カプアン通信

考察/犬服

最初にお断りしますが、きょうは犬馬鹿度が高いお話です(汗)。


先月放送されたテレビタックルですが
「飼い主のマナーやモラルの低下」「ペットに対する知識不足」についてや
「悪徳業者の手口を元ペット業者が実名告発」という放送内容だったのですが、
番組冒頭、モラルや悪徳業者とは何の関係もなさそうな
「犬にチョッキを着せたりするバカな人がいる。犬は迷惑している・・・」
という討論がありました。
出演者の野村獣医師は、「自然圏と人間圏の関係」から
本来の野生から離れ、人間圏に従属している犬たちにとって
服を着せようが、着せまいがどちらでも良いこと。と反論してましたが
他の出演者にはピンときてなかった模様です。

おそらく犬を飼ったことがない人や、外飼いしている人の多くは
「犬は毛皮をまとっているから服はいらない」あるいは
「犬は毛皮があるから寒さに強い」と思われるでしょう。

その考えはまったくの間違いではないでしょう。
犬の長い歴史において、犬に服を着せることが行われはじめれたのは
おそらく近年のことでしょう。
本来、必要がないと思うのが自然です。

しかし、最近の獣医師やしつけの先生などの間では
・寒さに弱い犬種もある
・病気や高齢の犬には、気候によっては着せた方がいい場合もある

という考えが一般的です。
皮膚病のため、服などで紫外線を防がないとならない犬もいます。
他にも、飼い主側の考えとして、いくつか理由がありますが
それは後半に書きます。


さて本当に、毛皮をまとっているから・寒さに強いから服はいらない。
犬に服を着せる飼い主は馬鹿者でしょうか?

以下、私の考えで、科学的に検証されたものではないことをお断りしますが、
室内で、飼い主と暖房の効いた部屋で暮らす犬たちにとっての散歩時の服を、
生活の「質」として考えてみました。

人間の生活に置き換えますが、
今はどこの家庭にも暖房器具があります。しかし、
私の子どもの頃(1960年代)は、コタツくらいしか身体を暖めるものはなく
建具もサッシではなく隙間風が吹き、ガス中毒にもなりにくい家でした(汗)。
(けして貧乏家庭だったわけではありません)
私の父の子どもの頃(1920年代)は、朝起きると、自分の布団の縁に
霜がついていたこともあったといいます。
(けして貧乏家庭だったわけではない、と思います)
原始的な暖房器具である「火鉢」が庶民に普及したのは
江戸から明治にかけてだそうです。その前は囲炉裏でしょう。
祖先の生活は、冬場室内で暖を取ることは難しかったことでしょう。

では、人間に暖房は必要ないでしょうか? 
寒冷地を除けば、生活の「質」の向上としては必要ですが
たぶん、暖房がなくても死ぬことは無いです。
近所の公園に、外で暮らしている人々がいますが、夜の散歩のとき見ると
零下になるような日でも、毛布などに包まって地べたで寝ています。

話が飛躍しましたが、寒さに強い生き物といっても、
暖かい室内から真冬の夜などに散歩に出るときに服を着せるくらいは
生活の「質」の向上としては、「あり」ではないか、と思います。


一般に寒さに強い犬種は、ダブルコート(被毛が二重構造)の犬と言われています。
例えば、シェルティ、ゴールデン・レトリーバー、ラブラドール・レトリーバー、
シベリアン・ハスキー、コーギー、柴犬、秋田犬といった犬種です。

一方、シングルコートは温暖地で品種改良された犬に多いといわれ
毛が生え変わる換毛期がない犬とも言われています。
代表的なところでは、ミニチュア・ダックス、ボクサー、プードル、チワワ、
ヨークシャー・テリア、マルチーズといった犬種です。

ちなみに、アンジェロとカプアは、昔、動物病院で調べてもらったところ
ふたりともシングルコートでした。
たしかに1年とおして毛はほとんど抜けません。
(まったく抜けないわけではありません)



カプアンは服を着せるときだけ嫌がりますが
着てしまうと気にならないようです。
むしろ、服を持ってくると、散歩だとわかるので狂喜します(汗)。


ところで、盲導犬など補助犬は服を着ていることが多いですが
これは、毛の飛散を防ぐマナーのためと、夏の直射日光から皮膚を守るためです。
「虐待ではないか?」というような質問に、コチラのページ(関西盲導犬協会)
が答えてますが、実験の結果、夏場、服を着ても体温は上がらなかったそうです。

