あおこのぶろぐ

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東西競演!「魔弾の射手」(二期会&佐渡裕プロデュース) その1

2018-07-28 22:39:53 | 日記
ワーグナーとドイツオペラが好きなワタクシ。
特に今年上演のあった「ローエングリン」「ワルキューレ」「フィデリオ」「魔弾の射手」は好きなオペラベスト10に入る作品です。

そんなにしょっちゅう上演される作品でもないのに、同じ年に集中するって、どうゆうこと?
私には喜ばしいことではありますが。

この2月と4月に東京二期会と東京春祭の「ローエングリン」がありました。

そしてこの夏、「魔弾の射手」が東京二期会と兵庫芸術文化センターの佐渡裕プロデュースオペラとして上演されました。これはもろに時期もかぶりました。

二期会を両キャスト観ようかとも思いましたが、ちょうど関西に行く用事があったので、そちらの用事を合わせて、兵庫のほうも観ることにしました。

私が「魔弾の射手」を最初に観たのは、1994年、日生劇場ででした。
資料(パンフ等)がすぐに出てこなかったので、昭和音大オペラ研究所のサイトで確認しました。

ヘニング・フォン・ギールケの美術、特に森の舞台が素敵でとても感動したのを覚えています。

その後、新国立劇場で上演されたのを観たので、2プロダクションしか観ていないので、楽しみだったのですが、何故「魔弾の射手」が好きか、自己分析してみました。

ドイツロマン派の音楽が好きだから、男性合唱が好きだから、悪役が好きだから。つまり「魔弾」は私の好みど真ん中の作品ということだったのです。

最初に観た日生劇場の公演は訳詞上演でした。
今回の二期会公演は、言語上演、セリフのみ日本語でした。
字幕はサイドに歌部分のみ日本語、上部に歌・セリフ共に英語の字幕が出ていました。
これは外国人のお客さんのことも考えた、いい試みだと思います。

私は、もっと訳詞上演があってもいいと思う派なので、歌も訳詞の上演にしても良かったのでは? と思いました。
ただ、日本語詞でもオペラだと6~7割くらいしか聞き取れなかったりするので、歌→原語、セリフ→日本語の形は有り、と思いました。

以前書いた2017年の神奈川県民ホールのセリフなしの「魔笛」も、日本語セリフにすれば良かったのに、と改めて思いました。
さらに言えば、二期会等で上演された、宮本亜門演出の「魔笛」、あれもセリフは日本語にして良かったと思います。

今回の「魔弾」で登場したエレベーター。地下が狼谷につながっており、もともとは「W」と書かれていたらしいですが、「狼」と日本語になっていて、わかりやすくて良かったです。

カーテンコールで、演出のペーター・コンヴィチュニーが出て来た時、一部の人が「ブー」を叫んでいましたが、コンヴィチュニーは、ブーイングのあったほうを見てニコニコしていました。
ブーイング大歓迎、ということなんでしょうね。

二日目(7/19)に観に行ったので、コンヴィチュニーのアフタートークも聴きました。

アフタートークは、時間の関係で観客の質問は一人だけだったので、一番前の席で手を上げた男性が指名されたのですが、ちょっととんちんかんな質問で、司会の多田羅迪夫さんが、うまくまとめていました。
いずれにしても、コンヴィチュニーのこの演出やオペラ界に対する思いがよくわかるアフタートークでした。

(公演の感想は次回)