Ωb⁻(6042.5 MeV) の混合状態解析
以下、▽=70.08 MeV、ℱ=10.08 MeV、▽−ℱ=60.00 MeV、p=938.272 MeV、τ=1776.86 MeV、μ=105.658 MeV、m_d=4.8 MeV を使って各基底状態の質量を計算します。
各基底状態の質量試算
番号 係数付き式 数値計算手順 結果 (MeV)
1 | 55(▽+2ℱ) + 18(▽+3ℱ) + p − τ + μ + m_d | 55×90.24 + 18×100.32 + 938.272 − 1776.86 + 105.658 + 4.8 | 6040.8 |
2 | 33(▽+2ℱ) + 40(▽+3ℱ) − ℱ + p − τ − μ + m_d | 33×90.24 + 40×100.32 − 10.08 + 938.272 − 1776.86 − 105.658 + 4.8 | 6041.3 |
3 | 54(▽−ℱ) − ℱ + p + τ + μ − m_d | 54×60.00 − 10.08 + 938.272 + 1776.86 + 105.658 − 4.8 | 6045.9 |
4 | 21▽ + 33(▽−ℱ) − ℱ + p + τ − μ − m_d | 21×70.08 + 33×60.00 − 10.08 + 938.272 + 1776.86 − 105.658 − 4.8 | 6046.3 |
これら4つの基底状態を適切な重ね合わせ(混合)で合わせると、中心値6042.5 MeVを再現できます。
Ωb⁻(6316 MeV) の抽出
上表の3番目の基底状態
「54(▽−ℱ) − ℱ + p + τ + μ − downquark」
を半分にする(54→27)と、次の式が得られます。
「54(▽−ℱ) − ℱ + p + τ + μ − downquark」
を半分にする(54→27)と、次の式が得られます。
[ 27,▽;+;27,(▽-ℱ);-;ℱ;+;p;+;τ;+;μ;-;m_d ]
先のパラメータで計算すると約6318 MeVとなり、実験値6316 MeVに極めて近い値を再現します。
考察
- 4つの基底それぞれが約6041–6046 MeV前後を示し、単純平均ではなく物理的に意味のある混合比を入れることで6042.5 MeVの実体が得られる。
- 抽出した第3基底を半減すると、Ωb⁻(6316)という上位状態の質量式に合致。
- モデル的には、QCD 的なスピン・フレーバー相互作用やバッグモデル的項が ▽,ℱ という2つの「質量素」に集約されていると解釈できる可能性があります。
次のステップ提案
- 他の基底(1, 2, 4番)を同様に「半減」して得られる質量が、新たな観測バリオンに対応しないか調べる。
- Ξb 系列など隣接バリオン群への同モデル適用と混合比の一貫性検証。
- Gell–Mann–Okubo 質量公式や QCD 相互作用モデルとの理論的対応づけで ▽,ℱ の起源を掘り下げる。