今日(10/02/14)の夕方、冬季オリンピック放送にも飽いて、ネットを見たらYahoo!のトップに産経の記事で、「風力発電 低周波は有害か?」と言う見出しが載っている(※)。フムフムと読むと確かに様々面からなかなかに良く、「風力発電が引き起こす問題点について検証」してある。低周波音被害者としては誠に有り難いことである。
しかし、低周波音問題を知るものが読めば、筆者は官庁や機関にはそれなりに広範に取材しているが、川澄透さん以外に、本当に低周波騒音被害者の現場に直接取材しているのだろうか?と思わせるような記述が無くもない。それは広範な現場であるから仕方ない、と言えないこともないけれど、それにしてもいただけないのは、
「この健康被害の原因と考えられているのが、風車の回転で発生する低周波だ。100ヘルツ以下の周波数で、1秒間に1~20回空気を振動させるが、人の耳には聞こえない。」
という下りである。これだけで筆者が低周波(音)の「基礎」を全く知らないのではないかと疑ってしまう。こうした記事を書くからには、理系ではなくても、周波数とは何か、低周波(音)(100or80Hz~20Hz)と超低周波(音)(20Hz~1Hz)はどう違うかくらいは押さえておくべきだろう。
何よりもこの文脈では「低周波は100Hz以下の音で、人の耳には聞こえない。」「100ヘルツ以下の周波数で、1秒間に1~20回空気を振動させる」と言うことになる。確かに「低周波は100Hz以下の音」と言うのは良いのだが、それこそ、環境省が良く言う、「されている理論」によれば、、「低周波音は聞こえにくい」と言うだけであり、「人の耳には聞こえない」とされているのは20Hz以下の超低周波音である。
そして、直前の文、「1秒間に1~20回空気を振動させる」に当たるモノこそ超低周波音である。従って、20Hz以上の「空気の振動」は聞こえるわけであるから、少なくとも「低周波」ではなく「低周波音」とした方が一般読者には解りやすいのではないか。 続く
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