紙魚子の小部屋 パート1

節操のない読書、テレビやラジオの感想、お買い物のあれこれ、家族漫才を、ほぼ毎日書いています。

すてきな荒物屋さん

2009-07-16 00:09:00 | お買いもの
 今日は心持ち早く職場を出て、いつもの商店街をはいったところ、思わず立ち止まった。

 小振りの懐かしい食卓の虫除けカバーが、店頭になにげなくぶら下がっていたのだ。傘のように広げた状態で控えめに幾多の商品の間に佇み、パステルカラーの丸い模様が白地の網目についている。端にいかにもチャチな白いレースがついているのも、かえっていじましく郷愁をそそる。

 ほしい!! いくらやろ?

 500円!! 

 すぐさまどんどんお店に入って、元気そうな白髪のおばちゃんに「あれ、ください」と指差す。

 「おたく、何人家族や?」
 「5人です」
 「ほしたら、もうちょっと大きいのやな」

 見回せば、お店の中は昭和中期(40年代)の懐かしいものが、ぶらさがったり、陳列されていたり。しかも、全部売り物。

 窒рチて作ったカゴは、私が子どもの頃、ご近所のおばちゃんたちが、野良仕事に出るとき、湯のみ茶碗を入れて、布巾をかぶせて田んぼに持っていったものだ。

 カラフルなビニールチューブで編んだ、エコバッグの半分にも満たない容量の、しっかりした買い物カゴは、ご近所の食料品店で、ちょっとばかしの食品を買う時に、母親が下げていたものだ。
 養鶏農家の家に、卵を買いに行く時にも持って行った。卵を買いに行くのは、私の仕事だった。

 もっと昔のものだって! 洗濯板や背負篭、草鞋(わらじ)や火打石まであるらしい。時代劇のロケ班も、ここなら「わらじ」や「火打石」の調達は可能だ。

 荒松商店のおばちゃんは、てきぱきとした人情家っぽい方で、熱に浮かされたようにうっとり状態の私に、ご満悦だったようにも思える。

 VIVA! 荒松商店! 

 なにしろ250年前の宝暦11年(1761年/江戸時代:山東京伝が生まれた年!)より代々荒物品販売一筋の店として今日に至っているのだ。現代の生活品と昔からの道具が共存している、その陳列のミックス具合が絶妙。

ネット上で店頭の写真を探しだしましたので、「ちょっと、きて、みて」ください。「ほんまち商店街」の店舗紹介のトップです。↓
http://www.odakocci.jp/shoppingmall/honmachi/honmachi.html#1

 虫除けカバーの写真は明日また。


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2 コメント

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Unknown (紙魚子)
2009-07-17 23:40:33
 braryさんに興味を持っていただいて、ご紹介した甲斐がありました。

この地には、もっと大きい通りに面した荒物屋さんもあり、そこには蓑(みの)など、藁細工?関係のレア物件もありました。
(たぶん)国旗の一部と思われる棹の部分も、虫除けカバーの近くで見ました。 てっぺんに金色の球があって、白黒の縞模様になっていました。

 未来永劫がんばって欲しい荒物屋さんです! 
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Unknown (brary)
2009-07-17 22:22:21
すばらしいですね。荒物屋を日本の宝と考える私は、羨望に堪えません。
みれば「国旗」も売っている。
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