慣れてくると、まさにギターらしい奏法が可能になります。
この音源以前にもちょっと書きましたが、物理モデリングなので、
鍵盤を弾いた時に瞬時にプログラミングが音の発生を計算して
波形を創り音を出してくれます。だから隣り合った音を交互に引くと分るのですが、
まさに弦を引いているかのようなリアルな奏法になります。
そこの会社AAS から比較的新しい音源が出ています。
その音源を使って実にアンビエントな世界を作り出しているのが、イギリス人の
Martin Walker
です。彼はCDをつくているのですが(ところが彼のCDはAmazon には一切ありません。)
、販売もネットでしています。
そこで展開されている世界はとても共感のいくものです。
実は大学に入って一回生の時は軽音楽部でピアノトリオのピアノを担当していたのですが、
二回生になってから、作曲家の先生について本格的にクラシックの勉強をし始めました。
先生の所属する作曲家グループ(ほとんどのメンバーが東京芸大出身でした)に
仲間に入れてもらって作品(現代音楽です)を発表していました。
ジャズをやっていた自分にとっての現代音楽は究極の耽溺の世界を追求していたとしか言いようが無いです。
人のためではなく自分のための音楽です。
それはそれはある意味独善的です。
このアンビエントにも何かしら同じ匂いを感じます。
受け入れることを拒んではないですが、あえて迎合はしない音楽です。
崇高な音楽 孤高の音楽 耽溺の音楽
なんとでも言えるでしょうが、そのような音楽も
映像の世界と一緒に流されると実に高尚なBGMとして
聞き流される恐れもあります。しかし
基本的に好きな世界です。
僕が今希求しているジャズの世界、これはある意味職人の世界ですね。
TOOTS さんが職人かというとある意味そうでしょうね。演奏家である限り
職人としての毎日の鍛錬、技術の練磨 そういったものが必要です。
Toots さんがインタビューで語っていますが、片時も欠かさず フレーズのことを
考えている、眠っている時も考えている。 職人さんもある一定の技量を身に着けて
しまえばあとは惰性でいけるはずです。しかし職人さんも人間国宝級にでもなれば、
常に、改善、向上、磨きをかけていく、妥協しない。その世界はきっと
芸術全般、 職人技 全般に言えるでしょう。
ジャズである限り ジャズのメソッドがあり、またジャズの持っている
ある種くせのようなもの、そういったイディオムというかクリシェというか
言語の癖をもっています。 そのくせって職人さんが持っている 癖 いや
もっと言葉を変えれば、好み 嗜好 が必ず存在するはずです。
その方向性が正しく、彼の存在そのものがある高みに上りつめれば
、おそらく 常人では到達することができない
芸術の美の世界が待っているのだと思います。
芸術の神様が微笑んでくれる一瞬が
あるはずです。
ぼくはそれを追い求めて楽しみながら自分の音を
探求していきたいと思っています。
martin さんに興味のある方は
http://www.yewtreemagic.co.uk/thegreenwood.php
をどうぞ。
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