旅音風馬 〜旅のち音 午後から風ときどき俄馬〜

ベチケン@苫米地謙治 Official blog by BecKen®

★Red Harley-Davidson Evolution 1988 FLSTC Helitage Softail Classic☆

2017-12-16 | 

Harley-Davidson Evolution 1988 FLSTC Helitage Softail Classic

 

1988年式エボリューション

1988年というと今から約30年前のバイクですから、当然錆も出てきています。オイル漏れもあります。

それでも、特に88、という年式に拘るのには訳があります。

 

エボリューションは1984年から1999年まで15年の間製造されたエンジンですが、その中でも正確には「'88年まで」のエボは、エンジンに組み込まれているカムの角度が広く出来ていて、‘89年以降のものよりもトルクと馬力が高いのです。以後このカム角度は狭く造られるようになり、その分トルクも馬力も落ちてしまいました。無論こういった構造変更は、より快適な走りを得るための改良過程ではありますが、従って'88年以前とそれ以降とでは、当然ながら前者の方が一段と力強い走りや鼓動感を得ることが出来るという訳なのです。

 

それともうひとつ、'89年まではフライホイールも'90年以降のものよりも重いタイプが使われています。厳密に言えばいわゆるエボの「初期型」と呼ばれる'84年から'89年の間で、初年こそそれまでショベルで使用していたフライホイールがそのまま組み込まれた後、年々少しずつ(1kg程)軽量化されていったのですが、そういった意味で初期型エボのアクセルワークのフィーリングは中期・後期型のそれとはまた異なった、言わば「まるで軽く回るショベルのような味わい」といった表現がぴったりでしょう。<ダッタラオマイショベルニノレヨ2ch>

 

'95年式からデジタル化されてしまったメータートリップカウンターも、'88年ではまだ手動式アナログタイプになっていますし、また電子制御を掌るコンピューターも勿論付いていません。

 

 

 

キャブレターはSU

SUキャブの歴史は、今から遡ること112年前に始まります。何と言っても1905年にイギリスで開発された代物ですから。

当時としては最先端の技術で多くの英国車やバイクに使われていました。特にジャガーをはじめアストンマーチン、ロールスロイス、リスターといった名だたる大手メーカーの殆どの車種に、果てはレーシングカーにまで装着されていた訳ですよ。

 

SU carburetor

 

 

'50年代まで圧倒的シェアを誇っていたSUキャブですが、勿論それはそれは昔々のお話。 今日ある多くの一般的なキャブと比べれても、すぐオーバーフローはするし、ニードルバルブは張り付くし、年中掃除してやらなくてはならないし邪魔だし。だから腹が立つほど扱うのが面倒くさいし。

 

今となっては最高に旧式な造り故最高にスピードも出ない。でもそれが最高!。

そんな気持ちにさせてくれる愛おしいキャブレターは他にありません。

 

このSUの粘りある鼓動、低速時に回したアクセルより少しだけズレて着いてくる吹け上がり感、これが堪らなく病み付きになって、止められないのです。<Harley=Drug2ch>

 

 

 

マフラーはサンダンスのボマー

『HARLEY DAVIDSON』の記事の通り、ボマーは

「大型プロペラ爆撃機『ボマー』を彷彿させる独特で迫力のある排気音から名付けられたこのマフラーは、純正に近いルックスながらそれよりも10馬力以上ある優れた性能をも兼ね備え、サンダンス社製Exhaustのなかでも特に人気の高い製品として知られています。」

なんです。

 

SUNDANSE 'Bomber' Dual Exhaust

 

 

なんですが、でもこのマフラーを選んだ一番の理由は、実はそこに内臓されているサンダンスに取り付けてもらったピースメーカー。サイレンサー内の2系統完全分離排気ルートシステムにより、手元のボタンひとつで20dBものマフラー音量を走行中でも自由自在に調節可能なんです。

 

うちは閑静でもない住宅街のなかにあるものですから、エンジン音に対しての隣近所さまの白い熱い眼差しが眩しくて刺々しくて、、この装置を使わねばならぬがために「ボマーは絶対外せない」と言っても決して過言ではないでしょう。<ストックヲツケロヨジュンセイヲ2ch>

 

Piece maker

 

 

点火はポイントからダイナS

ダイナSは純正のピンポイント点火と比べ、プラグギャップを広く設定できるため火種が大きくなって、より確実に着火出来るんです。走りが一層パワフルになり、冷間時の始動性も向上します。

 

