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万吉一家28人衆とは?  ~「男1匹ガキ大将」より~

2023年06月10日 | 漫画・アニメ、そして特撮
 
今でこそ少年ジャンプといえば、少年漫画週刊誌では不動の人気を長く保っているが、その創刊時にジャンプを支え、その後のジャンプの礎になった2大漫画があった。
それは永井豪さんの「ハレンチ学園」と、本宮ひろ志さんの「男一匹ガキ大将」だった。
どちらも大人気だった。
どちらの作品も、それぞれの漫画家の代表作のひとつと言っていいだろう。
まさに不朽の名作。
 
 
本宮先生といえば、「俺の空」「サラリーマン金太郎」などの名作を世に送り出してきた、大物漫画家として知られている。男を描く作品が得意な熱血系漫画のレジェンドとして、ファンは多い。
そんな本宮先生の代表作にして、出世作が「男1匹ガキ大将」だ。
私自身、本宮先生の作品はある程度何作も読んできてるが、私に言わせれば本宮先生の最高傑作は、この作品だと今も思っている。
本宮先生の他の作品を読むとき、無意識のうちに「男1匹」とつい比較してしまっている自分がいる。
それほど忘れられない作品だ。
 
漫画には様々なジャンルがあり、いわゆる熱血モノの作品も多数ある。
数ある熱血モノの作品の中では、この男1匹ガキ大将は金字塔的な作品であろう。
 
 
実際、「男一匹ガキ大将」はその後の熱血漫画に大きな影響を与えた作品であった。
主人公である戸川万吉がだんだん子分を増やしていき、やがては日本一のガキ大将になっていく作品だった。
 
なにせ日本一のガキ大将になったゆえ、子分の数は膨大だった。
その多数いる子分の中でも、幹部格として、28人の男たちがいた。
 
彼らは「万吉一家28人衆」と呼ばれた。
 
で。その28人衆にはどんな男達がいたかというと。
ちょっとまとめておきたい。
 
 
●一の子分・ラッパ
万吉にとって1番最初に子分になった子供たち「ジャリ組」のリーダー。
●久保銀次
事実上の万吉の片腕とも言える、万吉一家の番頭格。とはいえ、自分より先に万吉の子分になっていた子供のラッパたちには敬意を払っていた。
●綱村鉄次
初めは万吉のことが嫌いだったが、後に万吉に心酔し、忠義心は1番!万吉を助けるために一命をさしだし、弁慶の立ち往生のような壮絶な最後を遂げた。
●九州の菊村大助
九州一帯の総番長。実力も人望も万吉に引けをとらない大物。西郷隆盛的な存在で、底知れない器の男。精神的な献身ぶりで万吉を陰ながら支えた。
●炎三兄弟 岡村一郎
●炎三兄弟 岡村二郎
●炎三兄弟 岡村三郎
もともとは菊村の配下にいた三人兄弟。菊村にも万吉にも惚れ込んでいた。
●山陰の山崎
陰りのある、山陰地方の大番長。コンプレックスがあったゆえ最初は万吉を嫌ってたが、一度万吉に心酔すると、忠義心のかたまりで、万吉を陰ながら守った。
●土佐の荒井源蔵
通称「土佐源」。四国をまとめる大番長。土佐人の心意気で、海外での戦いで、万吉一家のために壮絶な最後をとげた。
●まんじゅう屋藤助
下記のジェンマと行動を共にしていた。長い間、自分が親分と呼ぶに相応しい男を探してさすらっていたようだ。
●どんごろすのジェンマ
藤助と行動を共にして、親分と呼ぶに相応しい男を探してたが、本当の万吉を見て、やっと親分と呼ぶにたる男を見つけた。ちなみにドンゴロスとは、サンドバッグにも似た、荷物を入れるズタ袋のようなもので、あしたのジョーもこんな荷物袋を持っていたっけ。
●須永博
通称「ヘルス」。特等少年院で万吉に出会った。特等少年院に入ったのは、殺人の過去があったから。少年院では最初は万吉を胡散臭く見てたが、万吉の人となりに惹かれていった。
●特少の島田鉄造
特等少年院で万吉に出会った。特等少年院では鬼頭政次という素晴らしい男に心酔してたが、鬼頭の死後に現れた万吉には鬼頭と同格の男とみなし、惚れ込んだ。
●西海の林山(岡野?)ゴン造
初期のうちに登場した古株だが、大物が揃っていった万吉一家の中では小物感が…。
●村田
万吉一家では古株。後に影が薄くなった感があり。番長としての格としては、クラスの番長どまりくらいか?
●松川幸太郎
初期から登場していた古株だが、初登場時のような迫力は、だんだん薄れていった感があり。実力的には山崎の子分たちに、いいようにあしらわれていた感があり。
●坊谷津光五郎
万吉が株の世界に入った時の軍師役。
●便利屋三吉
光五郎の仲間。
●ドクター佐々木雄二
天才的な頭脳をもつ兄ゆずりの頭脳の持ち主。万吉一家の参謀的存在。野望や利益に流される部分はあるが、浪花節的な人情も根底には持っている。
●北海道ジャコ万の健
富士の裾野での決戦では当初は堀田側についていたが、万吉の男っぷりを見て、万吉の子分になった。作品中での初登場シーンでは、後に活躍しそうなインパクトがあったのに。
●東北の三羽烏、仙台の加賀正吾
東北の三羽烏のひとり。富士の裾野での決戦では堀田側についたが、決戦時での万吉の男っぷりを見て青森の水津や新潟の水島と共に万吉の子分になった。
●青森の水津良
仙台の加賀、新潟の水島と共に、東北の三羽烏のひとり。堀田側にいたが、やがて万吉の子分に。
●新潟の水島佐吉
仙台の加賀や青森の水津と共に東北の三羽烏のひとり。富士の裾野での決戦で万吉の子分に。
●会津の堀田石松
西日本の総番長になった万吉に対抗した、東日本の総番長。本来なら万吉に匹敵する超大物のはずだが、万吉一家に入ってからは存在感は少し減った感あり。富士山の裾野での日本一の番長を決める戦いでのことがトラウマになったか?
●関東の大島光克
関東をまとめていた大番長。ケンカの実力は相当なもののようで、菊村に匹敵するレベル…という説もある。自称「義理と人情」の人。
●名古屋の川畑善明
ちょっとキザで、女にもモテる番長。カタギの人には丁寧。強い者に味方するタイプで損得へのこだわりがある一方で、心には熱いものも秘めていた。ファンから密かな人気があった。婚約者あり。
●中部の熊坂玉樹
もともと北陸の神島虎八とは友達だったようで、富士の裾野の決戦では堀田側についていた。だが決戦後は万吉の子分に。
●北陸の神島虎八
富士の裾野の決戦では堀田側にいたが、万吉に対しては「いつかは万吉の子分になりそうな気はしていた」と思っていたようだ。初対面の時に万吉と直接会話していたことがあったのが大きかったのかもしれない。

