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路地裏てくてく

中国、蘇州での暮らし。
私目線で見つけたおもしろい、かわいい、おいしい、グッときたを写真とことばで綴ります。

旧暦のある暮らし

2013-02-04 | 日本のもの

早く使いたかったカレンダー、やっと今日から壁に掛けることができた。
2月4日の立春から始まる旧暦のカレンダー。
歌こころカレンダー・自然。

旧暦では、一年は七十二の細やかな季節で巡る。
この「歌こころカレンダー」は四季ごとに紙の質感が違い、
二十四節気の季節、七十二候の季節、日付、
そして詩人・白井明大さんの言葉がつづられている。
意匠はセキユリヲさん。

短冊状になっていて、4日か5日ごとに1枚めくる。
日めくりだとズボラな私は忘れてしまうことがあるけど、
4、5日というゆっくりさがちょうどいい。
旧暦に触れることが多い中国の生活にもぴったり。

このカレンダーは予定を書き込んだり、時を計るものではなく、
季節のめぐりを感じるためのもの。
時間に追われる毎日から、ふっと肩の力が抜ける。
澄んだ気持ちにさせてくれる白井さんの言葉がしみじみと、いいです。
めくるのが楽しみになりそう。



今日は立春です。
東風吹くや 兆しをまなざし心あらたに (白井さんのことば)


草履生活

2012-07-06 | 日本のもの

気温、37度。
楽々、猛暑日です。

7月に入り蘇州はいきなり本格的な暑さになった。
梅雨明け宣言は?そんなものないのかな。
確か日本の7月ってこんなに暑くなかったよね・・
日本の夏も蒸し暑いけど、中国はもっと強烈な湿気。

そんな暑い夏には草履。

部屋履きです。
日本のネットで購入しました。
これが中国のフローリングにピッタリです。

ずっと布のルームシューズを履いていたのですが
スリッパの裏が真っ黒、ショックでした。
そう、排気ガスで埃が黒いのです。
窓を開けてなくてもいつの間にか侵入してきます。
でも草履ならそんなに気にならない。

この草履は竹の皮で編まれていて、すごく丈夫。
足の裏が程よく刺激されて気持ちがいい。
湿気もこもらず、サラサラ足。
これこそキングオブスリッパです。
こりゃやめられませんわ~

竹皮草履 竹虎
楽天から買えば海外発送もしてくれます。

夢見るスプーンおばさん。

2012-07-03 | 日本のもの

木のあたたかみがとても好き。
お皿やお椀や時計、トレイにコースター、中でもスプーンは特に好きなアイテム。

多分それは幼少期見ていたアニメ、「アルプスの少女ハイジ」の影響が大きいと思う。
ワラのベッドで目覚めれば、アルプスの朝焼けを見て、雪解け水で顔を洗う。
絞りたてのヤギのミルクと火であぶったチーズがのったパンとベーコンの朝食。
天気のいい日には、もみの木の木陰で食べる。
素朴な木の器やお皿、スプーンが物語の中の食事をより一層美味しそうに見せた。

豪華ではないけれど、なんて豊かな食卓だろう。
幼な心に、そんな食事の風景、素朴な暮らしに強く憧れた。
ストーリーよりも、あのとろけてぴかっと光ったチーズが見たくて、
大人になってからもそれは何度も何度も再放送を見た。
幼少期に見た映像が、その後の私の思考や価値観に大きく関わってくることになる。

いつしか無意識に、ハイジっぽい木の器や木のスプーンを見つけては買うようになった。
今では数えきれないくらいある木のカトラリー。

もちろんシルバースプーンの滑らかな口当たりも捨てがたく、
料理によってはこれはシルバーでないと、というものもある。
シチューは木だけどカレーはシルバーというふうに。
木のスプーンで食べる食事は料理にあたたかみが増す気がする。
そしてハイジの木の小屋で食べているようなとてもゆったりした気分になる。

中国にくるとき、どれを持っていくか選べなくて、
何人家族やねんってくらいたくさん持ってきた。
どれも使うし、気に入ってるけど、ヘラみたいなのが意外に便利。
アイスクリームも、ジャムをぬるのも蜂蜜をすくうのも、ヘラが活躍する。
穴があいたのは瓶詰めになったオリーブを取り出すときにちょうどよい。