などという尤もらしい謳い文句ですが、要はよりアナログチックに、より三拍子を出し易く!、といった何ともミーハー的な理由だけで装着しておりまして、、

 

DYNA-S

 

 

オイル循環の強化

底アイドリングにするとオイルが回らずエンジンを痛めてしまうから、それを防ぐためオイルポンプを取り付けて油圧を上げています。

また、街中の渋滞などでオイル温度の上昇を防ぐため、オイルクーラーも取り付けオーバーヒートになる時間を少しでもチョットでも、先に延ばすようにしています。見た目も少し、チョット…だけど、、<ドコニカネカケトンネン2ch>

 

Oil cooler

 

 

まぁ結局は、ほぼほぼ一般的Customってことだったね。チャンチャン<オモンナ2ch>

 

 

 

 ★赤いハーレー'88EVOなんちゃって3拍子☆

 


Lithium-ion バッテリー

2016-09-24 | 

サンダンスでは現在インジェクション車、キャブレター車問わず 全ての車輌にリチウムイオンバッテリーを推奨している。
何故ならリチウムは従来の鉛バッテリーと比べ幾つものメリットがあるからで、柴崎氏が「リチウムにしない理由が見つからない」と豪語するほど 優れた機能が満載だそうだ。


ひとつは何と言っても自然放電率が極端に低いこと、いや、ほぼ放電しないと言っていい。
何と鉛の約1/6〜1/8以下の放電量で、中には4年以上バッテリーを繋ぎっぱなしのショベルを一度も充電せずに乗っているという実例もあるほどで、今も尚その日数は継続中という驚くべき事実。

そして二つめは小さくて軽いこと。
鉛と同様のスペックで30〜50%小型化かつ50〜80%軽量化されている。
因みにハーレー純正の鉛バッテリーが重量約5kg(スポーツスターモデル)〜10kg(ツーリングモデル)であるのに対し、リチウムバッテリーは何と1kg〜1.5kgにも満たない。(同800g〜1.4kg)軽すぎてオモチャミタイダ...



左が鉛バッテリー、右がリチウムバッテリー


また寿命が長いこと。鉛より3〜5倍も長生きする。
種類によっては2,000回もの充放電が可能とうたっている製品もあるも、実際にそれだけ使い倒すことはなかろうが、、(2,000÷多く見積もって仮に月2回の充電としても、、=ハ、80年!オレより長生きやン)

その他にも、充電スピードは早いわ(フル充電で2、30分)、環境には優しいわ(鉛より断然少ない有害物質)、と、とにかく良いこと尽くめなのだ。

逆にデメリットは?とよく聞かれるがそれは、無い。
いやいや、冬場のエンジンスタートは?とよく言われるがそれは、無い。
セルに僅かなコツがいるだけでそんな使い勝手の煩わしさなど 皆無に等しいチャンチャラオカシイ。



大きさも鉛の半分近く小さくなっている


ところで今ヘリテイジに装着しているEFIツインテックは、走行中電圧が低くなると自動的にアイドリングを上げ正常値に戻してくれるという賢い装置が付いているのだが、ここ最近純正の鉛バッテリーが弱ってき、600に落としてある筈のアイドリングが走行時、停止時に拘らず自棄に上がる。

ヘッドライト+フォグランプを点けると完全にアウトで、時には2,000とか3,000にまで上がったままエンブレも真面に効かない状態になってきてしまったので、これはあかん、とバッテリーを交換することにした、リチウムに♡

ウンウン、これが巷で噂のリチウムか。おッ?

…あれ?おかしかな?…
頗る快調になる筈、にも拘らず前にも増してアイドリングの高い状態が顕著に出るようになってしまったではないか。ナンデヤネン!


…原因はレギュレーターだった。

こ奴が電圧を下げたりまた上げたりと悪さをするのでアイドリングが安定しない、らしい。
渋々レギュレーターも追加で交換をお願いする。

あゝ悲しいかな、手痛い出費が嵩んでゆく。



純正レギュレーター


このヘリテイジはTC96の2007年モデルなのだが、メカニックの丸山さんはポツリと呟きはった。
「2008年からレギュレーターとオルタネーターがランニングチェンジされて、より性能がアップしたんですが、、」何ーーッ?。ハヨイワンカイ!

