激動のフィギュアスケート2014

まずは羽生結弦選手、初めて聞く病名だったけれど、緊急手術で2週間の入院と1か月の安静治療とのこと。
こんなにいろいろなことが度重なると大丈夫なのかしらと心配になるけれど、並外れた精神と才能とからだを持ち合わせた稀有なアスリートのこと、オーサーコーチや彼のまわりの専門家たち（スケート連盟は除く！）ご両親、信頼する方たち、そして何より彼自身が今後の経過をみながら納得のいく決断をしていくのだろうから、外野は静かに見守るしかない。
でも、治らないような病気でなくて良かったね。本当に良かった。2日間も精密検査をするとのことで、とても心配だった。オーサーコーチも心配だったことでしょう。
とにかく順調に回復して医者も太鼓判を押すくらい元気になってほしい。

当然、羽生君と町田君は間違いなくワールドでよきライバルとして火花を散らすのだろうなと楽しみにしていた。
それなのに町田君が突然引退してしまうとは、誰が予想できただろう。
我が最愛のステファン・ランビエルとも関わりのある町田君。ステファンのようなスケーターを目指すんだろうなと楽しみにしていたのに。あまりの突然の引退に本当に驚いた。
彼を注目し始めたのはいつの頃だったろうか？ちょっと面白い選手が出てきたとうれしかったのは・・・。
独特の世界観と空気をもつ不思議な人。でも内面はとびきり熱かったね。
今年のワールドで銀メダルをとり、羽生君の金メダルとあわせてとてもうれしかったけれど、その後のインタビューでまだまだ羽生君とともに戦っていくと宣言していたので、ああまだ現役を続行してくれるのだなと頼もしく思っていたのに。
でも町田君は去り際も彼らしいなぁと思った。みんなの心に残るあざやかな引退。
彼は振り返らずに颯爽と自分の決めた新しい道を歩んでいくのだろう。

高橋大輔選手の引退も大きな節目かもしれない。織田君も引退してしまった。
真央ちゃんは戻ってくるのかこないのかまだわからないけれど、鈴木明子選手も引退。
こんなに一気に世代交代してしまうと、長年フィギュアを観て来た者にとっては少し寂しい。
次のジュニアから上がってくる新しい選手たちの頼もしい姿は楽しみだけれど、ベテランの人がいなくなってしまうのは寂しいね。
だからこそ、小塚君と無良君にはまだまだがんばっていてほしい。

メダリストオンアイスには今年もステファンがきてくれていた。
長野に行っていないので、BSの再放送待ちだけど、彼の大人の演技が楽しみだ。
タイプはちがうけれど、私の中ではどこか羽生君と重なるステファン。
彼もまた稀有な才能をもちあわせたアスリートであり、アーティストなのだ。

ステファンが引退したあと、ぽっかり空いてしまった空間に飛び込んできたのは羽生君だ。
試合のたびにみんなを応援するけれど、やっぱり特別な誰かがいるほうが幸せだ。
誰もみたことのない世界を、彼なら見せてくれそうな気がする。それはもうすでに始まっている。
来年はぜひ健康をとりもどして、心もからだも充実して、彼のやりたいことが思う存分やれるシーズンであってほしい。

2015年のフィギュア界はどんなドラマをみせてくれるのか。
すべてのスケーターが怪我なく健康で活躍してくれることを祈りたい。