徒然ウォッチング

エリアマネージャー日記。Q.O.L.がテーマです。

ホスピタリティ

2007-08-24 | 社会
博多は飛行機の便数が多いので、たいていの出張では日帰りしていて、今回は4日連続…の予定でしたが、移動時間ももったいないし、ちょっとサボりたいと思っていた私は、22、23日はステイにしようと、勝手に決めたのでした。

ホントとウソのあいのこみたいな言い訳をして、東京でのミーティングをいくつかキャンセル。夜の部の仕事は当日の担当が信頼できる子たちばかりなので問題なしということで、久々にぼーっとすることに。

ところが22日の夜になって、クライアント先でアクシデント発生の報を受け、急遽23日朝9時からのミーティングにはどうしても出なければっていう状況になってしまった。連絡を受けたのは13時間前の22日夜8時。はひー。

まず慌てて飛行機の予約変更。ネットでAM7:05に福岡空港発のJALの席が取れ、これは問題なし。
次に23日の午後三時に返す予定のレンタカーだけど、はて、遅くとも朝6時45分には返却しなきゃな計算になるけど、そんな早くに営業所はあいておるのか?

で、ここからが「ハカタホスピタリティー」への感動のはじまり。まず電話で問い合わせたら、営業所は7時にならないと開かないという。トーゼンだけど愕然。普通はここで諦めるところだけど、私の悪い癖がまた始まってしまった。
「ど…どーしてもぉ、300便に乗りたいんですぅ…」
私がレンタ屋さんの営業所の人なら「そんなこと知るか」といったところだけど、ここのおにいさんはあっぱれだった。ちょっと動揺しているアタシに「お客様、おちついてください、まず携帯かPCからウエブチェックインをしたことはおありですか?」
「明日はJAL便なんですけどカードをICにしてないからできないんですぅ…」
「そうですか、それではまず車を返却していただく前に正面の空港駐車場に停めていただき、搭乗手続きをお済ませください。荷物がある場合は預けてください。次に手荷物検査の列が長かったら航空会社のグランドの方に先に一声かけられて、便名とすぐに戻る旨を伝えられてから車をご返却ください。」
「えっ、てことは早めにあけていただけるのですか?」
「確約はできませんしお約束も無理ですが、明日朝の担当にご事情は申し送ります」
「うわー、ありがとうございます」
「次にご精算ですが距離計算しますと時間を要しますので事前に給油をお済ませください。博多中心部方面からお越しでしたら、空港まで20分ほどかかりますので余裕を見てご出発ください。道の左側にはその時間にあいているガソリンスタンドが近隣にございませんが、途中右側のエネ○スがあいています。」

…おお、な・なんという手馴れた案内。でも「七時前にあけます」とは決して言わない。きっと慣習になると営業体制上まずいということでしょうね。でもしっかりした対応にめちゃくちゃ安堵。まずは一つ目の問題クリア。それにしても東京では絶対こういう対応はして貰えないだろうな。ひたすら感動。

ほかの課題はなにかって?…うーん…

課題その2。
翌23日に訪問する予定だった会社にいけなくなってしまった。製本したレジュメと頼まれていたアンリ・シャルパンティエのお菓子をどうやって届けよう…

課題その3。
あさごはんが食べたい。この日(22日)の夜は深夜まで私用も含めてアポイントがふたつ。晩ご飯食べられないのは明らかだった…
(どっちもたいした問題ではないかもしれないけど、ワタシには一大事だ)

ホテルの朝食券をみると7時からレストランが空くとかいてある。うーむ。じゃ、ルームサービスか。…でも、これだって一番早い時間で6:00~6:30、それもこのレンジでホテル側の任意の時間ってことだよね。
…ここで普通なら朝ごはんくらい諦めるのが常識というものだけど、前の日の夜の時点で既に空腹だった私は諦められなくてフロントに問い合わせてみた。(難儀なやっちゃ)