特に回転数を落としている車輌には断然こちらの方がお勧めですキッパリ!、と。

ま、まぁそれなら と、折角なら性能の良いものを と'08製レギュレーターにしてもらおうとするも、'07年に装着するには何と「'08製オルタネーターとセットでなければ着かないんです。」と、、ウンなるほどネ♡良い仕事してまんなSunDanceいやHarley、プンスコ!…

しかも、在庫無きその逸品はアメリカ本土より取り寄せなければならず、入荷まで2週間はかかるとトホホ…



純正オルタネーター


いやいやいやちょっと待っておくんなまし、レギュレーターだけなら未だしも いくらランニングチェンジされたとはいえ 今付いてるオルタネーターは異常がないようなんだし、替える必要はないやろ、そんなもんなんぼ諭吉があったかて足らへんで。
そこまでして修理しようとはオレはーー


お願いしましたが。


すっかり調子の良くなったヘリテイジ


さて、そんなこんなで当初はバッテリーだけの予定が、レギュレーターからオルタネーターまで新調することとなり ようやく快適になったヘリテイジであるが、今 何事もなかったかのように涼しげな顔をして走っているその裏で、



ハーレーツインカムTC96B インジェクション なんちゃって3拍子



なんやかんやでボロい中古車くらい買えるほど諭吉殿が飛んで行ってしまわれ 顔で笑って心で泣いて、、懐の寒さが身に染みまくっていたことは、ナイショネ…


ps.斯くしてもうひとつ私は声を大にして言いたい!
『素直ニ基準ノカイテンスウヲ アゲロヨッ』と。

富士山

2016-05-08 | 
日本の最高峰は世界の文化遺産。



河口湖

将又 同じ「遺産」という異名を持つ鉄馬「ヘリテイジ」。



精進湖

二つのヘリテイジと 五つの湖と、



朝霧高原

そして牛たちと そよ風囁く高原に戯る至福。



ハートランド

自称「日本一!」と豪語する店自家製のソフトクリームは、この地に彼此七十幾年も暮らし牧場を営んでいるという「監督」と呼ばれし愛すべき親爺が作る。

成る程 搾りたて牛乳入は納得の妙味。



富士芝桜まつり

湖畔に咲き溢れた幾千万の華の移り香が 仄かに樹海を包み込むように、



気候に恵まれ 生き物たちに恵まれ、何とも心地良きひと時の流れた そんな休日の午後、



本栖湖と

君 今其処に何思ふ哉…。

山梨

2015-05-17 | 



昨日から嫁は北海道へ大人の修学旅行。此処ぞとばかり旦那は五反田へ大人の<ピーーーー> と羽根を伸ばし羽目を<ピーー>したいところだったが、そこはシャンと襟を正し 正し過ぎて嫁家のお墓参り~山梨の爺ちゃん婆ちゃんのところへ線香を擧げに行くことにした。






嫁家の墓は国内にある大層立派なお寺のそこそこ立派な墓なのだが、結構な割合で草茫々である。
御本尊を御参りし御住職に御挨拶してから 御手桶御柄杓を御借りして 御水御水。

まずゴミというか落ち葉などを拾い辺りを掃除すると 次に石を、まだ新しい石なので綺麗に磨いて拭く。改めて新鮮な水を供え線香を焚きそして、
黙祷 …………………………………………………………。

……独りで参拝の時はいつも決まって生きた毛と草は抜かず、切り花は供えぬ。

こんにちはお義父さん方、、娘は今日は 北の国からです。





山梨の爺ちゃん家はオカンの実家で、3、4年ぶりと大変ご無沙汰してしまっていたサチコ伯母さんに会い 久しぶりに昔し話に花が咲いてゆく。いと懐かし。
山梨県山梨市。ここは物心つく前から毎年のように、盆暮れ正月と両親に連れられて遊びに来たからな。





オカンたち兄妹5人で可愛がって飼っていた鶉や鶏等を、めでたいことがある度に端から順に絞め酒の肴にしてしまった婆ちゃん。
めでたいことが起きないように祈っていたオカン。

もうあと幾日かで100歳の誕生日を迎え町からお祝いされる予定だったのに、葡萄を食べ過ぎてしまった爺ちゃん。

(注)葡萄と死因は直接関係ありません





よく寄った近くの神社も、爺ちゃんほどではないが行けば必ず採って食べていた向かいの葡萄畑も 小綺麗に手入れされたその庭も、そして何より伯母さんが全く昔と変わっていない。御年80になるそうな、だのにその肌ツヤとシャキッとした感は何だ、、推定年齢70のうちのオカンよりも断然若い。