日本の職人さんの、スウェーデンの、ネットでみつけたの、もらったの、
出身はいろいろだけど、大きいの小さいの集まると家族みたい。
集めて写真とって喜んでる私ってなんて暇なんだろう。
でも、た、たのしい。
ハイジを夢見る少女は、やがてスプーンおばさんとなりました。

わたしのたわし。

2012-06-29 | 日本のもの

なぜかたわしをたくさん持っている。
特に好きという訳ではないけれどたわし系のものを見るとつい買ってしまう。

いいんです、それぞれに用途が違うんです。
お掃除や食器洗いもたわし一つでちょっと楽しくなる。
絶対必要ってわけじゃないけれど、
「使い心地」とか「使う楽しさ」って大事だと思う。
これは、Appleコンピュータにも通じることで
WindowsよりMacを選ぶ理由ってそこかなあ。

さてさて、左から、ホーローについた汚れもするっと落ちるアクリルたわし。
ラパーゼのたわしは黒っていうのに惹かれて。
フィンランドの手作りたわしは置いておくだけでカワイイ。
白いのは漆の食器を傷つけません、MUJIで買いました。
元祖亀の子たわしは手のひらにすっぽり収まるミニミニサイズ。
京都で買ったキリワラたわしは、職人さんの手作りでそれは美しい佇まい。

この創業200年の内藤商店さん、
店中いろんな種類のたわしやほうきがズラッと並んでいて
見ているだけでワクワク。
ただのたわしでもビックリするようなお値段がついているけど
いかにも京都っぽくて、なくなってほしくないお店。
一生使えるシュロのほうきとやらでいつか掃除してみたいと思っている。

見た目も中身も重要。

2012-06-18 | 日本のもの

一見鉄のフライパン?
これはジルコニアセラミックコーティングのフライパン。
もちろん鉄のフライパンより寿命は短い。
でもお手入れ簡単。
鉄のフライパン、油が馴染むまでのお手入れが面倒って思う人にもってこい。

このデザインが素晴らしい。
本体と持ち手の継ぎ目が滑らかで一体化していて洗いやすいし、
何より見た目が黒一色でシンプル。
出しておいてもカッコイイ。
持ち手がくぼんでいて、料理中、菜箸をちょっと置けるのが意外に便利だし
深さもあって、どんな料理でもこれ1本。

中国までフライパン持って行くの?
って言われたけど、持ってきてよかった。
デザインと使いやすさ両方兼ね備えたスグレモノ、中国では見つからないから。
やっぱり日本のものっていいですよ。

使いやすいフライパンお探しで見た目も重視って方に紹介したくなりました。

CookOneNeo :: 大きさは22cmと26cm 直火用、IH用があります。

好きなものに囲まれて暮らす。

2012-04-15 | 日本のもの

かご、ざるの類が好きで、中国にも持ってきました。
中国にも竹細工はあるのですが、日常の道具という枠を超えていません。
比べて日本のものは、日用品でもあり工芸の粋にも達していると思う。

このざるは、岩手の鈴竹細工です。
カゴアミドリというネットショップで買ったのですが
東北地方をはじめ、世界のいろんなかごを扱っていて、かご好きにはたまらないお店です。

これは他の楕円ざると違いとても繊細に編まれていて
大中小のサイズを入れ子にしたときのたたずまい、
楕円の形と持ち手にこれはもうやられてしまいました。

小はおにぎりや天ぷらに、中と大は買ってきた野菜を洗って置いておくのにちょうどいい。
何より、キッチンに置いてあるだけでかわいい。
これからの季節だと、枝豆やざるそばにも活躍しそうです。

なぜか手仕事のものを見ると、ほっとします。
清々しく、あったかい気持ちになります。
日々の緊張から解き放ってくれる、それはもう道具以上の意味があるんです。
好きなものに囲まれて暮らすってそういうことだと思う。

異国での暮らしだからこそ、私にとってはなくてはならないものです。