電話口の方はチェックインの手続きをしてくれた馴染みの方だった。いつも夜中に何度か出入りするので車をエントランス前に置かせてもらうというのが私のいつものお願い…なのだけど、他所のちょっと格式のあるホテルでは「わ」ナンバーのコンパクトカーがエントランス前に鎮座することをあまり歓迎なさらない。(特に外資系ホテルでは露骨に嫌がられる)…けど、ここは嫌なそぶりを見せないばかりか、夜中に車を出し入れするときもちゃんとチェーンを外して度々誘導してくれるので、悪いなぁと思いながらいつもつい甘えてしまっている…。(ご・ごめんなしゃいっ)

一つ目の荷物の問題は比較的スムーズにクリア。梱包材と宅配便のラベルを持ってサービスフロントの方が預かってくれた。てきぱきと梱包もして下さり、配達時間指定のことその他色々提案してくれたり…何気なくてすばらしい対応。

ふたつめの「あさごはんを早めに食べたい」という、一つ間違うとヤクザやさんのワガママみたいなリクエストに、フロントはやはり快く応じてくれた。ここでもやはり「六時前にお持ちします」とは絶対言わないのだけど、口調から『六時前に大丈夫ですよ』といってくれているのがわかって、安心した。

その夜も深夜になってから車を二度出し入れしたけど、このワガママな正体不明の、でも月に数日現れるゲストに、快く対応してくれた三人の方々、ほんとに感謝しちゃう。
ある程度の規模のホテルの「ほっといてくれる」感が好きなのだけど、困ったときや要求したときはちゃんと一緒に考えて欲しい。お客ってのはワガママなモンなのだ。

一時間だけ仮眠を取り、AM5:45に目が覚めた。のこのこ起きだして顔を洗おうとして明かりを点けたら次の瞬間チャイムが鳴って「ルームサービスです」の声が聞こえた。(きっとドアスコープが明るくなるのを待っていたに違いない…! お…おそるべし!)

「本当は6時からなんですよね、すみません」
「いえ!大丈夫ですよー」
サーバーの女性はにっこりと笑ってくれた。コンチネンタルの朝食と一緒にテーブルには「佐賀北初優勝」の文字が一面に躍る地元新聞が置かれた。前の日の結果は知っていたけど新聞であらためて見るとまた別の感動。「よかったですね、九州勢がんばりましたよね。」「はい、いい試合でしたね」
サーバーの方は大きく頷いて笑ってくれた。

フロントに下りてみると、昨晩からあれやこれやと世話を焼いてくださった三人のスタッフの方がずらりとにこやかにお出迎え。夜勤中、きっと「ワガママでくいしんぼのお客さん」についてひとしきり話していたに違いないと思うと、急に恥ずかしくなった。
決して小規模ではないけれどアットホームなサービスが必要に応じて提供される…この体制はすごいかもと感心しながらホテルを出た。恩着せがましくないカスタマーサービスが徹底されていることに感動しつつ…。

予定通り6:20に出発。外は大雨。レンタカーを返してから、空港側に渡るまで徒歩で数分かかるから、きっとずぶ濡れになるだろうなと覚悟した。
「わがままばっかり言ってるからばちがあたったんだ…いや、用事をでっちあげて博多でサボろうとしたのが良くなかったか?」
…運の悪さは「バチアタリ」という交換条件要素をあてはめることで受け入れることができるので、気持ちを収束させるのにはこの解釈方法は好都合だ。

ところが、例の「交差点右側」のエネ○スにさしかかったあたりで、急にその雨はあがってしまった。バチアタリはどうした!?
円滑に搭乗手続きも済んで、時計は6時45分。レンタカーの営業所はそこだけが既にあいていて、私を待つように所員の方が立っていました…。うーん、早朝からここでも泣かせるぅ~。

