祝！ ＷＢＣ優勝

　日本が３度目の正直で韓国に完勝し、胸にわだかまっていたモヤモヤが晴れたと思ったら、アマチュア世界一、世界最強軍団の異名をとるキューバにも完勝、なんと優勝してしまいました。今回のＷＢＣには、アメリカ主導の大会運営、日本チームの選手招集など、いろいろと言いたいことはあるのですが、王監督の胴上げを見た瞬間、そんなことはどうでもよくなりました。　いやあ、本当に嬉しいです。当分、メキシコの皆さんには頭が上がりませんね。

　とにかく、これで日本のプロ野球で主力を張れる選手なら、アメリカの大リーグでも充分通用することが証明されましたし、当の大リーグ側も松阪や上原など決勝リーグで登板、好投した選手の獲得に本格的に乗り出すでしょうし、場合によっては王監督も大リーグの監督として、迎える球団が現れるかもしれません。そうなるとコーチを含め、大リーグへ人材が大量流入なんてことになりかねませんねえ。
　アメリカが２次リーグで脱落したとき、アメリカのマスコミは口を揃えて大リーグの野球スタイルを批判しました。私もアメリカ・大リーグといえば、ホームランや三振など派手な内容を思いつきますが、それだけでは野球は勝てません。現にスター選手を揃えたニューヨーク・ヤンキースもここ数年ワールド・シリーズに進出していませんし、日本でも巨人の凋落振りは記憶に新しいところです。王監督が今大会で掲げてきた「スモール・ベースボール（基本に忠実な野球）」こそが、試合に勝つために最も適したスタイルだと証明された大会だったと思います。考えてみれば、阪神が強くなったのも、野村監督時代から走・攻・守に秀でた選手を確実に育て、基本に忠実な野球を目指した結果でしょうし、大リーグでもワールド・シリーズを勝ったチームは、これといったスター選手はいないものの、役割分担がしっかりした、走・攻・守に秀でた選手が揃ったチームでした。

　３年後の2009年に第２回大会が開催されるそうですが、その時は日本もディフェンディング・チャンピオンとして相応しい選手を招集して、また日本人に美酒を味わせていただきたいものです。