アメコミとラーメン

Black Cat登場、1979年のAmazing SPIDER-MAN 194号、195号



円高で、かつアメコミ小売店を救う必要があると感じたため、古いアメコミを買い漁っている中の一つ。前から欲しかったBlack Cat初出号を入手したので、早速レビュー。1979年に出版されたAmazing SPIDER-MAN (“ASM”) 194号、195号。

筋書きをMarv Wolfman、画をKeith Pollard、インクをFrank Giacoia他がそれぞれ担当。添付画像は、Al Milgromによる194号の表紙。(実際にはインクカーの欄にM Handsと書かれていたMultiple Handsの略だね。)

まずは、今回のヒロイン、Black Cat。Wolfmanも含め当時のMarvelのスタッフが気合を入れている感じだな。デザインしたのは本編を描いているPollardと思いきや、何とX-MENの中興の祖Dave Cockrum。彼のデザイン画は画像が小さいながらえらくカッチョ良い。本当はSPIDER WOMANの敵役として出す予定だったらしい。

粗筋をさくっと舐める。武器の密売をしている男の元で、SPIDER-MANはBlack Catと遭遇。彼女を追うSPIDER-MANは彼女の父親が刑務所にいることを調べ刑務所へ向かった。そこで、彼女と遭遇し、一戦を交えた。

いつものように気に入った台詞、シーン等を順不同で紹介。まずはCatの身体能力を自慢する台詞。”As for my gymnastics, I’d put Nadia Comaneci to shame.” ビートたけしのネタ、コマネチの元。ルーマニアの体操選手である彼女を引き合いに出しているのが味噌。

SPIDER-MANを目の敵にしているJ Jonah Jameson。彼はPeterを首にしている。そしてPeterがライバル紙で写真を採用された後のJJJの台詞。”If he were here now, I’d fire him again!” 悔しがっている様がよく出ている。

ネコが前を横切ると不吉みたいな西洋の諺。”Never let the black cat cross your path!”はASM 194号の副題となっているが、その通りBlack Catとの戦闘で、SPIDER-MANは不運な事故に見舞われてしまうは楽しい。それから、Wolfmanの構想には彼女を次のガールフレンドにしようとしている節があるな。Peterがガールフレンドを欲しいと言っているそばから、キスされちゃうしね。

Wolfmanの意図に関する仮説を裏付けるもう一つの台詞。大きな声でのSPIDER-MANの独り言。”Something about her that I really like.”これをCatが聞きつけるのだが、この時点では彼女は歯牙にもかけない。この号は発売された5年後に実際二人が交際しているのだから面白いね。

オイラは常々ヒーローの正体は秘密であって欲しいと思っている。その理由の一つがSPIDER-MANの台詞で表現されている。”Too hard to explain if both Spidey and Peter Parker have broken arms at the same time.” ヒーローとその正体に同じ特徴があることを誰かわかっちゃったら一大事。その一大事でさえ、面白い話になる。

Catが怪我をした振りで騙そうとしたのに感づいたSPIDER-MANの台詞。”Not bad, cat. I almost believed you.” “almost”を上手く使っていて好きな表現。
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