こうして文章で書いてもあまり伝わらないかもしれないけど、こういう人情味のあるホスピタリティを東京で感じたことは実はあまりないのです。勿論丁寧なサービスというのはあるけれど、たとえば時間にイレギュラーを作るということには、判例を作りたくないという理由で、どこも二の足を踏むもの。
「前はやってくれたのに今回は駄目なの?」という手合いのクレームにならないために、防衛策として特例を作ったり営業時間を早めたりといったことは通常はしないのよね。これは理解できます。

急な会議で「23日はサボるぞ計画」は頓挫になり、先に書いたとおり「ばちが当たったか」と思ったけど、暖かいサービスに随所で触れ、大切なものを得た気がしました。ホテルもレンタカーサービスも、それを何気なくやってのけるところがすごい。

古いホテルは設備関係と土地取得代金の償却が終っている場合が多いので、予算を人材獲得にシフトさせることができるというのも、きっとありますね。マニュアルをどう解釈し、どう判断するかという部分に判断への根拠を持ち、適切な対応ができる人材の確保が、肩書きやキャリアよりも本当は一番大切かもしれません。これは仕事の本質と社会的役割を認識しつつ業務が行えているかどうかということに繋がってるかも。

サボるどころが結局またまた二晩徹夜になってしまったけど、いいサービスを受けて、なんだかとても嬉しかった私なのでした…。さすがに一日あけて本日はダウン。


アンチエイジング ウエルエイジング ウエルビーイング(3)

2007-08-23 | 医療
さて。アンチエイジングってあまりにも広義なので、切り口をちょっと限定してみてみますと、「細胞を若く保つ術」と「身体機能を衰えさせない物理的な術」
に大別されるようです。
(よくある「気の若さ」や「見かけを若く保つ術」はおいといてですね…。)

さてその一つ目、「細胞を若く保つ術」。これには「細胞分裂時の染色体の老化」を阻害する方法と、「アポトーシスのプログラムを変更する方法」があるようです…。

細胞はアポトーシスで意味ある自殺がプログラミングされているというのが知られていますけど、もうひとつ、テロメアと言うキーワードも注目を集めていますね。
染色体の末端に存在し、線状ゲノムDNAの末端部分にあたるのがテロメアです。

細胞分裂の回数は予め決まっている…これは古くから言われていた仮説でしたが、現在は染色体の末端部分に存在するこの「テロメア」が、分裂のたびに短くなり、ある程度の短さになると分裂が停止する…(つまり組織が代謝しなくなる)ということがここ10年ほどで理論的に解明されてきました。(クローン動物はこのテロメアがそもそも短く、プログラムされた細胞分裂回数が著しく少なかったことがわかり、テロメアの存在が広く知られることになりました。)例外的にがん細胞はこのテロメアが分裂のたびに伸長するといわれており、先のアポトーシスと拮抗関係を形成します。(さまざまな細胞のミュータント…変異細胞は常にわたしたちの体の中で生まれ続けていますが、アポトーシスが正常に機能することによって自殺し、体外に老廃物として排出されています。(アポトーシスは正常に老化・壊死して細胞が死滅するネクローシスとは区別されます。)
…しかし、がん細胞でのテロメアは厄介なことにテロメラーゼという逆転写酵素の作用により伸長しますが、この機能をまたまた逆に取ってテロメアを延ばすことはできないかという研究が進んでおり、この考え方が現在のアンチエイジング研究の最先鋒といってよいでしょう。



