



【しかし、えん食べ編集部が注目したのは、あわせて 発表された「2015年ヒッ ト予想ランキング」。同ラ ンキングでは、食品の新たな機能性表示制度が2015 年度中にスタートすることから、「グルメ“健効”系 フーズ」が1位に選ばれてい ます。これも気になるけ れど、4位に「ライスミルク」なるものを発見。ライ ス ミルクって一体ナニモノ!?
◆ライスミルク=米牛乳=お粥?
ライスミルクとは、その名のとおり、「米」を原料 とする牛乳のようなものを指 します。日本ではあま り見かけませんが、ベジタリアンが多いアメリカを 中心 に、豆乳やアーモンドミルクと同じように牛乳 の植物性代替食品、すなわち“植 物性ミルク”として 利用されているようです。アーモンドミルクと並ん で“第3の ミルク”と呼ばれたりも。健康や美への意識 が高い人は知っているのかもしれま せん。
そこで20代の女性スタッフに「ライスミルクって 知ってる?」
ころ、「あのお粥みた いなやつだよね」との返答が。え?お粥を牛乳の代 替品 として使っているってこと?
◆市販品を飲んでみる
いくら何でもお粥は牛乳と同じようには使えないと 思うのですが…。
海外の人も飲んでいる だろうと思われる既成のライスミルクを飲んでみる こと にしました。
今回購入したのは、「VITARIZ(ビタリッツ)」
ミルク。「ライスドリ ンク」という商品名で販売されています。パッケー ジに はイタリア語以外の言語も表記してあるので、 さまざまな国で飲まれているので しょう。
今回は「ナチュラル」を購入。チョコレートなど味 付きのものもある
グラスに注ぐと、カフェオレ色の液体が出て来まし た。
くらいの液色です。味 もカフェオレっぽい…なんてことはなく、少し甘め の後味 がすっきりした牛乳のようでした。後味にほ んのりと、米の甘さを感じます。ア ーモンドミルク はアーモンド特有の香りがありますが、
ヒマワリの種(おつま みにいいですよね!)の香りも感じられ
やすい。加えて、
あまり米 くさくはありません。お粥とは別物です。
米のほのかな甘みが絶妙
成分表示を見てみると、原材料は水と米、ひまわり 油、食塩だけで、砂糖は入っ ていません。というこ とは、ほのかに感じた甘みは米由来なのでしょう。
説明を見てみると、単なる牛乳の代替品として だけではなく、
合わせる甘味料と しても利用されているみたい。
ライスミルクは砂糖が入っていなくても飲みやす く、
レンジの幅が広そう です。これはヒットするかも…!
ただし、難点がひとつ。とても日常的に買える値段 ではないのです。私が商品を 購入した輸入食品を扱 うスーパーマーケットでは、
毎日買っていたら生活が成り立ちません。
◆自分で作ってみる
ここは日本。材料となる米がすぐに手に入 るじゃないか!さすがにひま
しかし、
わり油は常備していな いけれど、水と米と食塩は目の前にあります。
とで、自分で作ってみることにしました。
レシピを検索してみたところ、牛乳アレルギーの方 やベジタリアンの方を中心に 、手作りしている方も 多いようです。今回は、オーガニックな食生活を紹 介し ている「マンガ家ゆきち先生のニッパチ!オー ガニック教室」で掲載されていた レシピを参考にし ました。
用意するものは、米(1合)、水(コップ半分)、
ミキサーに入れ、水を加 えてスイッチオン。1~2分ほどかけて、
ったら出来上がり。簡単すぎる…!
いざ!
ご飯を入れて、
水を入れてスイッチオン
フタをあけると、もったりとした白い液体になって いました。確かにこれは、
粥みたい。柔らかく煮 すぎたお粥のような、餅つきのときに杵につく水分 をた っぷり含んだ餅の端っこのような。とにかく粘 度が高いのです。グラスに注いで みるも、飲み物と いうよりはまだ食べ物。
これは食べ物だ…
飲んで…いや、食べてみると、やっぱりお粥でし た。米の甘みは感じられて、米 の味に慣れているお かげもあって不味いと思うほどではありませんが、
に食べる気にはなれないかも。
さらに200ml ほど水を足してみたところ、
そこで、
になりました。飲んで みると、見た目どおり飲み物らしいのどごしには なった ものの、今度はただの薄すぎるお粥みたいな ものが出来上がりました。長時間ミ キサーにかけた とはいえ、米粒のざらざらした舌ざわりも気になり ます。飲み 物を飲んでいるというより、米を食べて いるような感覚はぬぐえません。
やっと飲み物らしくなったけど…
◆アレンジしてみる
米が色々な食材と合うことを考えると、この手作り ライスミルクもアレンジして みるとおいしいのか も。
まずは、ゆきち先生もおすすめしていた「ハチミ ツ」や「塩」を加えてみました 。ハチミツを入れる と、優しい甘さが加わって飲みやすくなりました。
塩を入れると、ぐっとひきしまった味に。ト ルコのアイラン(飲む塩ヨーグルト )を思い出しま す。私は塩の方が飲みやすくておすすめです。
どこか米に味をつけているような印 象からは抜け出せません。次
でもやっぱり、
に、お湯で溶くタイプ のプリンの素を使い、ミルクプリン風のスイーツに して みました。
レンジでライスミルクを温め、プリンの素とよーく 混ぜ、粗熱を取ったら冷蔵庫 で冷やすだけ。完成し たプリンを食べてみると、牛乳を使ったものよりも さっ
なかなかの出来栄え。食べた スタッフには「何を使ったのかは
ぱりとしていて、
分からない」との 感想をもらいました。
後味さっぱり
ライスミルクは、そのままで飲むよりも、料理に使 う方が実力を発揮しそうです 。料理に使う場合は、 薄めに作ると使いやすいかもしれません。
ちなみに、手作りライスミルクは、冷たいままより も温めた方が、甘い香りが際 立っておいしく飲めま した。寒くなるこれからの季節にいいかもしれませ ん。
◆ライスミルクはヒットする?
根強い豆乳人気や、同じ“第3のミルク”であるアーモ ンドミルクが人気となった ことを考えると、ライス ミルクもヒットする可能性が高いといえるかも。な ん と言っても、米は入手しやすい(それどころか、
アーモ ンドミルクを手作りすることに比べたら、驚くほど 手間が
れる)ので、
かかりません。米粉や玄米、発酵玄米から作 るレシピもあるようで、牛乳アレル ギーに悩む人を 中心に大きな救いの手となるかもしれません。
日本で手に入る市販品はまだまだ少ないものの、人 気が出れば取扱いショップも 増えるでしょう。2015 年の今ごろは、ヒット商品の上位にライスミルクが 入っ ているかもしれません。】
ライスミルクが日本で評判がよくなれば、米の消費が違ってくるかも? そうなると、飼料用稲を作る必要もなくなるか?