バスティン研究会広島

バスティン研究会広島の活動内容

室内楽第4弾⑤2017

2017年10月02日 | 室内楽講座
2017年9月30日(土)エリザベト音楽大学の600会議室にて、松本裕子先生による室内楽レッスンが行われました。弦はヴァイオリンの田中郁也先生、チェロは柳橋泰志先生が演奏してくださいました。

翌日はステップという事もあって、ランチを挟んでいつもよりは少し長いレッスンとなりました。
今回はメモを取りすぎたので雑多になってしまいましたが、各曲を練習する際の留意点として振り返っていただければ幸いです。



シチリアーノ(フォーレ)
最後にミュートを使うけれど、その前までにその存在を踏まえた演奏を。最後のppの前にしっかり盛り上げ切らないと、ppの所でもう一度盛り上げてしまう。

クレンゲルop.39 第1楽章
・ピアノが伴奏形になっているときにも、メロディを見出して弦と絡んで一緒に作っていって。
・自分だけで完結しないで、もっと発信していって。
・弦の方を見て合わせるんでなく、呼吸で合わせる気持ちを持って。自分の呼吸を感じられるような演奏を。
・再現部の直前に3拍目4拍目を「せーの」と伝えるように感じて入って。

クレンゲルop.39 第2楽章
・ペダルを踏む際、ヒールの高さに気を配って。5mm違うとだいぶ違う。
・ピアノがメロディを取る始めの2小節、2小節、4小節をアウフタクト、和声をあらためて感じて弾いてみる。
・バイオリンやチェロにメロディがあって歌っているところは、少し時間をあげるような演奏を。
・フレーズはす凄く遠くを眺めておかないといけない。

クレンゲルop.39 第3楽章
・ピアノの中の音楽を増やすともっと良くなる。
・バイオリンより上にある音はもっと出しても良い。
・単音でも、バイオリン・チェロと一緒に和音の一員として音を出す。
・バスの打鍵は、死因を聞かせるような音にしないで、母音が聞こえてくるような発音になるように。コントラバスのように、擦りたい。



ベートーヴェン ハ短調 op.1 no.3 第1楽章
・和声が出る瞬間に呼吸がないので、弦と合わなくなっている。
・3人が同じ強弱記号を持ってる時は、強いメッセージがある事がある。和声が変わる瞬間だったり。
・細かな強弱記号は、ただ大きさを表しているのではなく、和声の色を味わうためにあると思って。
・速いパッセージの前の呼吸が短くなってしまわないで。もう一歩深く、お腹の底からブレスをして。
・スタッカートははねるのではなく、大切に思わせる弾き方で。


ベートーヴェン ハ短調 op.1 no.3 第2楽章
・pで弾くところ、もっとバリエーションを。
・Var5は。スタッカートだけれども、レガートのつもりで弾くくらいの方が怖くならないで済む。
・trioに入る前の2拍目にブレスを入れて。
・こわごわ弾くと音楽が縮こまってしまう。


ベートーヴェン ハ短調 op.1 no.3 第3楽章
・メヌエットの1拍目の音をあさっり弾きすぎると3拍子感が出ない。
・trioの下降のスケールを最後うやむやにせず軽やかに弾ききって。
・trioに入った変化を見せるために、みぎてのスタッカートの上行の3拍目は捨てないで。


ベートーヴェン ハ短調 op.1 no.3 第4楽章
・次に何をしたいのか凄く伝わる演奏。間の取り方、ポーズの取り方も表現の一つ。
・チェロを追い越す伴奏にならず、チェロをよく聴いて。


ユモレスク ドヴォルザーク
・顔を傾けてる感じで引いてあげると、バイオリンの方は安心できる。
・アルペジオは捻らずに、手の中で。でないと、加速感が出すぎる。
・小節の中のうねりを少し減らすことで、一つの和音になってまとまる。
・和音の中のメロディを出す場合と、出さない場合を作ると面白い。出さないでおくと、アパッショナートを抑えられる。



フンメル ピアノトリオ ヘ長調 op.22 第1楽章
・fは印象。やりすぎないように。
・pと書かれているとトーンが下がってしまっているけど、主張してもいい時がある。小さい音と感じずに、楽器の内部を響かせるようにしたり、いろいろとアプローチしてみて。
・思っているより、弦の音は大きいので、小さくなりすぎないで。
・色を変える瞬間には、呼吸を新しくして間を作っても大丈夫。


フンメル ピアノトリオ ヘ長調 op.22 第2楽章
・みんなが知っているメロディの安心感や想像外の和声をだったりを、時には大胆に弾いても良い。
・ピアノをもっと歌わせることにも気を配って。

フンメル ピアノトリオ ヘ長調 op.22 第3楽章
・この曲は流れた時点で、他のっ示唆が伝わってほしい。
・fの音の語尾(残響音)を綺麗に。

松本先生、ありがとうございました!またお会いできる日を楽しみにしています


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