週末、神奈川県大会準決勝に進出した母校の野球部の試合を観に行った。僕自身が365日野球だけやっていたあの日々からはや15年!全国最多の200校前後が参加する神奈川県で、僕らの頃はまあベスト16や8まで行けば万々歳というのが正直な実力だったが、最近は素質のある選手が各地から集まり、トレーニング施設も充実、僕らの代から就任された監督の指導法も年々確立され、今では上位の常連校となり、2年前には40年ぶり(?)に春の甲子園に出場。当時のエースは、神宮の早慶戦であのハンカチ王子と投げ合う等、全国でも通じる実力が根付いてきて、我々OBを大いに期待させてくれている。今年は第一シード。前評判も高く、自分自身も帰国中。土日に大一番が重なったので、迷いなく真昼間から炎天下の横浜スタジアムに出動。
ところが、高校野球にも関わらず、何と球場は満員札止め!とてつもない長い列ができていて、入れそうもない。途方に暮れていたら、丁度野球部の同期で某TV局のスポーツ局に勤めている友達が、そーっと、関係者用入口から中に入れてくれた!同期や先輩後輩に会えるのも高校野球観戦の楽しみだが、こんな嬉しいおまけもついてきて、おかげでいい席で観戦ができました。なぜこんな混んだかといえば、
1、 神奈川の高校野球熱の高さ(ご存知横浜高校の松坂をはじめプロにも数多くの選手を輩出し、甲子園での勝率も高い神奈川の高校野球には、熱烈なファンが多い)
2、 「横浜-東海大相模」「慶応-桐光学園」と順当に全国クラスの強豪が準決勝まで勝ち進み、ハイレベルでの接戦が期待できたこと
3、 大会序盤に続いた雨の順延のおかげで、準決勝の好カードが土曜日に重なったこと
と色々予想される。4万人くらいの観衆を前にプレーできる選手は緊張もするだろうが、幸せだ。甲子園だって、8時試合開始のくじなんて引いてきたら、スタンドががらがらなこともある。下手な甲子園の試合より、レベルも盛り上がりも上回ってしまうのが神奈川の高校野球。
さて試合は一進一退の攻防。先制点、中盤での追加点と理想的な展開で2-0とリード。ところが、魔の7回に連打で一気に逆転。相手の見事な投手リレーでそのまま逃げ切られ、4-2で負けてしまった。でも、鍛えられた両チームががっぷり四つに組んだ素晴らしい試合。僕らの頃から変わらぬユニフォーム、応援歌、球場、監督に囲まれて鍛えられた後輩たちが、甲子園の常連校と堂々と渡り合う。負けた悔しさもあったが、そんな後輩を3時間ほどに渡って応援し続ける中で、前向きな感慨も覚えた。
球場からの帰り道、メンバー・控えを問わず、ボロボロ泣いている選手数名とすれ違った。その中にいたかはわからないが、一番記憶に残ったのは、2点を追いかける9回の無死一塁で代打に出て、初球を遊ゴロ併殺打してしまった選手。あの一スイングのために彼は何百万回素振りを繰り返してきたか。高校生という年代で人生の全てを捧げた努力が、トーナメントという大会の方式が故に、一瞬にしてジエンドを迎えてしまう。一度でも負ければ、もう同じメンバーで野球ができない。これが、高校野球の感動と、その裏にある残酷さ。彼が2年生であれば、先輩に対する後悔が一生胸に残り、3年生であれば、あの打席が何度も夢に出てくるかもしれない。でも、間違いなく言えることは、これから本当に楽しい人生が待っているに違いないこと。甲子園と言う明確な目標にまっすぐ努力していくのは、基本、単純だし楽しい。これからは、次の目標を見つけるまでに、色々回り道をする選手もたくさんいるだろうが、一旦目標が定まれば、一つのことを追いかけ続けた経験・強さは必ず生きるはず。「素晴らしい未来が待ってるから、今日は思い切り泣いて、明日からは思い切り笑って欲しい」 と無性に伝えたくなった。
なんて、何か感動しやすいそこいらのおっさんみたいなコメントになってしまったが、インターンで若干狭い世界に没頭していた一OBとしては、懐かしさと誇り、そして感動を貰い、書かずにいられなくなりました。
ところが、高校野球にも関わらず、何と球場は満員札止め!とてつもない長い列ができていて、入れそうもない。途方に暮れていたら、丁度野球部の同期で某TV局のスポーツ局に勤めている友達が、そーっと、関係者用入口から中に入れてくれた!同期や先輩後輩に会えるのも高校野球観戦の楽しみだが、こんな嬉しいおまけもついてきて、おかげでいい席で観戦ができました。なぜこんな混んだかといえば、
1、 神奈川の高校野球熱の高さ(ご存知横浜高校の松坂をはじめプロにも数多くの選手を輩出し、甲子園での勝率も高い神奈川の高校野球には、熱烈なファンが多い)
2、 「横浜-東海大相模」「慶応-桐光学園」と順当に全国クラスの強豪が準決勝まで勝ち進み、ハイレベルでの接戦が期待できたこと
3、 大会序盤に続いた雨の順延のおかげで、準決勝の好カードが土曜日に重なったこと
と色々予想される。4万人くらいの観衆を前にプレーできる選手は緊張もするだろうが、幸せだ。甲子園だって、8時試合開始のくじなんて引いてきたら、スタンドががらがらなこともある。下手な甲子園の試合より、レベルも盛り上がりも上回ってしまうのが神奈川の高校野球。
さて試合は一進一退の攻防。先制点、中盤での追加点と理想的な展開で2-0とリード。ところが、魔の7回に連打で一気に逆転。相手の見事な投手リレーでそのまま逃げ切られ、4-2で負けてしまった。でも、鍛えられた両チームががっぷり四つに組んだ素晴らしい試合。僕らの頃から変わらぬユニフォーム、応援歌、球場、監督に囲まれて鍛えられた後輩たちが、甲子園の常連校と堂々と渡り合う。負けた悔しさもあったが、そんな後輩を3時間ほどに渡って応援し続ける中で、前向きな感慨も覚えた。
球場からの帰り道、メンバー・控えを問わず、ボロボロ泣いている選手数名とすれ違った。その中にいたかはわからないが、一番記憶に残ったのは、2点を追いかける9回の無死一塁で代打に出て、初球を遊ゴロ併殺打してしまった選手。あの一スイングのために彼は何百万回素振りを繰り返してきたか。高校生という年代で人生の全てを捧げた努力が、トーナメントという大会の方式が故に、一瞬にしてジエンドを迎えてしまう。一度でも負ければ、もう同じメンバーで野球ができない。これが、高校野球の感動と、その裏にある残酷さ。彼が2年生であれば、先輩に対する後悔が一生胸に残り、3年生であれば、あの打席が何度も夢に出てくるかもしれない。でも、間違いなく言えることは、これから本当に楽しい人生が待っているに違いないこと。甲子園と言う明確な目標にまっすぐ努力していくのは、基本、単純だし楽しい。これからは、次の目標を見つけるまでに、色々回り道をする選手もたくさんいるだろうが、一旦目標が定まれば、一つのことを追いかけ続けた経験・強さは必ず生きるはず。「素晴らしい未来が待ってるから、今日は思い切り泣いて、明日からは思い切り笑って欲しい」 と無性に伝えたくなった。
なんて、何か感動しやすいそこいらのおっさんみたいなコメントになってしまったが、インターンで若干狭い世界に没頭していた一OBとしては、懐かしさと誇り、そして感動を貰い、書かずにいられなくなりました。