…写真は右がアポトーシスを起こした瞬間の細胞。自ら崩れ落ちます。
マイアミ大学の画像アーカイブスから。
http://www.bio.miami.edu/

このような「人知の力づく」ともいえる染色体レベルでのアンチエイジング論も興味深いですが、身近に(なかには経口で)採れるホルモン類での治療もあります。

DHED(デヒドロエピアンドステロン硫酸塩)という副腎で作られるホルモンの摂取がアメリカでは盛んです。そもそもは月経障害のお薬として使用されていましたが、最近は新陳代謝や性ホルモン、インシュリンの分泌も助けるといわれはじめ、HGH(ヒト成長ホルモン)とともに長期のブームを形成しています。日本で言うと一時のコエンザイムQ10やαリポ酸くらい人気…といえばわかりやすいでしょうか。DHEDやHGH、エストロゲン、プロゲステロン、甲状腺ホルモンといった各種ホルモンの投与はHRT(ホルモン療法)と言われ、老化に伴う障害…たとえば免疫力の低下、肥満、骨粗鬆症、酵素の生成、更年期障害、記憶力の低下など、様々な生体コントロール機能を補助するとして、臨床でも採用されています。

これら「補う」方法のほかに「除去する」方法というのもあります。キレーションという言葉をお聞きになったことがあるでしょう。体内に蓄積された有害金属や化学物質を取り除く治療です。血液は常に浄化されて体内を循環していますが、たとえば何かの拍子に血液中にはいってしまった水銀やカドミウム、鉛などの処理ノウハウを人間は持っていません。動脈硬化や原因不明の慢性疲労や胃腸障害の治療として行われていましたが、最近は関節リウマチや成人のアトピーなどの改善報告もあり、アンチエイジング治療のひとつとして脚光を浴びてきました。
また当然肝臓や腎臓への負担も減ることなども注目されています。具体的治療は、EDTA(エチレンジアミン四酢酸)を点滴し、異物を尿にして排出するというきわめてシンプルなもの。Ca-EDTAという金属除去そのものを目的としたものと、Mg-EDTAといって動脈を同時に柔軟にする方法があり、年代や体質により使い分けられています。

最後に物理的ケアについて少し。
人が自身で老化を意識するのは「視力の低下」を感じたときが一番だというデータが出ていますが、起きている間は常に意識させられる「視力」の問題。「そろそろ年かな」を感じない生活というのも、精神的アンチエイジングには貢献するでしょう。…そこで、「レーシック」。まずマイクロケラトームという削り器で角膜を削って蓋状になったその膜をめくり、角膜の内部にレーザーをあてて厚みを作ったり減らしたり、形状の調整をしたりします。最後にめくった角膜をぺたっと貼っておわり。両目で20分程度というこの治療は、視力障害が軽度な場合に有効です。障害が複雑だったり、左右の収差が大きかったり、暗いところで瞳孔の開きが通常より大きくなりがちな人には「ウェーブフロントレーシック」というさらに精度の高い技術が用いられます。
遠視への特効スキームとしては、現在はコンダクティブケラトプラスティー(ck)があります。2004年3月にFDAに老眼の治療方法として認可されたばかりの新しい治療です。
角膜周辺にぐるりと取り巻くようにラジオ波を照射してコラーゲンを収縮させます。すると角膜の屈曲が強くなり、近いところがはっきり見えるようになるというものです。

…一部ご紹介しましたが、このようにアンチエイジングのためのさまざまな研究は、多方面で行われています。個人的にはこれを「アンチエイジング療法」と呼ばず、QOL療法とでも称してほしいのですけどね。…「アンチエイジング」という言葉にはクレオパトラや楊貴妃のたとえからか、どうしても一部富裕層を対象としたケア、というイメージがあるからでしょうか。…そのイメージが高級クリニックでの特別な治療という印象になり、そしてこれらのケアは高価なもの、という先入観を人々に植え付け、そして実際も高価な治療費を許容している市場になっています。勿論日本国内ではまだ保険の利かない治療も多いのですが、逆を見ると日本では入手困難なホルモンでも、米国では食材店で購入できるサプリメント程度であるというようなことも多々あります(これはこれで濫用につながるのでまた歓迎できませんが…)。

普通の人が普通にOTCまたは臨床で適切なアドバイスと注意を受け、日々の生活の質を向上させるためのアンチエイジングへのアドバイスを、セルフメンテナンスの一環として気楽に受けられる市場として成長してほしいなぁと思うのです。

