2014年12月19日 20時01分 読売
消費者庁の消費者安全調査委員会(消費者事故調)は19日、隣家の家庭用ヒートポンプ給湯機「エコキュート」の発する低周波音で健康被害を受けたとする群馬県高崎市の夫妻の申し出について、「給湯機の運転音が原因である可能性が高い」との報告書を公表した。
類似事案の調査でも同様の結果だったとして、経済産業省や環境省に対し、メーカーへ改善を指導するなどの対策を求めた。
エコキュートにはファンなどがあり、人の聴覚では聴き取りにくい低周波の運転音が出る。夫妻から2012年10月に調査の申し出を受けた事故調は、撤去後に不眠や頭痛の症状が改善されたことや、音の大きさと症状の程度に関連性があったことなどから、健康被害はエコキュートの運転音による可能性が高いと結論づけた。ただ、運転音の中の低周波音が要因かどうかは明確にならなかった。
畑村洋太郎委員長は「エコキュートは今後も普及が見込まれる。メーカーも健康被害のリスクを下げる努力をお願いしたい」と述べた。