今はこの十部屋以上ある広い家にひとりきりで 毎日淋しいわ、なんて呟いていたが、月一回は息子のミツル君たちが確認をしにいや遊びに来てくれるそうで、そのことを嬉しそうに話していたっけ。





サチコ伯母さん、今年の初西瓜、大変美味しゅうございました、御馳走様です。

爺ちゃん婆ちゃん お義父さんたち、多分いつも見ていてくれて「いや、そうでも、、」ないかも分かりませんが ありがとうございます。御挨拶が疎かになりがちで 本当に御免なさい。





今日は述べ300km超走ったかな。
途中相模原を通る国道412号線、中々な気持ちのいい道やった。

またいつか走りに、会いに行こう。


ハナ~僕とじいちゃんと/大泉洋


TRAK TEKスプリング

2015-01-22 | 
Heritage Softail Classic 1580 TC96B FLSTC




「何よりまず最初にしなくてはならないのは、スプリング変更なんです。」

そう力説するのは、サンダンス代表の柴崎氏です。
速さ云々よりも、性能云々よりも、兎にも角にも『安全に止まれる』ことが大前提だ、と。


純正フォークスプリング




昔からよく言われていることですが、皆がご承知の通りハーレーは他社の製品と比べ どの年式のどのモデルも、とにかくブレーキが効かないことで有名です。(あくまで比較での話)

これは、日本とアメリカの道路事情に深い関わりがあって、元々アメリカではあの広大な大陸を二輪或いは四輪でひた走るのに 日本のような急制動などによるブレーキングがそこまで必要性のないことに加え(更に言えば逆に効き過ぎるブレーキは非常に危険な、良くない機能な訳で)、故に柴崎氏の言う、ハイウェイ用に設計されたハーレーのフロントフォークとリアサスペンションのスプリングも 事の一端を助長している訳です。

この4本のスプリングは、荒れたダートや凹凸の多い道無き道などでも ドライバーが少ない負担で走れるよう、非常に弾力性のある柔い造りになっています。そのため、片や狭い日本の街中で あるいは峠などで、ひとたび前ブレーキをかければフロントフォークが、そして後ブレーキをかければリアサスペンションが どちらも柔らか過ぎてあの重たい車体で大きく沈み込んでしまう。そのタイムラグが余計に日本のユーザーらに『ハーレーはブレーキが効かない』という感覚を植え付けてしまう所以で、要は大陸と島国の環境の違いな訳です。


素よりハーレーはアメリカに生まれ、アメリカに育ったバイクであり、そんなこと誰もが知るところす。が、しかしだからこそ この効かないと言われる甘いブレーキも柔なスプリングも、本国では何ら問題なく正常なのであって むしろ最適で、ベストな状態と言えましょう。


純正リアサス




とは言えこの問題は柴崎氏もほとほと困っていたようで、またブレーキングは命に関わる重要な要素でもあることから どうにか日本のユーザーたちが日本の環境のなかでより安心してハーレーに乗ることが出来る策はないか、と この二つのスプリングを開発したのだとか。


ひとつはフロントに装着する、上下でピッチが異なる二段階構造のデュアルフォークスプリング。そしてもうひとつはリアサスに装着する、これもピッチが不均一で純正よりも狭くなっているロードホールディングスプリングです。ソフテイルの場合は、シート下に隠れている2本のリアサスのうち 片方のショックのみを交換します。(どちらもサンダンス社製TRAK TEK)


TRAK TEKデュアルフォークスプリング




初めてこの二つのTRAK TEKスプリングを搭載した車輌に試乗した時の衝撃は、今でも忘れられません、、いったい今までのブレーキは何だったんだ!と。

『目から鱗が落ちる思い』とは 将にこのことでしょう。
急制動でもフロントブレーキのみで止まれてしまうほど、もちろんロックせずに。

非常にスムーズで、安定していて、かと言って決して効き過ぎず、程良く、かつ力強く、甘からず、辛からず、確実な、、そんな赤面してしまうくらい一途な言葉を幾つ並び倒してもまだ足りないくらい、決して大袈裟ではなく 将しくこの国の道を走りそして止まるためにつくられた 夢の安全装置。


急制動が楽しくなるくらいな、いいえ、ブレーキングが全く怖くないことが 逆に怖くなるくらいな、そんな瞬間であったのでした。


TRAK TEKロードホールディングスプリング(ソフテイル用)




