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久しぶりの横浜。
つーか、もはや何年ぶり?
久しぶりすぎて、訳が分からん。
で、バンクシー展ですよ。
これも、事前予約制じゃなかったら、相当な混雑だったんじゃないかな?
それどころか、事前予約制でも、結構な混み具合だ。
おまけに、昨日は展示数に対してオーディオガイドが少なっっっ!!ってな感じだったのに対して、こっちは全部にガイドが付いていて、しかもいちいち長い。
とてもじゃないが、全部なんて聞いていられない。
基本ストリート・アーティストだから、まとめて見る機会というのはまずないので、そういう意味では行く価値のある展覧会だ。
展示されているのは、ほとんどが後からプリントで販売したものだが、所々オリジナルも混じっている。
さすがに壁から剥がした現物はなかったがf(^_^;
作品の内容的には、かなりあからさまな政治批判、権力批判、戦争批判、消費社会批判、といったところだ。
実にストレートでわかりやすい。
美術作品と新聞の一コマ風刺漫画の中間くらいのところを、おしゃれに描き上げました、という風にも見える。
ただ、観客がそろいもそろって、みんなバシャバシャ写真を撮りまくってるのを見ると、なんだか白けてくるなぁ。
こんなにドストレートなメッセージだけど、見えてる?みたいな。
すっかり写真を撮る気が失せてしまった。
これって、バンクシー本人が消費社会、資本主義社会に対してものすごく批判的な態度を示しているのに、その作品自体が思いっきり消費の対象になっている皮肉にも通じている。
バンクシーがどんなに批判を込めた表現をしようが、結局誰もそれを受け止めていないんじゃないのか?
ずっと無視され続けているようで、自分だったらたまんないなぁ。
もう一つ気になったのは、特に日本人にとっては、内容が他人ごっとのように思っているから、気軽にもてはやせるんじゃないのか?
批判の対象が日本の政府だったり、皇室だったり、旧日本軍や自衛隊だったり、日本社会に特有の問題だったりしたら、徹底的に叩く連中がウヨウヨと出てくるんじゃないかね?
つーか、この場で写真撮ってる人の中にも、そういう人が一定数いるんじゃないかと思ってしまう。
そもそも、直接に批判したわけじゃない会田誠の映像作品ですら、問題視されちゃうような国なんだぜ?
以前、どっかの落書きが、すわ、バンクシーか?!みたいな感じで小池百合子が大騒ぎしたことがあったけど、本物のバンクシーが小池百合子を批判する落書きしたら、どう対応するんだろうね?f(^_^;
あと、ふと気になったのが「ナパーム」。
この作品自体、強烈に皮肉が効いてて気に入ったのだが、あんなにしっかりミッキーマウスが描かれているのに、ディズニーは文句言ってないのか?(笑)
いつも文句言うよね。
でも、バンクシーだったらOKとか?
だとしたら、どうして皮肉・批判たっぷりのバンクシーはOKで、批判的な文脈ではない福田美蘭はNGなのか。
もし対応に差があるとしたら、差別じゃない?
そんなことをつらつら考えてしまったのでした。