…おばあちゃんになったら一般外来の「抗加齢科」なんてところに自転車で颯爽と乗り付けたいと思うワタシなのでしたw。



アンチエイジング ウエルエイジング ウエルビーイング(2)

2007-08-16 | 社会
アンチエイジングというフレーズをきかない日がないくらい一般的になったこの言葉。…けれども、実際のところ人それぞれに捉え方が違うのもこの言葉の特徴といえます。

ある人には審美的な響きに、ある人には健康を意味するものに、ある人にはライフスタイルそのものにと、実に様々なイメージを持っていますね。けれども、どのような捉え方をしたとしても多くの人々にとって魅力的な言葉であることには間違いなさそうです。

現実に年齢を重ねないというのは無理な話ですが、このように言葉になってしまうとなんとなくそういうメソッドがありそうな気がしてしまうのでしょうか…?

捉え方の違いを幾つか挙げてみますと…
知人のT先生は眼科のお医者さんで、遠視・近視の手術を猛烈なスピードでこなすだけでなく、年間10冊以上の著書を上梓の傍ら、果てしなくボーダレスに専門知識から雑学まで(医学雑誌から東スポまで)ご披露なさるスーパーマン。これだけでも忙しいのに「日本抗加齢医学会」の委員長も務めていらっしゃる。学会は「健康な人のさらなる健康」
http://www.anti-aging.gr.jp/anti/index.html
を会の理念のひとつとして挙げており、この考えは大いに共感できるところ。

また、友人のJ子ちゃんはアンチエイジングとは「若返り」のことだと信じて疑わず、エステティックだスパだジムだと忙しく通う日々を送っています。笑うと目じりが気になるとかでボトックス注射を打ってみたり、(ひぇー、ボツリヌス菌だぜ~!)永久脱毛のために毎月タイに通ってみたり、Gジムでカリスマトレーナーに就いて、話題のコスメは一通り試すというセルフメンテナンスに余念のない日々。…このバイタリティ、アタシには真似できない…けどこれは何もお手入れっぽいことしてない自分へのエクスキューズなのかな。…まあこのJちゃんのような解釈もあるわけですね。

また別の友人Tくんは「気の若さ」を保つことこそがアンチエイジングだと豪語しています。「モテなくなったらほんまのオヤジ」が口癖の既にプチオヤジだけど、たしかに夜な夜なパワフルに遊びまくっている姿はまさにアンチエイジングかも(笑)

…それぞれのライフスタイルにそれぞれのアンチエイジング。価値観ごとに解釈も違っているのが面白いですね。
ところで私のアンチエイジングの定義は「不調を感じない日々を継続させること」です。
精密機械などの製品テストは、連続で稼動させたり抵抗を加えて故意に磨耗させたりしますが、これも「エイジング」といいますね。どの段階で「不調」が露呈するかをあぶり出すことを、加齢に例えてそういうのだそうです。
人間も、どこかが痛いとか苦しいとか…不調はそれだけで人の気を弱くさせます。これが継続するとその状態が当たり前になり、覇気が低下し、「トシかな」ってことになっていくわけですが、不調を認識することは寂しいものですよね。
(この心理的メカニズムは、老齢に達していく過程で、死への恐怖をやわらげるには有効にはたらきますが、そうでない時にはモチベーションを下げるだけで良いことはあまりないような…)

予めコンディションが維持出来ているかどうか気をつけること、そして維持できなくなりそうなときのために、ソリューションを知識として得ておくことで、心理的エイジングはかなりの部分で防げるのではないでしょうか。個人的には審美的な意味でのアンチエイジングとウエルネス維持のアンチエイジングは別個のものとして考えたいのですが、たしかに気の持ちようというのは、実際の健康状態にも影響していますし、見た目にも大いに関わってもいますよね。うーん、やっぱお手入れも大事なのかな!?。

