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和歌山日高産の黒竹

2012年10月13日 | パンフルート

和歌山の日高という地域では日本の黒竹の生産の6割のシェアだそうです。

和歌山に住んでいて和歌山の素材を使わない手はないと先日、日高で黒竹を商っている

お店に問い合わせてみると、サンプルを送ってくれるというので、お願いしたら、

さっそく黒竹のサンプルを送ってくれました。

黒竹の素材の第一印象は、まずとても軽いということです。

ただ一つ残念なのが、長い管がないのです。黒竹の特徴として

節間が10センチくらいなので、長い管を使いたい時は節を抜く作業と

節の処理が必要です。そのひと手間を加えないとパンフルートはできません。

黒竹の素材はまあいえば、

今年作ってもらった、黒檀とは対極をなすな素材です。

一方、黒檀の音はどのような音かというと、日本でプロとして活躍している人でも

誰も持っていない楽器素材です。関東で活躍されているプロ奏者に吹き口で相談すると

黒檀製は吹いたことがないので、一度吹いてみたいですと、言われました。

この黒檀は実に上品な音がします。楽器の音としての完成度が高いと思います。

オーケストラで使われるフルートの音でもないです。

もっと透明でクリアーで雑味のない音です。

一方竹素材は若干クリアーさにかけますが、竹の持つ枯れた雑味が魅力です。

竹と言えども高音は実に綺麗に出ます。

結論として、竹素材の最も柔らかいそざいですから、竹の味を出すなら

黒竹もありだと思います。ただ素材が柔らかいので、塗料は必要です。

その点、黒檀は全く塗料が塗ってありません。素材が硬く、粘り気のある素材なので、

塗料は全く要らないのだと思います。時々ヴァージンオリーブオイルをぬってやるくらいの

メンテナンスで大丈夫です。

結論として、この黒竹はパンフルートを作る素材の候補としてはいれますが、

理想的素材とも言えないので、もうすこし他の素材も探してみます。

候補としては真竹を考えています。

 

 

 


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