高崎市美術館で今日から始まった「FLOWER展」に行ってきました。
この企画展では、現代作家の花を扱った作品が展示されています。
一言に「花」といっても、その捉え方は作家さんによって様々。
実に面白い展覧会でした。
まずは、ビエントアーツギャラリーでの個展の記憶が新しい大竹夏紀さん。
大竹さんの展示室に入って、
「ん?」
と違和感を感じる作品がありました。
大竹夏紀《卒業制作 花》
違和感の理由は作品の解説に書いてありました。
大竹さんの作品には一貫して女性が描かれています。
そして、その女性の背景には花が描かれていることが多いのですが、その花々は想像上の花なのです。
大竹さんは実物の花よりも、人々の心の中に存在する花に興味があるとのこと。
でも、こちらの作品は卒業制作ということで、実際に花屋さんで花を買って、実物を見て描いたそうです。
違和感の正体はこれだったんですね。
でも色使いは今の大竹さんに通じるものがあって、私はこの作品好きです。
大竹夏紀《celestial maiden 星と花》
奥の壁面には圧巻のタペストリー。
こちらはいつもの大竹さんの感じです。
真ん中には女性。そして花々はちょっとキラキラした感じ。
大竹さんの中で装飾された花々なのです。
星も花もキラキラしています。
大竹さんの描く花は可愛らしい。
次は2018年の六本木アートナイトのとき、夜景の作品を観て大ファンになった大村雪乃さん。
100均で売っているような丸シールでアートを制作している大村さん。
夜景のイメージが強いですが、大村さんが表現する花とは・・・
大村雪乃《カルペ・ディエムシリーズーOhanabatake in my head》
すごいです。相当近づかないと丸シールのみで制作されているとは分かりません。
そして、シールというチープな素材を使うこと自体も刹那的で惹かれます。
シールという素材で制作している以上、ある程度の時間がたつと作品が劣化してしまう。
今しか観られないというのも、この作品の魅力なのかもしれません。
大村雪乃《カルペ・ディエムシリーズー君に贈る》
この作品、深い青にやさしさが感じられます。
ずっと観ていると心が落ち着いてくる感じ。
やっぱり大村さんの作品好きです。
次はましもゆきさんの展示室。
ましもゆき《雨帯ぶ》
黒一色で緻密に描かれた花々からは、感情のうねりを感じました。
ましもゆき《千夜色枕》
この花々にはどんな感情が込められているんだろうと、展示室でしばらく考えていたら、
「丁寧に作品を観てくださってありがとうございます。」
と・・・。
何とましもさんご本人でした!!
いろいろと聞いてみたいことはあったのですが、こんなときに上手く言葉で表現できない自分が嫌。
ましもさん、気さくで素敵な方でした。
最後は渡辺香奈さんの展示室。
この展示室は空間そのものが素晴らしくて、まず展示室に入ると高崎市美術館独特のカーブした壁面に《The River》という巨大な作品。
そしてその向かいには様々な大きさの花の作品。
これらの花の作品は様々な人が購入し所蔵している作品を再び集めたのだそう。
作品のサイズも額の種類もバラバラなのですが、独特のリズムのあるモザイク調に並べてあって、そのリズムが心地よかったです。
実はこの展示室でも渡辺さんご本人にお会いすることができ、いろいろとお話を聞かせていただきました。
渡辺香奈《The River》
とにかくこの壁面の作品が圧倒的で、もうずっと観ていたくなりました。
渡辺さんが描く花は透明感があって、観ていると吸い込まれそうになるんです。
花と一緒に水や花瓶など透明な物が描かれている作品が多いのですが、それがさらに花の透明感を際立たせているように感じます。
果物のみずみずしさがまたすごい。
実は果物のどこかに蜂が潜んでいるのですが、その蜂に関するエピソードも聞かせていただきました。
作家さんとお話ししながら作品を観るのって楽しいな~。
本当に素敵な展覧会で大満足。
