■我が家では、新作お料理、始めて食卓に上るお料理を「チャレンジ銘柄」と
言います。(初めて試す日本酒も「チャレンジ銘柄」と言います)。
このあいだ彼が、「お昼ごはんなに?」 と聴くので、
「今日は炒飯のチャレンジ銘柄です」と言うと彼は、
「えええーーーいやだーーーっ! いつもの炒飯がいいーーーっ!
いつもの炒飯がすきだーーーっ! オレはコンサバな男なんだーっ!!」
とだだをこね、しかしあっさり無視してチャレンジ銘柄を出しましたところ、
あたくしとしてはいつもの炒飯もいいけどこれ
(その時はオイスターソースをすこし強めにしつつ、ちょっと洋風チックな感じ)
もなかなかいいじゃないのとおもったんですけども、彼は頑なに
「いつものほうがいい」
と言っておりました。
しばらく炒飯のチャレンジ銘柄が続くのではないかと。
ええ、あたくしも頑ななんです。
■そういえばバレンタインでしたね。
あたくし、風邪で寝込んでおりました。
喉が痛い息しても痛い。しかし不思議なことに、熱が出ない。
■熱が出ないと「熱と薬で朦朧となって寝る」ということができません。
なまじっか頭がはっきりしてるから、痛いのばっかり意識する。
頭の中は「痛い」でいっぱい。
■土、日と寝ていて何とか良くなってきたのですが、今度は鼻が。
身体中の水分が鼻から抜けてしまってあたくしからからに干からびて
しまうのではないかという恐怖にマジで襲われております
(お食事中のかた、ごめんなさい)。
■しかしまあ、何というバレンタインであったことよ…と、ふと思い出すと
確か去年のバレンタインもヘロヘロであったような…。
あたくしにとってバレンタインは、鬼門か。
「去年のバレンタイン」
■最近上のおじょうさんは、加齢を理由に、
生クリーム(シュークリームを食べていた)だの、
マスカルポーネチーズ(ティラミスを食べていた)だのを
もらって、甘やかされています。
(ちなみにおじょうさんは、この年まで甘いものとか人間が食べるものは
一切、貰えなかった。)
(しかもウチはあまりケーキとか食べないので、いまでも年に数回しか
貰えない)。
最初は、あたくしの指先から枯れることなくこんこんと生クリームが
湧き出してくるものだと彼女は思っていたようですが、どうもそうでは
ないらしいということに気づくと、
指先の生クリームをもらって、ぺろんぺろんと口をなめると、
さっさと行ってしまいます。
当然「もっとよこせ!」と言われるとばかり思っていたのにあまりに
あっさり行ってしまうので、ちょっとびっくりして
「まだ生クリームあるよ」と言っても、
「もういい。」と。
おじょうさんの口のきれいさには感嘆します。さすが女王様。
…いや、見習うべきと言うべきか。
■冬のあたくしは、帯電しています。
上のおじょうさんも、帯電しています。
おじょうさんが膝に乗ってきて、おたがいに鼻をつき合わせて
匂いを嗅ぎ合うという遊びをよくやりますが、この時期はとても
キケンです。
鼻と鼻が近づくと「ばちっ!」とすごい音がして、あたくしもおじょうさんも、
「おおうっ!」とびっくりする。
でもまたやる(学習能力がない)。
この時期、彼は手を繋いでくれません。
■最近上のおじょうさんは、あたくしがピアノをひいていると、ピアノの音に
負けないくらいの音量で、それこそハラの底から声をだして
「あー、ああー、あああああーーーっ!」
となきながらねり歩き、あたくしのとなりの椅子に飛び乗り、
まあここまではいいんですがそれで終わらず、なんとピアノ弾いている
あたくしの膝に乗ってくる。
ペダル踏みますから、足動きますから、ずり落ちそうになる。
爪を出してなんとか踏ん張る。
でも落ちる。
で、怒る。
そしてまた、あーあーなくところからやり直し。
あたくしが負けて、おじょうさんを膝でゆったりさせるまで続く。
そんな話を夕べ彼にしていて、
「自分が構われたくないときに触られたりするとすっごく怒るくせに、
こっちが何かやってると『見れー! あたしをみれー!! かまえーーー!』
って、全く女王様だよねっ」
と言うと彼は、
「…そっくりだ(ぼそ)。」
…はぁ?