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五葉松を活ける

2013年12月31日 | 
古流では儀式として元旦に松を、
二日に竹を、三日に梅を活ける慣わしもある。

五葉松、1
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五葉松は変化のある枝振りでとても面白い。

2、大切なのはまず枝葉を整理し枝の面白さを引き出す事だ。
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3、水盤に一の枝を立てる。
  高さは水盤の2倍、陽面が質量の中心に向かうように、
  そして5度前傾させる。
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4、二の枝を立てる。
  一の枝同様に松は下葉をすべて取り除き、枝は溜め
  動きをつける。高さは一の枝の2/3とする。
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5、一の枝、二の枝を立て、まずは全体の型が出来上がった所で
  枝葉を更に整理する。
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枝葉の整理を重ねると無数にあった松葉の一葉にも気が入るようになる。

6、主の花を立てる。
  高さは一の枝の1/2、一の枝に副わし陽面を中心に向ける。
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7、花を副える(一)
  次の花は花首を一つ短くし二の枝に副わし主の花に向ける。
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8、花を副える(二)
  次に主の花のうしろに直立させる。
  うしろに立てる事により奥行きを出す。
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9、花を副える(三)
  松の枝に見合うバランスを考え花を副える。
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10、根締めを挿す(一)
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根締めは剣山を隠すと云う大切な役目もある。

11、根締めを挿す(二)
根締めは足元、そして奥行きを出すため主の花のうしろに挿す。
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12、五葉松傾斜型基本
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いけ花は突き詰めると立つか傾くか、その二つしかありません。
そして線と塊と色の三要素で成り立っています。

植物は自然界では永遠の命、言い換えれば悟った命なのです。
その命を頂き花を活けます。
活け終わった瞬間に花は死出の旅へと向かいます。
悟った命への尊敬の念を抱き、ひとつひとつの所作を重ねる事
そしてそれらを総し
はじめて花を活けると云えるのです。

瞳生 拝


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