オークランド憂国日記

祖国を離れ米国人になった元日本人がアメリカ、日本を憂う日々を綴る

統制と崩壊

2005-05-17 13:35:58 | Weblog
米国西海岸時間で現在月曜日の夜。なんだか疲れたな~。ここ何年も走りっぱなしでゆっくり休む間もないような気がする特に月曜日は本当にお疲れだ。勝谷氏の毎日の忙しさに比べればなんて行くことは無いのかも知れないが、誰が注目してくれるわけでもない普通の生活を毎日つづけるののはマラソンレースの後ろを走っているようなものでやたら疲れるのである。さて弱音はここまでにして気になるニュースについて書くことにする。キューバのグアンタナモベイにある米軍のテロリスト用の監禁施設でトイレにコーランを流したという記事を載せたニュースウィークが、各地のイスラム国で騒ぎが起きていることから記事の間違いを認めるに至った。トイレにコーランは流していないらしい。さてこの件では鬼の首を取ったかのようにラムスフェルドをはじめとする政府高官たちは報道介入としか取れないようなコメントを連発している。こういった状態は911以後相当に萎縮し大本営発表を垂れ流す米メディアに更なる報道の自粛を強要することになる。1989人年に悪魔の詩を書いたサルマン・ラディシュ氏はホメイニに死刑宣告のファトワを出され自宅監禁状態が長く続き、これを日本語訳した筑波大の五十嵐教授は1991年に何者かによって刺殺された。ニュースウィークがこれらの事実を知らぬわけが無く、発表に当たってかなり慎重になったと考えられる。しかしあえて発表したのはメディアがマスコミにそれを伝える義務があると考えたからであろう。米政府高官がニュースウイークに圧力をかけたり、非難する前に、米国がグアンタナモベイで何をしているかに問題の焦点を当てるべきである。イラクのアブグレーブより前からグアンタナモベイでの米軍の蛮行は心配されている。CBSの大統領軍歴事実誤認放送に続くニュースウィーク事実誤認報道。この数年が米メディアの正念場であろう。言論統制が本格化してしまえばそれを声だかに叫ぶものは誰もいなくなる。