北上夜曲 マヒナスターズ
あわただしかった年度末もおわり 今ゆっくりと
昔 よく聞いた歌をyoutubeで聞いています。
昭和30年 40年ごろ川崎の電機工場で労務係で組合担当をしていた頃、
労働運動の一環として「労音」という歌声組織があり、会社の組合も
会員として加入 その音楽会に出席していました。
ダークダックス ヂュークエイセス 倍償美智子 高英夫 坂本九 岸洋子
カンツーネ歌手など人気歌手が毎月の例会にこぞって出演していました。
懐かしの抒情歌 ロシア民謡 洋楽ポップスなど好まれていました。
ともしび ダークダックス
雪の降る街を
「雪の降るまちを」の歌詞は、雪は降り、時が止まったかのような場所、「思い出だけが通りすぎてゆく」と、今時は止まっているから、過去の時である「思い出」だけがよみがえってくる、そんなふうに感じます。時が移り、過去への哀惜といったものが頭に浮かんでくる。
シャンソン歌手の高英夫と抒情歌を歌わせたらピカ一の倍賞さんの唄を聞いてみてください。
希望 夜明けの唄 岸洋子
岸洋子さんは自分と同じ世代、北国出、秋田県の最上川の流れる町だった思う。
膠原病という難病にかかり50代後半で惜しくも亡くなられています。
労音の最多出場歌手だった。
「希望」「夜明けの唄」は若くして「金の卵」といわれ上京して工場で
油まみれにながらも一縷の希望を持ちながら働く若者たちの希望の唄であった
ように思います。
見上げてごらん夜の星を 坂本九 <いずみたく曲>
川崎の工場街にぴったりの曲でした。
そばかすだらけのにきび顔が工場の若い青年男女に親近感を抱かせていました。
いずみたくが後にミュージカルへ仕立て上げました。
労音という組織があったからこそ生まれた曲で、全国各地の労音で
上演されています。
旅の終わりに 藤圭子 冠二郎
この歌は私の大好きな作家五木寛之が書いた。
そして藤圭子の演歌を「怨歌」と名付けた。
背中がゾクゾクとする不思議な歌手だった。惜しくも50代で自殺したが
この歌は冠二郎の唄と圭子の唄 両方を聞くのがいい。
「旅の終わりに見つけた街は
・・・・・・・
希望も恋も忘れた俺の
肩に冷たい雨が降る」
圭子の夢は夜開く 藤圭子
極めつけの「怨歌」です。
若者たち ブロードサイドフオー
昭和 高度成長時代 川崎工場街のシンボリックの唄です。
「君の行く道は 果てしなく遠い
だのに 何故 歯をくいしばり 君は行くのか」
なのに ではなく 何故 「だのに」なのか。
今 思えば随分青臭い議論をはてしなく やったものだ。
ここに出てくる田中邦衛 松山省二 など名優は今はもういない。
北へ 小林旭
北 という言葉には「逃げる」という意味があると 今は亡き阿久悠が
言っていたのを覚えている。歌が好きな人は、人生で失敗して どうしようもなく落ち込んでいるとき身に染みる歌を それぞれ持っているもんだ。
精神的に逃げたいとき 聞くといい。
舟歌 八代亜紀