今年もまたNYで迎えた2008年。元来何事にも楽観的な自分ではあるが、2008年の先行きを考えると、Bright Futureが約束された年 とは言い切れない気分になっている。
発端は、現実逃避に完全に成功したVailスキー旅行からの帰路。「友人の大半は卒業後もNYに残るが、自分は地球の裏側の日本に帰る」と考え始めた瞬間、何か感傷的に。その翌日日本に帰ると、意外にもNY並みに寒くてがっかり。TVや新聞には、「サブプライム問題の余波が米国外にも本格的に波及」「世界同時株安」「福田内閣になって日本の構造改革が逆戻り」といったネガティブニュースが繰り返される。そして22日。NYに戻って空港からタクシーに乗ると、Fedの緊急事態宣言とも言える、一気に0.75%利下げの緊急ニュースがラジオから流れる。ドライバーの”Too late”と連呼する諦めの声と、毎年何とも寂しげな冬のセントラルパークの景色が、気分を沈ませる。そして翌23日から学校。他校に比べても長すぎる冬休みによる休みボケと時差ボケが重なって、授業に集中すること自体に普段以上のパワーを要する。
とまあ最近はこんな日々で、また「無条件に毎日が楽しい」という留学生活モードを取り戻すには、何か起爆剤が必要な気分。
思えば丁度10年前の98年も、多少今に近い気分だった記憶がある。銀行に内定を貰うも、その後山一と拓銀が相次いで破綻し、そんな時代背景において金融に進むという選択肢に対する若干の不安や、自由気ままな学生生活がついに終焉を迎え社会人になるという寂しさ。そんな微妙な気持ちを抱えつつ、楽しい卒業旅行の計画の詰めに入っていた10年前の今頃。そして4月に入社。そこから退職までの8年間、得難い経験、成功や失敗、そして何より大切な先輩や同期・後輩との出会いがあった。後悔は全くないのだが、銀行を取り巻く環境は常に厳しかった。入社後3年の国内勤務では、取引先の大半が金利・元本の返済を延滞。以後の対応についてざっくばらんに社長と話し合った翌日に夜逃げしていた なんてケースも一度や二度ではない。その後国際部門に移ると、Sep 11による景気悪化で新規案件全面停止。その後は多くの日本企業(といっても大半が大企業だが)が業績を回復させていく中、邦銀は体力を取り戻せず、自己資本不足に苦しみ、加えて僕のいた銀行に至っては国有化の危機、更に金融庁に対する情報隠蔽による役員の逮捕といった事態にも見舞われた。
そんな訳で、自分個人としては過去10年間、素晴らしい経験をさせてもらって今に至っており、そこに対する感謝は忘れたことがないが、自分のいた業界・会社の環境を振り返った時は、正直厳しい記憶ばかりで、「留学を終えて再び社会復帰する時は、世の中は活況、前向きな仕事に満ち溢れているような時代であって欲しいな」という漠然とした願望があった。だが、これも何かの巡り合わせか、2008年の環境はバラ色とは行かなそうである。
但し、自分のいる環境が厳しいほど、人は将来を真剣に考えるものだと思う。また、学生時代の仲間、MBA同期たちも同じ時代環境を生きてきた仲間だ。学生時代の友人は、一つの業界にじっくり根を下ろして頑張っている者も、決断をして新たな世界に飛び込んだ者もいる。MBA同期は、そんな厳しい環境でどの企業も社費派遣枠をどんどん減らす中、自腹でリスクをとって留学している者が大半だ。2008年、そしてそれに続く数年の世の中がどうなるかまだまだ見えないが、そんな勇気をくれる仲間たちとも色々意見交換等しながら、来る夏の2年ぶりの社会復帰をエキサイティングなものにしたいと思う。
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発端は、現実逃避に完全に成功したVailスキー旅行からの帰路。「友人の大半は卒業後もNYに残るが、自分は地球の裏側の日本に帰る」と考え始めた瞬間、何か感傷的に。その翌日日本に帰ると、意外にもNY並みに寒くてがっかり。TVや新聞には、「サブプライム問題の余波が米国外にも本格的に波及」「世界同時株安」「福田内閣になって日本の構造改革が逆戻り」といったネガティブニュースが繰り返される。そして22日。NYに戻って空港からタクシーに乗ると、Fedの緊急事態宣言とも言える、一気に0.75%利下げの緊急ニュースがラジオから流れる。ドライバーの”Too late”と連呼する諦めの声と、毎年何とも寂しげな冬のセントラルパークの景色が、気分を沈ませる。そして翌23日から学校。他校に比べても長すぎる冬休みによる休みボケと時差ボケが重なって、授業に集中すること自体に普段以上のパワーを要する。
とまあ最近はこんな日々で、また「無条件に毎日が楽しい」という留学生活モードを取り戻すには、何か起爆剤が必要な気分。
思えば丁度10年前の98年も、多少今に近い気分だった記憶がある。銀行に内定を貰うも、その後山一と拓銀が相次いで破綻し、そんな時代背景において金融に進むという選択肢に対する若干の不安や、自由気ままな学生生活がついに終焉を迎え社会人になるという寂しさ。そんな微妙な気持ちを抱えつつ、楽しい卒業旅行の計画の詰めに入っていた10年前の今頃。そして4月に入社。そこから退職までの8年間、得難い経験、成功や失敗、そして何より大切な先輩や同期・後輩との出会いがあった。後悔は全くないのだが、銀行を取り巻く環境は常に厳しかった。入社後3年の国内勤務では、取引先の大半が金利・元本の返済を延滞。以後の対応についてざっくばらんに社長と話し合った翌日に夜逃げしていた なんてケースも一度や二度ではない。その後国際部門に移ると、Sep 11による景気悪化で新規案件全面停止。その後は多くの日本企業(といっても大半が大企業だが)が業績を回復させていく中、邦銀は体力を取り戻せず、自己資本不足に苦しみ、加えて僕のいた銀行に至っては国有化の危機、更に金融庁に対する情報隠蔽による役員の逮捕といった事態にも見舞われた。
そんな訳で、自分個人としては過去10年間、素晴らしい経験をさせてもらって今に至っており、そこに対する感謝は忘れたことがないが、自分のいた業界・会社の環境を振り返った時は、正直厳しい記憶ばかりで、「留学を終えて再び社会復帰する時は、世の中は活況、前向きな仕事に満ち溢れているような時代であって欲しいな」という漠然とした願望があった。だが、これも何かの巡り合わせか、2008年の環境はバラ色とは行かなそうである。
但し、自分のいる環境が厳しいほど、人は将来を真剣に考えるものだと思う。また、学生時代の仲間、MBA同期たちも同じ時代環境を生きてきた仲間だ。学生時代の友人は、一つの業界にじっくり根を下ろして頑張っている者も、決断をして新たな世界に飛び込んだ者もいる。MBA同期は、そんな厳しい環境でどの企業も社費派遣枠をどんどん減らす中、自腹でリスクをとって留学している者が大半だ。2008年、そしてそれに続く数年の世の中がどうなるかまだまだ見えないが、そんな勇気をくれる仲間たちとも色々意見交換等しながら、来る夏の2年ぶりの社会復帰をエキサイティングなものにしたいと思う。
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