最近の群馬の美術館は面白い企画展ばかりです。
この企画展では、現代作家の花を扱った作品が展示されています。
一言に「花」といっても、その捉え方は作家さんによって様々。
実に面白い展覧会でした。
まずは、ビエントアーツギャラリーでの個展の記憶が新しい大竹夏紀さん。
大竹さんの展示室に入って、
「ん?」
と違和感を感じる作品がありました。
大竹夏紀《卒業制作 花》
違和感の理由は作品の解説に書いてありました。
大竹さんの作品には一貫して女性が描かれています。
そして、その女性の背景には花が描かれていることが多いのですが、その花々は想像上の花なのです。
大竹さんは実物の花よりも、人々の心の中に存在する花に興味があるとのこと。
でも、こちらの作品は卒業制作ということで、実際に花屋さんで花を買って、実物を見て描いたそうです。
違和感の正体はこれだったんですね。
でも色使いは今の大竹さんに通じるものがあって、私はこの作品好きです。
大竹夏紀《celestial maiden 星と花》
奥の壁面には圧巻のタペストリー。
こちらはいつもの大竹さんの感じです。
真ん中には女性。そして花々はちょっとキラキラした感じ。
大竹さんの中で装飾された花々なのです。
星も花もキラキラしています。
大竹さんの描く花は可愛らしい。
次は2018年の六本木アートナイトのとき、夜景の作品を観て大ファンになった大村雪乃さん。
100均で売っているような丸シールでアートを制作している大村さん。
夜景のイメージが強いですが、大村さんが表現する花とは・・・
大村雪乃《カルペ・ディエムシリーズーOhanabatake in my head》
すごいです。相当近づかないと丸シールのみで制作されているとは分かりません。
そして、シールというチープな素材を使うこと自体も刹那的で惹かれます。
シールという素材で制作している以上、ある程度の時間がたつと作品が劣化してしまう。
今しか観られないというのも、この作品の魅力なのかもしれません。
大村雪乃《カルペ・ディエムシリーズー君に贈る》
この作品、深い青にやさしさが感じられます。
ずっと観ていると心が落ち着いてくる感じ。
やっぱり大村さんの作品好きです。
次はましもゆきさんの展示室。
ましもゆき《雨帯ぶ》
黒一色で緻密に描かれた花々からは、感情のうねりを感じました。
ましもゆき《千夜色枕》
この花々にはどんな感情が込められているんだろうと、展示室でしばらく考えていたら、
「丁寧に作品を観てくださってありがとうございます。」
と・・・。
何とましもさんご本人でした!!
いろいろと聞いてみたいことはあったのですが、こんなときに上手く言葉で表現できない自分が嫌。
ましもさん、気さくで素敵な方でした。
最後は渡辺香奈さんの展示室。
この展示室は空間そのものが素晴らしくて、まず展示室に入ると高崎市美術館独特のカーブした壁面に《The River》という巨大な作品。
そしてその向かいには様々な大きさの花の作品。
これらの花の作品は様々な人が購入し所蔵している作品を再び集めたのだそう。
作品のサイズも額の種類もバラバラなのですが、独特のリズムのあるモザイク調に並べてあって、そのリズムが心地よかったです。
実はこの展示室でも渡辺さんご本人にお会いすることができ、いろいろとお話を聞かせていただきました。
渡辺香奈《The River》
とにかくこの壁面の作品が圧倒的で、もうずっと観ていたくなりました。
渡辺さんが描く花は透明感があって、観ていると吸い込まれそうになるんです。
花と一緒に水や花瓶など透明な物が描かれている作品が多いのですが、それがさらに花の透明感を際立たせているように感じます。
果物のみずみずしさがまたすごい。
実は果物のどこかに蜂が潜んでいるのですが、その蜂に関するエピソードも聞かせていただきました。
作家さんとお話ししながら作品を観るのって楽しいな~。
本当に素敵な展覧会で大満足。
最近の群馬の美術館は面白い企画展ばかりです。