和歌山の日高という地域では日本の黒竹の生産の6割のシェアだそうです。
和歌山に住んでいて和歌山の素材を使わない手はないと先日、日高で黒竹を商っている
お店に問い合わせてみると、サンプルを送ってくれるというので、お願いしたら、
さっそく黒竹のサンプルを送ってくれました。
黒竹の素材の第一印象は、まずとても軽いということです。
ただ一つ残念なのが、長い管がないのです。黒竹の特徴として
節間が10センチくらいなので、長い管を使いたい時は節を抜く作業と
節の処理が必要です。そのひと手間を加えないとパンフルートはできません。
黒竹の素材はまあいえば、
今年作ってもらった、黒檀とは対極をなすな素材です。
一方、黒檀の音はどのような音かというと、日本でプロとして活躍している人でも
誰も持っていない楽器素材です。関東で活躍されているプロ奏者に吹き口で相談すると
黒檀製は吹いたことがないので、一度吹いてみたいですと、言われました。
この黒檀は実に上品な音がします。楽器の音としての完成度が高いと思います。
オーケストラで使われるフルートの音でもないです。
もっと透明でクリアーで雑味のない音です。
一方竹素材は若干クリアーさにかけますが、竹の持つ枯れた雑味が魅力です。
竹と言えども高音は実に綺麗に出ます。
結論として、竹素材の最も柔らかいそざいですから、竹の味を出すなら
黒竹もありだと思います。ただ素材が柔らかいので、塗料は必要です。
その点、黒檀は全く塗料が塗ってありません。素材が硬く、粘り気のある素材なので、
塗料は全く要らないのだと思います。時々ヴァージンオリーブオイルをぬってやるくらいの
メンテナンスで大丈夫です。
結論として、この黒竹はパンフルートを作る素材の候補としてはいれますが、
理想的素材とも言えないので、もうすこし他の素材も探してみます。
候補としては真竹を考えています。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます