エメラルド・ウィッチに「首の長い子」「首の短い子」という言い方がありますが、以前から釈然としない思いを持っていました。
というのは、いわゆる「首の短い子」にも頭部の内側には溝が切ってあって、首の鍔状の突起に合わせて組み立てられていれば、いわゆる「首の長い子」になるんですよね。
何らかの理由で突起が溝を外れて首が頭部にめり込んでしまった状態を「首が短い」と呼んでいるのではないかという疑問がずっと払拭されていませんでした。
もしそうならば「首が長い」というのは不当な言い方で、元々ろくろっ首のようで好きな言い方ではなかったのですが、ますます「普通の首」と言うべきじゃないのかと思い始めています。
傾向としてUSEDの子は首が短くなってる子が多いのも、遊んでいるうちに溝を外れてしまったんじゃないかという疑いに拍車をかけています。
ただ、USEDの子はおそらく販売された子で、MINTの子は販売されなかった子だとすれば、両者の製造ロットが違って、製造ロットによっては首が短くなりやすい子になっているのではないかとも推定できます。
その証拠になるかどうかは分からないのですが、MINTの子の中にまれに幼い顔をした子がいて、もしかしたら幼い顔の子が首が短くなりやすいのではないかと思われるので以下で考察してみます。
幼い顔に見える子はこういう子なんですが、見ての通りミントで首は普通の位置にあります。
実はこの子は届いた時には首が短かったのですが、溝に入れなおしてこの状態にしてあります。
まず幼い顔に見える理由を他の子と比べて見てみましょう。
Aが幼い顔なんですが、口と鼻の位置を基準に比べてみると、明らかに違うのが耳の位置です。
相対的にAの方が鼻と口に近い位置に耳があります。
また個体差が大きい人形なので確かではないのですが目もAの方が鼻と口に近い位置にあります。
結果的にAの方が顔のパーツがより集まって見えることになり、これが幼顔に見える理由ではないかと思います。
また、少し分かりにくいのですが、頭部の接続部がAの方が盛り上がっているように見えます。
接続部の境界もAの方が下に押し下げられているようです。
これは溝の幅が狭いか鍔状の突起の幅が広いかどちらかの理由で、うまく溝にかみあっていない状態のように見えます。このような状態だとなにかのはずみで溝を外れて「首が短く」なりやすいのかもしれまません。
(この結果、顔が丸顔に近くなるので、それも幼顔に見える理由のひとつかもしれません)
耳の位置で分かるように、AとBでは鋳型が違うことは明らかですが、それだけではなくリップの色も他のよりやや薄い色なので、製造ロットも違うように思います。
でもこれは両方電球が交換できないタイプなんですよね。
以前は、電球のソケットがついていて電球が交換できるようになっているのと、ハンダ付けされているものとの二つのバージョンがあって、頭部の製造ロットもそれにリンクしているのだと思っていましたが、どうやら電球の仕様変更と頭部の仕様変更は別の時期に行われて、ごく短い期間に電球は交換できないが頭部は旧タイプというものが製造されたのではないかと思われます。
首の話は以上ですが、おまけに電池ボックスのフタの開閉についてちょっとした注意事項を。
電池ボックスのフタは折れやすいところだらけで、開けないことに決めてる人もいらっしゃるようですが、ちょっとした注意を払えば折れることはありません。
と、言いながらまず折れやすい場所からご紹介(笑)
写真のA,B,Cが折れやすい場所です。
Aなんかはかなりの力が必要ですから、本当に折る人なんているのかとお思いでしょうが、ここにいます(笑)
フタを開ける前にフタを止めている仕掛けを知る必要があります。
写真のCで引っ掛けて、全体が撓んでBの場所で本体に引っかかっています。
開ける時にはまずCの引っ掛かりを外す必要があります。
そのためには、青い部分に爪をかけて矢印の方向に軽く引きます。
フタにPULLと書いてあるのですが、背側に引くのか足側に引くのかあれだけでは迷う人がいると思います。正解は足側です。足は前に投げ出すようにしておくとフタが外しやすいでしょう。
この時、無理に背側に引くとAが折れたりBが折れたりします。
引っかかりが外れた感触があったら静かに背側に引っ張ります。
勢いよく引っ張り上げるとCが折れます。
引っ張り上げたら今度は足側に滑らせるように引っ張ります。
文字で書くとややこしいのですが、一度分かってしまえば「普通に」開けられるようになると思います。