佐賀大学学生まちづくり広場「ばるん」

佐賀大学生が『街』開拓の原動力者として長期的、短期的スパンで実現可能な「街の活性化」策を考え出し、実現していく団体。

Which is your choice, 「機能性」or「自然のセンス」?

2007-12-08 05:34:46 | Weblog
皆さん、こんにちは。
佐賀大学の西山です。

実は、先日皆さんにお伝えしたい
重要な講演会が佐賀の商工会議所5階で開催されました。

福岡天神イムズ(株)代表取締役社長 蓑浦 英一氏のまちづくり講演会
が行われました。
東京国際フォーラム営業担当役員をされ
最近ではABCマーケティング代表取締役社長としても活躍中。
現在、佐賀商工会議所TMO佐賀シニアアドバイザーとして
顧問も担当されています。

佐賀にずっと暮らしていると、佐賀のよいところも悪いところも見えなくなる。
佐賀を外から見て、より新鮮な目でみることをとても重視されています。
東京や大阪や福岡など転々と周り、
一ヶ月に何回か足を運んでいらっしゃる多忙で、とても精力的な活動実力家です。

読者の皆さんの中には、特に佐賀市でまちづくりに関わって
いらっしゃる方は、すでにこの講演を聞かれて
ご存知の方もいらっしゃるでしょう。
その方は、ご了承下さい。もしくはご参考程度に読んでください。

私が講演会で特に印象に残ったフレーズは
「社会現象化」「新鮮な話題」「和心・絵心・気心」
「街なかの里山環境の育成」「自然素材」「機能性」「美的センス」などです。

今回は一つに絞って、皆さんに「蓑浦先生に教わったこと+α」を
皆さんに伝えるために、私はこのような題名をつけました。

題名は「機能性が奪う美的センス」です。

現代は成熟社会であり、美的センスが問われ、感性の時代であるといわれます。
蓑浦さんはこのような時代がくることを20年前に予測していました。
現代という時代は豊かであり、施設の整備や道路の整備、河川整備など、
すべての面で快適性を重視しています。
つまり機能性という面でいうと満足度の高い街でしょう。
そういう意味で、佐賀も福岡も目的を一緒にしてしまっている。
画一的で、単一的で、フラットな社会という意味で。

言ってみれば、これが非常に残念な社会なんですね。
だって、本来は東京は東京、大阪は大阪、福岡は福岡、佐賀は佐賀の役目があり、
土地柄があり、風土があり、自然色を持っているのです。
でも、現在の基準は東京の類似化をめざし、
みんなが危機感募らせ、日々快適な環境へ向け、反自然化計画に明け暮れている。

でも本当に大切なことは、
佐賀は佐賀であり、佐賀らしい街なみ、自然素材の色、城下町の息づく街など、
街としての色や香りや土地柄を備えているということです。

だからそんなに東京みたいにとか、福岡みたいにしようと
あせる必要がない。
あせったって何も始まらない。
元々、ある土台が違うのだから。
佐賀らしいものを見つけ、佐賀らしくあることが一番なんです。

機能性を重視すると、東京化にしようとして街をすぐ変えようと考える。
だから失敗してしまう。でもそうじゃないんです。
不便で田舎風土の残る土地柄、これが佐賀のよいところでもある。
だって、美的センスが佐賀の自然に残されているのだから。

ただ残念なことに、今まで佐賀の街ですら、自然をセメント固めしてきたから、
もとあったぐらいの素の自然をなんとか復元しようとしている。
それだけのことなんです。

私達は四季の移ろいを感じながら、
街の中で自然を感じられる場所があればよいと思う。

この考えを継承しようとするとき、
「機能性」を重視しすぎると、
どうも街のセンスある質感というものが
失われてしまう、そんな気がしてならないのです。


また長くなってしまいましたネ。

今回はこの辺で。。。