さて、冬の防寒、夏の暑さ対策以外、また、おしゃれ以外にも
室内飼いの犬の飼い主が、犬に服を着せる理由があります。

たぶん一番多い理由は、屋外でからだを汚したくないからです。
うちのアンジェロは生け垣や塀に、からだをこすりつけながら歩く癖があります。
また、ドッグランでは、他の犬と激しく接触し、地面を転がります。
うちに帰って、犬のからだを洗う手間を考えれば、汚れ防止としては
服で防御することは簡便です。

もうひとつは、盲導犬の服と同じ理由で、マナーのためです。
特に、ドッグカフェなど人間も近くで食事をする場所に行く場合は必要です。
換毛期に服を着せることが「ルール」として指定されている場合もあります。
「宿利用者マナーとルール(STAY WITH DOG)」

さらに、もうひとつご提案したい理由に
散歩中万が一、脱走したときや迷子になったとき、赤や黄色など派手な色のものを
身に付けていれば発見しやすい利点があると思います。
最近、とても悲しいことに、私が会ったことがあるわんちゃんたちが
逸走後の交通事故で、相次いで亡くなりました。
服は一年中着せるわけもいかず、また、着ていれば避けられるわけでもないですが
着ていた場合、少なくとも、ドライバーから目につきやすいはずです。
幼稚園児が通園のとき黄色い帽子をかぶるのと同じ理由です。


服を着せると激しく抵抗したり、ジンマシンが出る。なんて犬は別ですが
普通は、服を着た犬を見て喜ぶ飼い主や通行人を見て
犬自身も喜ぶものです。
犬に服を着せることを批判する人をたまに見ますが
そんなに目くじらをたてなくても良いことではないかな、と思います。




近所のお店で見つけた、人間の手袋くらいの大きさのダウンベスト。
なんとお値段¥13,000(税別)!!
カプアンの大型ダウンベストだって8,000円くらいなのに・・・


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ふぅ太
2010年1月23日 千葉県松戸市高塚新田より逸走
大きさ13キロ 逸走当時、赤いハーネス&緑色首輪
&ピンクのリュック&白バンダナを装着


コジロウ(活〈かつ〉)
2009年10月6日 東京都町田市金井町より逸走
大きさ11キロ 逸走当時、赤いハーネス&赤い首輪を装着


バアニ
2009年12月18日 神奈川県大磯町より逸走
大きさ17キロ 逸走当時、黒い首輪を装着

どちらのわんこも非常にこわがりで、追うと逃げます。
追わずに、下記迷子ブログ内の連絡先にご一報ください
よろしくお願いいたします。
ちばわん迷子ブログ

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コメント一覧

カプアンパパ
クミさん
ドイツは人間も寒がりじゃないんでしょうか?
昔、仕事で冬のロンドンに行ったとき、晴れた日の公園で
大勢の若者が上半身裸になっていたので驚きました。
同行した、留学経験のある人が「イギリス人は温度馬鹿だ」と言い捨ててました(汗)。

足が汚れた犬がベッドに乗ったりするんでしょうか。
やはり、家に入るとき靴を脱ぐ日本との違いを感じますね!
アンジェロのダウンが小さくなったので買い替えようと思ってるんですが、
アンジェロのを送りましょうか? でも、アンジェロのニオイつきじゃマリアさん、嫌でしょうねー。

カプアンパパ
チャチャ丸さん
連投ありがとうございます。
私は、野村先生の病院の近くで生まれ育ちまして
野村先生の開業直後の病院に行って、先生と話をしたことがあります。
話し好きは、今と同じでしたが、ガリガリに痩せてたんですよ。
それが、テレビに出るようになったら、あっという間に病院が大きくなって、高級外車を乗るようになり、容姿もあのように・・・。
テレビってすごいなと思いました(苦笑)。