 
でなわけで、万吉一家28人衆は、上記の通り。

だが、紀州の先生佐々木兄、 特少の鬼頭の弟、などなど存在感のある男は他にもいた。
上記のキャラで読者からの人気投票でもしたら、万吉は別格として、銀次、綱村、菊村あたりに人気は集まりそうだ。
個人的には川畑や山崎などもお気に入りだった。
 
ただ、存在感のあるキャラと、作品中ではあまり存在感の薄いキャラはけっこう分かれていた印象はあった。
例えば、「東北の三羽烏の三人」や「中部の熊坂」「北海道のジャコ万の健」あたりは、存在感が希薄だった印象があった。スポットがあまりあたってなかったし、28人衆のメンバーだった割には、ちょい役だったイメージがあった。
ジャコ万の健あたりは、スポットあてれば個人的には面白くなりそうな気はしていたのだが。
だが、東北の三羽烏や熊坂などはかわいそうなくらい「数合わせ」的な扱いだたった(笑)。もうちょっと活躍させてあげたかったかも。
 
 
今更ではあるが、28人衆にそれぞれスポットをあてたスピンオフ作品でもあったら楽しかったかもしれない。
なんか、あまり活躍の場が描かれなかったキャラがけっこういたから、せっかく個性豊かなキャラが多数いたので、その辺もったいなかった気もする。
 
まあ。28人もいたら、それぞれに活躍の場面を提供するのは数的に難しかったのかもしれないね。
 
 
 
以上、今更こういうことをまとめても、今の世の中では生活には何の得もないネタではありました。
でも、ふと気が向いたのでまとめてみました。
 
ただ、この作品は若き日の本宮先生の情熱や勢いがほとばしっていた作品であり、間違いなく本宮先生の代表作にして出世作。
少年ジャンプの礎になった名作なので、熱血漫画がお好きな方は、機会があれば、ぜひ。
ハレンチ学園と男1匹ガキ大将は、後に少年漫画週刊誌の王者になった少年ジャンプの大功労者なのだ。
 
 
特に、女にフヌケにされた万吉が立ち直るシーンは読者を興奮させ、魂を揺さぶるであろう。
まさに、熱い作品。本宮先生の作風を決定づけた、入魂の1作。
 
私がこれまで読んできた様々な漫画の中でも、ランキング上位に入る作品だ。
 

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