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蟷螂の独白

世に背を向けた蟷螂です。喜怒哀楽を綴って19年モットーは是々非々の団塊世代です。

必携の書

2025-05-10 20:48:00 | 徒然

この本と出合ったのは少し前のこと、実用書です。

検視官のバイブル的所で、ミステリーを書く方にとっては必携の書になります。

ミステリーでもハードボイルドでも、事件は必ず起こります。

おおむねミステリーの真の主人公は死体です。

『夜の大捜査線』で、ある市で有力者が殺害され、乗り継ぎ列車を駅で待っていたシドニーポワチエが連行されます。

ニューヨークの殺人課のやり手刑事と聞いた署長が、ポワチエに協力を頼むと死体を前にしてあれこれ指示を出すというシーンがあります。

あのシーンだけでもかなり作り込んだ映画であることが印象に残っています。

本書によると、死後硬直ひとつとっても、経過時間によってずいぶん違うことがわかります。

死体の角膜は、死後1~1日半で高度に混濁し、死斑は死後30分から発現が始まり、12~15時間後に最高に達するそうです。

ミステリーを書く場合には、このようなちょっとした場面をいい加減に書くと、普通の読者は納得させることができても、医学の専門家が読めば『いい加減な小説だ』ということになります。

逆にこのようなことを細かく書き込むと、リアリティが出て、読者をぐっと引き付ける効果があります。

そのためにもこのような専門書は、ミステリーでも純文学でも、これからモノを書こうとしている人は一読するべきでしょう。

本書の中に意外な小説のヒントも隠れているのです。

ところで版元の南山堂は有名な医学書出版社で、若いころ何回か足を運んだことがありました。

鬱蒼と木が生い茂る公園?の傍にあり、歴史を感じさせる建物でした。

古い建物でしたから、もう引っ越していると思います。

ちなみに本書は医学書なので定価8500円+税と高額です。

はてなに仮寓を設置しています。

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