いことは面白かった。この後、他にも少数民族の文化を紹介する観光地に行って判ったのだが、この様に民族とあまり関係の無さそうな物、事をアトラクションにしている所は多かった。


【写真】写真 未熟な中国語能力のため、説明が理解出来なかったが、何かの御利益があるらしい植物。女性たちが植物に触れていた。男の僕が触ろうとすると、みんなに慌てて止められた。


【写真】最後はガイドさんと記念撮影。可愛くて陽気な彼女のおかげで楽しいツアーでした。



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