まあ、洋服自慢くらいはかわいくていいと思います。
うちは2頭とも、雑種の元捨て犬ですから、可愛くして、
純血種犬でも雑種でも変わらない、とアピールしています(笑)。
クミ
私がお散歩時に愛用しているGAPのダウン。10年前ですが12000円・・・・・・
まぁそれはいいとして、ドイツでは本当に犬に洋服着せている飼い主さんは少ないです。
最初三頭に洋服着せて歩いてたら街中大騒ぎでしたよ。(大袈裟・・・)
着てるのはほぼ小型犬のみですね。寒いからだと思われます。
だからよく「この子たち寒がりなの?」と聞かれます。
犬の足ふきももせず家に入れる人々ですから、汚れ防止なんて思いもつかないんだと思います。お国柄ですねぇ。
マリアさん、シングルコートなのですが年取って寒がるようになったので、あったかいダウンが欲しいなぁ・・・でも人間のより高いのは嫌じゃ!!(笑)
チャチャ丸
観ました、観ました^^
この特集、観ましたよ。
カプアンちゃんが着ていても、
まったく違和感ないですが、
あのせんせが、
どうもの臭いがしちゃうから、
何となく違和感を感じてしまうのかもしれません。
(名医だと聞きましたが、見た目誤解を招きやすいですね)
行きつけの病院では、
飼った時の値段を披露し合っている方たちもいて、
その時お子が洋服を着ていたら、
ヤダー!と思ってしまうかも...
飼い主さんがどういう思いで着させているか--
で、印象が変わります。
ちなみにわが家では着させたとたん、
匍匐後進し始めました
カプアンパパ
aoさん
はじめまして。コメントありがとうございます。

雑種の保護犬を家族に迎えてくださって、ありがとうございます。
最近は、犬の花粉症も問題になってますが、きっと辛いんでしょうね。
たしかに、犬の被毛は全身に花粉をつけやすそうですから、洋服を着ることでも、症状は違うのでしょう。緩和されてよかったですね!

暖房の効いた室内と屋外では、私の住む東京でも、20℃くらい違う場合もありますので、犬のからだにはしんどいのでは、と思ってしまいます。

この写真のダウン、本当に手袋くらいのサイズなんですよ。
妻に、これいくらだ。って問題を出したら、「1000円くらい?」って言いました(笑)。
ao
こんにちは初めまして。
犬を飼ってらっしゃる色々な方のブログを見ていた際、偶然こちらのブログにたどり着きました。
カプアンちゃんもとてもかっこよく、ワンコの情報も沢山で、とても読みやすいので参考にさせていただいたりしています。



私は犬を迎えるまでは洋服って!と思っていた一人でした。
今もアクセサリー類、帽子などには???ですが・・。

2年前に迎えてからは(千葉WANではないのですが、雑種の保護犬です。)洋服のありがたみをとても感じています。

幼犬の頃から、この時期になるとクシャミや目をこすったりと花粉に反応していて花粉症と診断されました。
お医者さんには、洋服をとアドバイスを受けました。

着せてみると以前ほど毛にもつかないのか、着せていない時よりもくしゃみもしません。
(お家では脱がせて体をぬれたタオルでふいたりしています。)
ダブルコートですが、室内との気温差でなのか寒くてブルブル震えるので寒さ防止、抜け毛をふりまかないためにも一役かっています。

飼ってみてはじめて色々と犬に対して、勘違いというか思い込みがあったんだなと思いました。
(私の両親は、昔の情報が根強いので説明しても
犬は喜び庭かけまわり~♪なんだよ!とか言ってますが。)

でも犬はアレルゲン等に人より敏感なので、野生ではなく人と生活していく(しかも東京で・・。)愛玩犬という今の時代、色々な物からの防御にとても必要だなと思いました。
そして、考えてみたら私達も洋服によって様々な物から守られているなあとしみじみ・・・。

ダウンに13000円!はとてもびっくりです!
カプアンパパ
くぅママ☆さん
紫外線防止の件は、ひまわりちゃんのことを思いだして書き加えました(笑)。
burnet hillさんのブログを見たら、みんな雪の中で裸で遊んでいるので(笑)こんなことを書くと、気を悪くする人がいるかな?と思ったんですが、改めてburnet hillさんのブログを見たら、室内では寒がりと書かれてました(笑)。
やっぱり犬も寒いんじゃないかなぁ、と思うのですが。
こんなことを思うのは・・・私が寒がりだからです(笑)。
くぅママ☆
私も以前は「犬に服?」と思っていたひとりですが、皮膚疾患のあるひまわりをお預かりした時に紫外線防止のために服を着せました。
そしたら。。。可愛くてはまってしまいました~(笑)
紫外線防止の大義名分の下、アレやコレやと買っては着せていました。
その頃から寒がりのワンコには服もアリねと思い先住ワンにも数着用意しました。
思えば寒がりのくぅはこれまで可哀想だったかもと反省した次第。
ワンコに服。全然アリだと思いま~す!
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