だから柴崎氏は唱えるのです…
「何よりまず最初にすべきは、スプリング変更である。」


日本のハーレー、Harley-Davidson Japanに絶対必要不可欠なShop、SUNDANCE。プライスレス
(言い過ぎ)

※(注)決してSUNDANCEの回し者ではございませぬ。


HARLEY DAVIDSON

2015-01-11 | 
Heritage Softail Classic 1580 TC96B FLSTC
ヘリテイジ・ソフテイル・クラシック TC96B(2007年インジェクションモデル)




ECM(コンピューター)をツインテックに交換し回転数を800rpmに落としてあります。

Daytona TwinTec TCFIの特徴は、一つは低中回転域での味わいがまるでキャブレターのようなフィーリングでありながら、高回転域まで回るインジェクションの優れた性能と馬力を極限まで引き出すことができること、そしてもう一つは装着後の自己補正学習機能はもちろんデータ微調整などきめ細かな作業も可能であること、といった点があげられます。

またメカニックのあいだでグラフィック機能等ソフト面での使い易さにも定評がありこの製品の強みとなっています。



Daytona Twin Tec TCFI Full EFI Control Systems-Japan Version




現在アメリカから日本ディーラー向けに輸出されるハーレーのノーマル車輌は、排ガスや騒音などの規制が特に厳しい日本の情勢を考慮しかなり力をセーブした構造に変えられていて、本来エンジンに必要なエネルギー量も制限した状態で市販されています。

ガソリンは非常に薄い燃焼設定のため低速時や坂道での走行の際エンジンにトルクが無くなって、スカスカした走りになることがあります。

また常に少ないエネルギーでその大きな車体を動かすこととなり、当然ながらそれにより燃焼温度の上がったエンジンが異常過熱する頻度は高まりますので、夏場などさほど厳しい暑さでもないにも拘わらずオーバーヒートを起こしてしまうことすらあります。



ノーマル状態の車輌




これらの弊害として、マシン全体に負担が掛かりその耐久性や快適性に影響を及ぼすだけでなく、各部品の消耗を早めてしまうことにも繋がります。

実際にノーマル車輌を運転する際には、シフトチェンジをした後や低トルク域でのもたつきに悩まされていました。また走行中、股下にあるエンジンとオイルタンクの熱でいつも内ももを火傷していました。

ツインテックを装着することによってこうした厄介な問題を全て解決することができます。もたつきやスカスカした感じは完全に消え、安定した走りと幅広くて力強いトルクバンドに変わりました。エンジンとオイルタンクの熱も格段に下がり全く熱さを感じさせません。

ツインテックは数あるECMのなかでも非常にチューニング機能に優れ、高いパフォーマンスを施したコンピューターなのです。

またエアクリーナーもS&S社製ティアドロップ型に交換し純正よりも吸気効率の高いものとなっています。



Twin Tec TCFI Full EFI Control Systems 800rpm





次にエンジンの回転数をさらに600rpmまで落としてみました。

インジェクション車輌のアイドリング調整は800回転を下回るとどうしてもオイル循環と充電量低下の問題が発生します。この問題をツインテックの日本総代理店であり製品のデータマップの開発も担当している、サンダンス社代表の柴崎氏が取り払ってくれました。

彼は油圧と電圧の対策テストを幾年にも渡って行い、オイルポンプ、オイルフィルター、リチウムバッテリーなどの様々な改良を重ね安定した三拍子アイドリング(600rpm)のセッティングを実現しました。

そういった柴崎氏の努力のお陰で今日、インジェクション車も何の車輛トラブルの心配もすることなくあのキャブ車のようなドコドコ感、脈動感あふれる鼓動を味わうことができるようになったわけです。


そしてマフラーはサンダンス社製ボマーに交換。
大型プロペラ爆撃機『ボマー』を彷彿させる独特で迫力のある排気音から名付けられたこのマフラーは、純正に近いルックスながらそれよりも10馬力以上ある優れた性能をも兼ね備え、サンダンス社製Exhaustのなかでも特に人気の高い製品として知られています。


以上このような優れたパーツへのカスタマイズによってこの鉄馬は、ノーマル時に比べ馬力が約28PS、トルクは約3.2kgf.mも上がりHARLEY本来の姿を取り戻し、最大限の力かつ多様な性能を発揮することができるようになりました。


「インジェクションはキャブレターより面白味がない・・・」と言われる時代は、ここに終焉しました。



Twin Tec TCFI Full EFI Control Systems 600rpm SUNDANCE ‘Bomber’ Dual Exhaust