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アメコミとラーメン

父親の強い影響が伺われるRomita Jr.の描いた、SPIDER-MAN


Roger Stern祭り、The Amazing SPIDER-MAN (“ASM”)のレビューはまだまだ続く。今日は1982年に出版されたASM 242号、243号のレビュー。

筋書をStern、画をJohn Romita Jr. (“JRJR”)、242号のインクをKevin Dzukan、243号のインクをDave Simonsがそれぞれ担当している。JRJRによる243号の表紙。

粗筋をさらっと紹介。刑務所に服役中のMad Thinker。彼は刑務所内から、アンドロイドを操り、SPIDER-MANのSpider Sense (防衛本能に起因する危険察知の能力)の存在を確認し、あわよくば自分のものにしようと企む。一方PeterのライバルLanceの恋人?AmyはPeterに猛烈アタック中。243号ではそのおかしな恋の三角関係が収束する。もう一つPeterの人生の方向転換が243号では行われる。

いつものように気に入ったシーン、台詞等を紹介。まずはブロンド美人Amyに対するLanceの指摘。”She can really take command on the phone.”電話の主導権をとる能力をAmy有しているという意味。英語って面白い。

この当時のJRJR、父親Romita Sr.の画風を非常に意識している。例えば242号の蜘蛛糸での飛行シーンの構図なんか、よくあるRomita Sr.の画そっくりだ。それからAmyの画もRomita Sr.の美人画そのもの。もしかして、いくつかのコマは本当に父親が描いているんじゃないかな。

今回は採用しなかったけど、ASM 242号の表紙も面白い図案。Mad Thinkerが考えている姿はロダンの像「考える人」のよう。

242号の最後でAmyから執拗に迫られていたPeterの姿を偶然訪問したMary Janeに目撃されてしまう。(彼女は合鍵を持ってたんだよね。知らなかった。)その時の彼女の言葉。”I see you didn’t back out quite fast enough.”(積極的に拒絶しようとはしてなかったみたいねみたいな感じ。)

さて、今回のPeterの人生の方向転換とは、大学院を退学すること。理由が悲しい。大学院を続けるには、写真を撮って売る時間さえなくなって、経済的に上手くいかないから。そして、Dan Slott時代の今、Peterの身体を乗っ取ったDoctor Octopusが、大学院の続きをして、博士課程を修了してしまうのも面白いな。前述のように、途中で大学院を退学したのは経済的な理由から。実はPeterの成績は優秀で、続けていれば、博士課程を修了することは可能だったはず。

Peterの通っていたEmpire State Universityには、当時LizardことCurt Connorsが働いていたのも見逃せない事実。どうにか、Lizardにならないでいられていて、熱心な研究者でもある。
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