徒然ウォッチング

エリアマネージャー日記。Q.O.L.がテーマです。

アンチエイジング ウエルエイジング ウエルビーイング(2)

2007-08-16 | 社会
アンチエイジングというフレーズをきかない日がないくらい一般的になったこの言葉。…けれども、実際のところ人それぞれに捉え方が違うのもこの言葉の特徴といえます。

ある人には審美的な響きに、ある人には健康を意味するものに、ある人にはライフスタイルそのものにと、実に様々なイメージを持っていますね。けれども、どのような捉え方をしたとしても多くの人々にとって魅力的な言葉であることには間違いなさそうです。

現実に年齢を重ねないというのは無理な話ですが、このように言葉になってしまうとなんとなくそういうメソッドがありそうな気がしてしまうのでしょうか…?

捉え方の違いを幾つか挙げてみますと…
知人のT先生は眼科のお医者さんで、遠視・近視の手術を猛烈なスピードでこなすだけでなく、年間10冊以上の著書を上梓の傍ら、果てしなくボーダレスに専門知識から雑学まで(医学雑誌から東スポまで)ご披露なさるスーパーマン。これだけでも忙しいのに「日本抗加齢医学会」の委員長も務めていらっしゃる。学会は「健康な人のさらなる健康」
http://www.anti-aging.gr.jp/anti/index.html
を会の理念のひとつとして挙げており、この考えは大いに共感できるところ。

また、友人のJ子ちゃんはアンチエイジングとは「若返り」のことだと信じて疑わず、エステティックだスパだジムだと忙しく通う日々を送っています。笑うと目じりが気になるとかでボトックス注射を打ってみたり、(ひぇー、ボツリヌス菌だぜ~!)永久脱毛のために毎月タイに通ってみたり、Gジムでカリスマトレーナーに就いて、話題のコスメは一通り試すというセルフメンテナンスに余念のない日々。…このバイタリティ、アタシには真似できない…けどこれは何もお手入れっぽいことしてない自分へのエクスキューズなのかな。…まあこのJちゃんのような解釈もあるわけですね。

また別の友人Tくんは「気の若さ」を保つことこそがアンチエイジングだと豪語しています。「モテなくなったらほんまのオヤジ」が口癖の既にプチオヤジだけど、たしかに夜な夜なパワフルに遊びまくっている姿はまさにアンチエイジングかも(笑)

…それぞれのライフスタイルにそれぞれのアンチエイジング。価値観ごとに解釈も違っているのが面白いですね。
ところで私のアンチエイジングの定義は「不調を感じない日々を継続させること」です。
精密機械などの製品テストは、連続で稼動させたり抵抗を加えて故意に磨耗させたりしますが、これも「エイジング」といいますね。どの段階で「不調」が露呈するかをあぶり出すことを、加齢に例えてそういうのだそうです。
人間も、どこかが痛いとか苦しいとか…不調はそれだけで人の気を弱くさせます。これが継続するとその状態が当たり前になり、覇気が低下し、「トシかな」ってことになっていくわけですが、不調を認識することは寂しいものですよね。
(この心理的メカニズムは、老齢に達していく過程で、死への恐怖をやわらげるには有効にはたらきますが、そうでない時にはモチベーションを下げるだけで良いことはあまりないような…)

予めコンディションが維持出来ているかどうか気をつけること、そして維持できなくなりそうなときのために、ソリューションを知識として得ておくことで、心理的エイジングはかなりの部分で防げるのではないでしょうか。個人的には審美的な意味でのアンチエイジングとウエルネス維持のアンチエイジングは別個のものとして考えたいのですが、たしかに気の持ちようというのは、実際の健康状態にも影響していますし、見た目にも大いに関わってもいますよね。うーん、やっぱお手入れも大事なのかな!?。

それでもなんとなくこのコトバが色々な解釈で多様に使われていると、つい引いてしまうのは「うっかりしてると間違って使ってしまうかもしれないぞ~」って、自分にアラートしちゃうからかもしれない…。だってねぇ、エイジングそのものは当然のことだしそれはそれで素敵なことであって欲しいとも思うし…。

アンチエイジング…非常に魅力的で、危うくて、ただし怪しい言葉なのでありました。次回は言葉をもう少し掘り下げて。