
ハンナバーベラの古いアニメは昔よく日本のテレビでも放送されていた。
かなり多数の作品があった。
その作品群の中に、「チキチキマシン猛レース」というアニメがあった。
けっこう人気もあったし、私もよく見ていた。
毎回、決まったメンバーが自慢の車でレースをする・・それだけの話なのだが、その中に出てくるブラック魔王というキャラが立っていて、けっこうブラック魔王が事実上の主役っぽくも思えた。
とはいえ、このブラック魔王、決していい奴ではない。
悪役である。
毎回、あの手この手のずるい手を使って、レースに勝とうとするのだが、結局は勝てない。
それがお決まりのパターンであった。
個性あふれる登場人物の中でこのブラック魔王のキャラが一際立っていたのは、ブラック魔王自身のキャラもさることながら、このブラック魔王の愛犬による部分も大きかった。
その愛犬の名前は、ケンケンといった。
このケンケンがよかったのだ。
飼い主であるブラック魔王を根本的にバカにしている犬で、ブラック魔王がヘマしたり、レースに勝てない事を、独特の笑い方でコケにする。
しかも、飼い主にむかって「バ~カ」とか言ったり「ざま~みろ」みたいなことを言ったり。いやはやろくでもない飼い犬ではある。
飼い主に対するリスペクトや忠義など、まったくないようでもあった。
それにブラック魔王は気付いているのかいないのは分からないが(普通、気付きそうなものだ)、そんな二人(正確には、1人と1匹)がコンビでいられるのが少し不思議ではあった(笑)。
でも、そこが面白かった。
で、このケンケンのキャラが立っていたのは、その笑い方のせいもあった。
おじさんが胸をわずらっているかのような笑い方だった。
私はこのケンケンの笑い方のマネをよくやったもんだった。
だが・・・この笑い方をすると、妙に呼吸器が辛くもなり、むせてしまうのであった(笑)。
へたしたら、そのまま咳き込んでしまう。
今でもこのケンケンの笑い方のマネは私はできるが、やらないようにしている。
呼吸器が苦しくなってしまうからだ。
この笑い方、けっこう呼吸器に負担をかける笑い方じゃないかなあ。
ライブをひかえている時などは、私にとっては禁物(笑)。
このケンケンの声をあててた人、きっと大変だったんじゃないかなあ・・などと思ったりする。むせたりしなかったのだろうか。
話によると、このアニメの原版では、ケンケンはほとんどセリフはなかったらしい。
日本語吹き替え版を作るにあたり、ケンケンにも人間語を話させるようになったらしい。
プロデューサーか、録音監督か、演出家か、あるいは他の人か、誰の指示によるものだったかは私には分からないが、そのへん、うまいアレンジだと思う。
まあ、アフレコなどで声優さんたちのアドリブがエスカレートしていき、自然にそうなった可能性もある。
でも、おかげでケンケンはブラック魔王に勝るとも劣らないキャラになったと思うし、それがまたこのアニメの人気を日本で高めることにつながったとも思える。
「チキチキマシン猛レース」というアニメ作品は、さほどたくさんの本数が作られたわけではないようだが、当時の子供たちに非常に印象深く残っているのは、この作品が何度も何度も再放送されたかららしい。
私自身、夜の時間帯でこの作品を見たこともあれば、午前の時間帯で見た覚えもある。それだけ、色んな時間枠で再放送されたのを見ていたのだろう。
このネタを書くにあたり、改めて調べてみて、このアニメ作品がさほど多数制作されたわけではなかったことが分かった時、けっこう意外だった。
多数制作されたように思えていたからだ。
繰り返し再放送されたのは、それだけ人気があったからだろう。
なお、更に調べてみたところ、「チキチキマシン猛レース」は、その後スピンオフ作品も生みだしているようだ。
スピンオフ作品は何種類かあるようだが、ブラック魔王もケンケンもスピンオフ作品で主役になっているようだ。
ブラック魔王主役の「スカイキッドブラック魔王」、ケンケン主役(!)の「ケンケン劇場」というのもあるようだ。
私は「スカイキッドブラック魔王」はタイトルに覚えがあるが、「ケンケン劇場」は記憶に・・・ない。
そうか、ケンケンはやがて主役にまで出世したのか。そこまで人気あったとは。
主役にまでなったのなら、作品中で、あの独特の「ケンケン笑い」をする回数も増えたんだろうなあ。
私がもしケンケンの声優だったら、絶対に務まらなかっただろう(笑)。
あの笑い方は、私には連発はできないもの。1回やっただけで、むせるようじゃあね・・。
もっとも、声優じゃない私に、そんなオファーがくるはずもないのだが(笑)。
ケンケンの笑い方をマネできる方、あのマネを連続して何回もできますか?
もしできたら・・・呼吸器が丈夫な方だと思います。
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