それでもなんとなくこのコトバが色々な解釈で多様に使われていると、つい引いてしまうのは「うっかりしてると間違って使ってしまうかもしれないぞ~」って、自分にアラートしちゃうからかもしれない…。だってねぇ、エイジングそのものは当然のことだしそれはそれで素敵なことであって欲しいとも思うし…。

アンチエイジング…非常に魅力的で、危うくて、ただし怪しい言葉なのでありました。次回は言葉をもう少し掘り下げて。

アンチエイジング ウエルエイジング ウエルビーイング(1)

2007-08-15 | 社会
「今年はセルフタンニングよ!」と意気込んでいた私だけれど、結局今年も調子に乗って炎天下野ざらしに。…結果今年も、イテテな日焼けをしてしまい、手っ取り早くケアできるお化粧品を今日は一日探し回っておりました。
そして久々に手に取った、ラ・プレリー。きょうはこのブランドの創始者、アーミン・マトリー氏について、少しおろしておきましょう。

ラ・プレリーといえば日本ではまだ高級化粧品メーカーという認識を出ない印象があるけれど、81才の現役CEO、マトリー氏が率いるこのグローバルカンパニーの中核は、世界最大にして最も由緒ある滞在型クリニック&レジデンス、「クリニック・ラ・プレリー」です。私たちがよく知る美粧料メーカー、「ラ・プレリー」は、氏の数ある事業のうちのほんの一端のようで…。




スイス、モントレー。
ウィンストン・チャーチル、デートリッヒやチャップリン、サウド国王が晩年の療養の地として選んだ滞在型クリニック「クリニック・ラ・プレリー」は、世界で最も古く「レジデンスにクリニック機能とリゾート機能を融合」させた滞在型療養施設です。1931年に創設された当時は細胞療法の草分け的なラボでしたが、1976年、銀行家であったマトリー氏がここを購入した当時、病院としての規模はまだ小さく、ベッド(室)数7つの小さなクリニックでした。

そもそもマトリー氏は、スイス生まれの生粋のビジネスマンでした。1954年、南米、エルサルバドルにコーヒーのトレーダーとして移住、その村には電力がなく、ろうそくで生活していた人々の暮らしを何とかしたいと、数年後に彼はその地で小さな電力会社を興し、日本から大量の白熱電球を購入して人々の暮らしとエルサルバドルの片田舎の工業生産性向上に大きく寄与しました。氏はその後、長く住んだこの地に貧しい人たちのためのデイケアセンターや病院を建ててもいます。
人々の生活を向上させるとともに、氏は自らも富を得て不動産ビジネスに着手、さらにその資産を守るために銀行家としての顔も持つようになりますが、そんな時に購入したのがこの「クリニック・ラ・プレリー」でした。1976年のことです。



風光明媚な避暑地でもあるモントレー。ここには、良質の鉱泉が涌いており、滞在型クリニックとしての素質はそもそも具備されていたのですが、レジデンス色を強く打ち出した彼の、当時としては斬新であった医療サービス付帯レジデンスは、もともとラボであったこの病院のアカデミックなイメージも手伝って、急成長を遂げることになります。その後は世界的にもこのスタイルのスパクリニックシーンは拡大しますが、ラ・プレリーはクリニックの本来の姿を今も存続し続けています。当初の室数は7室と書きましたが、現在も完全な「病室」としては実はわずか59室。昨年竣工した、隣接する50階建てのビル「テン・ミュージアムパーク」

http://www.tenmuseumpark.com/team.html

には、メディカルセンター、病室、200室の療養機能つき高級アパートメントが入っているけれども、クリニックの機能は昔通り別格で維持し、神話を保つのに寄与しているようです。

昨年、このクリニックとメディカルセンターは、モナコで開かれたスパエキシビジョンで欧州を代表するスパ施設として表彰され、また今年は「コンドナスト」や「トラベル・レジャーマガジン」で欧州のベストスパに選ばれるなど、医療面以外…アミューズ面でも高い評価を得ています。「医療施設」、そして同時に「リゾート施設」として、つまりこの双方で同時に高い評点を得るということは、イメージ形成プロセスを考えると、一般的には至難の業であることは、いうまでもありません。しかしこのことからアーミン氏の、生きることの哲学が垣間見ることもできはしないでしょうか。「幸福に生きることと健康に生きることは同義語である」と。

…きょうから三回にわたって、少しこのブログのテーマに近いこと…アンチエイジング ウエルエイジング ウエルビーイング…についておろしてみることにします。夏休み、お時間のある方はおつきあいください。写真はClinique La Prairieオリジナルサイトから。


ウイルスでラッピング!?

2007-08-07 | 医療
なんとウイルスにお薬を包んで、治療したい目的臓器に直接届けるという技術が!

…たまたまアンジェスMGとウイルスの話が続くようですが…
6日の朝日新聞はまたまた私の大好きなジャンルの話題…。
ヘッドラインは
「病気が起きた臓器にだけ薬を届けます。そんな「薬の宅配便」技術を、大阪大の金田安史教授(遺伝子治療学)らが開発した。」…だって!うーん、面白そう。

この間このページで「閉そく性動脈硬化症治療薬」の、アンジェスMGの記事をおろしましたが覚えておいでですか?あの金田教授がまたまたですよ~。ほら、糖尿病とかで壊死した血管を新生させるっていうあの研究の先生よ。
(アンジェスと金田先生は、アトピーの遺伝子治療薬でもタッグを組んでいて、これもすごいのだ。今度書くけど。)

その金田教授が今回は「お薬を特定臓器へ運ぶシステム」を開発したという…。「宿主志向性のあるウイルス」の特性を利用し、これでラッピングしたお薬を、特定の臓器にだけ運ぶというシロモノ。すごーい。

副作用が防げるだけでなく、お薬を連続投与しなければならないとき、肝臓への負担がかなり軽くなりますよね。薬漬けになっちゃった患者さんは当然肝機能が落ちている。田舎の病院にいくと治療が出来ない…というより新しいことを勉強できなくなっちゃったおじいちゃんのお医者さんが、やはりおじいちゃんやおばあちゃんの患者さんにお薬をガパガパ出して、お年寄りたちはみんな肝臓がヘトヘト状態…。これはなんとかせねばねーと常日頃思っているのだけど(勿論私ごときではなんとも出来ないが…)こういうおばかな連鎖がひょっとしたら防げるようになるかもなのだ!

これまでも、「狙った臓器や組織に薬を届けるドラッグ・デリバリー・システム」の仕組みはあったけど、ウイルスの「宿主を探す習性」を使うという点で斬新です。ちなみにイレッサのように狙った組織を狙い撃ちする分子標的薬の概念とはちょっと違います。あっ、電子版でも記事見れます。こちら

この分野って、まだまだ縦横のつながりがサロン的ではあるにしても、閉鎖的でもない不思議なネットワークですよね。産学ベンチャーの雄アンジェス、いい感じです。きょうまたこれから田町のそのMビル(行き先は別の会社だけどw)に行くんですが、身近さも手伝って、最近ちょっとご贔屓です。

「お薬好きだけど薬漬けはんたーい」の私としては、この研究進んで欲しいです♪

ご報告

2007-08-04 | 雑感
先日、

落雷で崩れた屋根が…



このような、世にも珍しい張り紙を経て…



(ケータイカメラで撮ったのでぼけてます。「落雷による外壁損傷補修工事」と書いてあります。)

昨日やっと元に戻りました。


…え? 逆光でよくわからない?



…うーん、これもよくわかりませんね。
なんか屋根が真っ直ぐじゃなくなってて、仕上がり不満。

…取り急ぎ、ご報告でした。
…それにしても、まさかは起きますからね、気をつけてくださいね~!