
まず、彼女のデビュー作となった『マリオカート ダブルダッシュ!!』発売時点ですが、この時明らかになっていたのは「名前がキノピコ(海外版ではToadette)である」ことだけでした。ちなみに、ローマ字表記だと「KINOPIKO」になります。彼女は正確にはキノピオの一種であり、固有名詞を持つキノピオといった扱いをされています。キノピオ自体に性別を決めていない(性別は存在するが、総称キノピオでまとめられているので個々の性別までは明かされない)ため、キノピコが女性であるという確証はありません。しかし、名前に日本語で女性名を表すことが多い「コ」が入っていること、海外版でもフランス語で女性名を表す「-ette」が入っていること、おさげがあること、ワンピースを着ていること、多くの作品で「女の子」という説明がされていることなどから、ほとんどの人はキノピコを女性と捉えています。
2作目『ペーパーマリオRPG』では、動物好きの設定が新たに追加されました。また、『マリオカート ダブルダッシュ!!』のアートワークで使用された、赤のワンピースにワインレッドの上着というスタイルが採用されています。ゲーム画面内にこの姿で登場するのは後にも先にもこの『ペーパーマリオRPG』のみとなっています。また、本作ではお姉さんっぽい口調でセリフを言っています。
4作目『マリオパーティ6』では初めてマリオパーティシリーズへの登場となり、ボイスも新規に収録されました。『ペーパーマリオRPG』で採用された赤のワンピースにワインレッドの上着というスタイルは採用されず、『マリオカート ダブルダッシュ!!』のゲーム内と同じ、ピンクのワンピースに赤の上着というスタイルに戻っています。ミニゲーム勝利時のあのボイスが強烈なインパクトを残したことは間違いないでしょう。未だに「キノピコの声=マリオパーティ6のもの」という印象が抜けません。ネット上を探るとこの時の声は嫌いという人も多くいますが、私はアリだと思います。というか普通に好きです。
5作目『マリオパーティアドバンス』では、口調が再度変更され、現行のものに近くなっています。新規設定は特にありませんでした。
7作目『Dance Dance Revolution with MARIO』では、再び口調が変更され、ツンデレ要素の強いものになっています。これもこれでかわいいので好きです。
8作目『スーパーマリオスタジアム ミラクルベースボール』では、キノピオたちのアイドルという設定が追加されました。また、初めてキノピコが女性であると明言された作品でもあります。スポーツ系の作品ではこの時の設定が今なお色濃く残っており、トップクラスの足の速さや最低レベルのパワーなどは本作の設定から引き継がれています。
10作目『マリオパーティ8』では、ボイスの担当声優がジェン・テイラー氏からサマンサ・ケリー氏に変更され、従来よりも声が高くなりました。また、本作ではピーチ姫を「頼れるお姉さん」として尊敬していることが明らかになっています。
12作目『マリオパーティDS』では、新たに趣味:音楽の設定が追加されました。久しぶりのNPCキャラですが、やはり口調が変更され、ようやく方向性が固まりました。『Dance Dance Revolution with MARIO』で見られたツンデレ要素は削除され、『マリオパーティアドバンス』の口調に近いものになっています。
14作目『マリオカートWii』では、ボイスが新規収録のものに差し替えられました。担当声優はサマンサ・ケリー氏のままですが、『マリオパーティ8』とはだいぶ印象が異なるものになっています。キノピコ以外でもそうなんですが、マリオパーティシリーズとそれ以外とではボイスの方向性に差があるように感じます。
15作目『スーパーマリオスタジアム ファミリーベースボール』では、ほかのキノピオたちがクッパJr.を恐れてマリオの仲間になることを躊躇する中、キノピコは「ダメと言われてもついていくから!」と、話しかけるだけで仲間になってくれる描写があります。ペーパーマリオRPGの頃から既に現れてはいましたが、本作以降「キノピオより勇敢である」という性格がより明確な形で表現されるようになりました。
16作目『マリオゴルフ ワールドツアー』では約6年ぶりに復活を果たし、それに伴ってキノピコの仕草の多くがリニューアルされています。本作ではキノピオたちのアイドルという設定が活かされており、バーディーを除いてカップイン後にはキノピオたちが応援に来てくれるという演出があります。
17作目『マリオカート8』では再びボイスが新規収録のものに変更されているほか、ジャンプアクション時などのモーション全般も1から作り直されています。
18作目『進め!キノピオ隊長』では、初のヒロインを担当しています。ボイスは本作限定の新規収録のものに差し替えられ、さらに探検服姿での登場となりました。これはアクションシリーズ作品限定で、それ以外の作品はこれ以降の登場でも従来通りピンクのワンピースに赤の上着のスタイルが引き続き採用されています。
20作目『マリオパーティ10』ではまたもボイスが一新されました。やはりほかの作品とは違うマリオパーティシリーズ独特のものになっています。
22作目『マリオ&ルイージRPG ペーパーマリオMIX』では久しぶりのNPCキャラになりました。やはり口調が変更されていて、敬語を全面的に使うようになったため従来より礼儀正しい印象を抱くようになっています。『スーパーマリオスタジアム ファミリーベースボール』で付加された、キノピオより勇敢な性格が活かされており、クッパ城に突入したり、超短時間でドデカクラフトを作り上げたりと、キノピオよりも頼れる存在です。
26作目『スーパーマリオラン』では、スーパーマリオシリーズで初めてプレイアブルキャラに抜擢されたほか、2Dマリオへの登場自体も初めてとなっています。モーションは新規で起こされたものが採用されましたが、ボイスは『マリオカート8』などから流用されています。本作でもキノピオたちのアイドルという設定が活かされていて、キノピオラリーでは結果発表時に相手のキノピオの一部を引き寄せることができます。本作は2Dアクションシリーズ作品ですが、『進め!キノピオ隊長』での登場時に着用していた探検服は今回は採用されず、伝統のピンクのワンピース+赤の上着となっています。
28作目『スーパーマリオオデッセイ』では3Dマリオの本編中に初めて登場しました。『進め!キノピオ隊長』と同じく探検服姿ですが、本作では全作品を通して初めて帽子をかぶっています。NPCキャラでの登場作品ではお決まりの口調変更は今回はなく、『マリオ&ルイージRPG ペーパーマリオMIX』とほぼ同一のものが採用されています。
いかがでしょうか。復活後に新しく追加された設定こそないものの、既存の設定を上手く活かしている作品が多くさすがは任天堂といった感じです。今後新しい設定が追加されることはあるんでしょうか、非常に気になりますね。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます